里帰り

今日は、よそ行きバッグに入れられ電車に乗った。
たまプラーザというところで降りたら、カンのいい
ぼくは、すぐにわかった。
おじいちゃんの家に連れてってもらえるんだなあ、と。
一ヶ月ぶりのムック老師との再会。
もちろんカッパ姉ちゃんのオトンになるコーヒー好きの
コーヒーおじいちゃんにも会えるのはうれしい。
なんたって芝生の広い庭があって、走り回れるのが
いいんだ。
しかしそれにしてもダックスのムックじいさんも又一段と
白髪が増えたなあ。

ねこ屋敷、ついに取り壊し！

　ぼくが大きな公園に行くいつものナナメ道。
ここは、駅へもつながる唯一の道なんだ。
大きなケヤキの木があったり、いくらか昔風？
おじさんは、「サザエさんに出てくる住宅地みたいで、
木造の昔の家なんかまだ残っているからレトロ道」
なんて云っていたけど、
ぼくは、ここでいつもノラ猫の群れに出会うんでネコ道
と密かに呼んでいたんだ。
その中で一番古くて崩れかかっていた木立の中の屋敷
がこの前通ったら壊されていたよ。
　「ずっと誰も住んでいないと思っていたけど、ノラ猫の
黒ねこと三毛ねこが去年子供を何匹か産んで育てて
いたんだが、みんな毛並みがよくきっと婆さんがひとり
屋根の潰れたこのねこ屋敷に住んでいてエサをやっていた
んだと思うよ。」とカッパ姉ちゃん。
　でもこうして壊されてしまうとあの黒たんも三毛たんも
姿が見えなくなり、婆さんと共にどこに行ったんだろう・・・
たぶん病院に入ったり出てきたりしていた婆さんは
もうこの世にいなくなったのかもしれない・・・
「この土地にまつわるある人の歴史があって、何かかが終
わったんだな」
とカメラおじさん。
うーん！なぞのねこ屋敷がなくなってしまったことだけは、
確かなことなんだけどね。ひとつ。

旧松本家（西日本工業倶楽部）

昭和の高度成長を支えたレトロな建物。
洋館と日本館と二つあり、中の調度もすばらしいです。
北九州にあります。
新空港から３０分、新幹線小倉駅から１０分。
ゴールデンウィークに貴重な一般公開するそうです。

旧松本邸。


洋館の外観が動画で見れます。

春の川

　ぼくの一番好きな散歩道が呑川という小川の
桜の並木道の緑道なんだ。
　一日１回は連れてってもらえるんだ。
ぼくは、ここでおじさんが手を離した隙に
逃げ回ったことがあって、本当は土と草の川岸
を駆け回れるのがとても面白かっただけなんだけどね。
でも春の川の流れってどうしてこうもワクワク
させるのかなあ。
　ぼくは、ここに来て２回目の春を迎えた。
もうすぐ又カモたちが子供を産んで泳ぎ出すんだあ・・・

ブリーダーって何？

　この前テレビが点けっぱなしの夕方。
なんだかテレビの箱の中からわんわんという泣き声
が聞こえてきて、「悪徳ブリーダー・劣悪ペット飼育」
とかいうタイトルで特集をやっていたよ。
　狭い部屋に３０匹も犬が押し込められみんな
皮膚病だったり、フンまみれだったり中には、歯のない
ヨークシャーテリアがいたり、下アゴのない母犬もいた。
「子供を産まされ過ぎてカルシウムが
　溶けてなくなったせいだ」とテレビが云っていた。
ぼくはとても不安になって台所のおじさんを振り返った。
「知識もなくただ金になるからと人間はとんでもない
ことをする」
とカメラおじさんが画面を見つめて泣いていた。
ぼくも涙が止まらなくなったよ。

雨が上がって

空は、毎日変化して数十億年と
同じものがない。
雨の後の、静かな音が聞こえてきた。

アイちゃん2

　夜中カフェ6丁目でのアイちゃんの言葉を繰り返してみた。
「もう"ダッソウ"しないの?あんた」
　(脱走・・・)

アイちゃんの一言

　久しぶりにカフェ6丁目に行ったんだ。
女主人（シェフ兼オーナー）のやっちゃんに思わず抱き
ついてすりすりしちゃった。
　そして奥の席にいたアイちゃんというダックスと
初めて会って、店の中で追い駆けっこした。
（チョコレート色でけっこう可愛い子じゃん）
タメのメスで好みだったけど、抱きついていいところで
アイちゃんが振り返って、
「もう＊＊＊＊しないの?あんた」とぼくの耳に一言。
（？？！！！！）
ぼくは、すうっと気が抜けてカメラおじさんの座っている椅子に上って逃げた。
　背の高い夫婦が「ほら、帰るよ」とアイちゃんを連れて帰った。
店内が静かになって、やっちゃんが説明してくれた。
前の飼い主の子供がほしいと言って飼ったんだけど気が強く
手に負えなくて今の飼い主夫婦がもらい受け、なかなかテコずったけど
やっと最近なついてきたらしい。
（一年前ぼくもそうだった。甘噛みが激しくカッパ姉ちゃんがすっかり憔悴して
　もうぼくを誰かに貰ってもらおうと毎日泣いていたなあ・・）

6丁目カフェ

小沢一郎宅にフン

　日曜の朝、珍しく朝早くからおじさんと散歩に
行った。いつも通る大きなお家があって、警備員
の小さなボックスがあったりして、昨日の夜カッパ
姉ちゃんが散歩に連れて行ってくれなかったので
どうもこうも我慢できず、その家の裏玄関にうんち
しちゃった。
　おじさんが急に慌ててキョロキョロしてぼくを
ぐいと引っ張ったけど間に合わずポロポロと
出ちゃった。だっていつもここでおしっこしてる
のに何で今日に限って怒られたのかなと思っている
と後でおじさんと姉ちゃんが昼飯のときに笑いながら
話していた。
おじさん「今日小沢一郎の家にめんの奴、フンしやがった」
姉ちゃん「民主党の代表になって、これで運（うん）が
　　　　　つくんじゃないの」
おじさん「駄洒落で笑うなって、冷や汗かいたんだから・・」
　ぼくは、夜ラジオから誰かが云っていたのを聞いたよ。
『小沢一郎と小泉首相と金正日とカダフィーがみんな同じ年なんですね』

　

ひみつの語らい

　夕食になるとぼくは、まず部屋に囲いをつくられカッパ
姉ちゃんたちが食べ終わるまでオアズケ。
　仕方ないからそっと覗いて待つしかないよ。
今日はねこ先生の病院に、近くのマンションのバツイチの
女の人がペット可にもかかわらず下の住人からのクレーム
で飼っていた２匹のダックスを手放さないといけないこと
になってる、とか慎ましい食事を食べながらふたりで
話していたんだ。
　なんでも下の人が裁判とやらをやって、その女の人の
ダックスを差し押さえようとしているようだ。
　カメラおじさんの話だと「ペット可と言ってもマンショ
ンの場合近隣住民に迷惑のかからない限り」という条文と
やらが必ず入っているから吠えたり、噛んだりしたらその
対象になるんじゃないかと云っていたよ。
姉ちゃん「差し押さえって？」
おじさん「保健所のガス室に送られることかな・・・」
ぼくは、のどがゴクンと鳴った。
だから姉ちゃんたちはぼくがこの家で吠えると怒るのかあ・
その後ぼくは、自分のごはんを柄になくシトヤカに食べた。
まるでアステカの貴公子のように。
（ああ、喰った気がしねえ・・・・）

⇒夕焼け劇場　

花酔い

わたしの部屋の窓から見た夕陽です。
某女史の今度新郎になられる方の大好きな夕陽です。
車輪の輪っかを転がして永遠に夕陽を追いかけていく話が
どこかにあたやうな・・・

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予防注射

　昨日ねこ先生（世田谷の名獣医）のところで初めて
狂犬病の予防注射を打ったんだ。
首の付け根にあっという間の早撃ち。
今度は暴れたり漏らしたり情けないことにはならなかった。
よかった！　
　ねこ先生の奥さんが見上げるぼくの潤んだ目を見つめて、
「小さな子供に噛み付いたりしたら大変だからね。」
ぼく「！！！！！」
ドキっとした。日曜日まさに公園近くのお店の中で
「Ｋｗａｉｉ！」と小さな女の子がぼくの頭を触ろうと
したのでウグッと噛み付こうとしたばかりだったんだ。
　病院を出て緑道の川沿いに姉ちゃんと歩いて帰っていると
だんだんぼくのこの臆病な根性がつらくなった。
なんで外だと大きな犬や人が怖くてつい吠えてしまうんだろう。
川の中からガアガアとカモの親子がぼくを見て笑った。
そして満開の桜の木の上からカラスまでカアアアと笑いやがった。
ちぇっ・・・・
今度ねこ先生に臆病に利く予防注射を打ってもらおう。


場外⇒原っぱの白ノート
　　

Spring banquet

　カッパ姉ちゃんが墨田川の向こう岸へ花見に
行き、おじさんとふたりで近くの公園の盛大な
花見を傍見して帰ってきた。
　なんで人間は、桜と酒が好きなんだろう？
もしかして人間も見えない首輪を外して思い切り
吠えてみたいのかなあ。やっぱり・・・

　　




　　　

おいら、純潔チワワです!

春なのに
　このところ北風が冷たくて、メキシコ産としては
散歩もつらい、ただあずきちゃんに会えるのを心のよりどころ
にしてカッパ姉ちゃんに付き合って駒沢公園まで行っているんだ。
　でもついに今日もハズレ。とぼとぼと帰った。
悪いことはつづくもので、又チワワに見られなかった。
どうも標準よりぼくは大きく4キロあり、
いつも「かわいいわね。」と通りすがりに聞かれるんだけど
なかなかチワワと思ってもらえなく
「パピヨンですか」とか「柴入ってますよね」とか言われ
挙げ句の果てに「何のミックスですか」だって・・・
そして今日最後に公園の入り口でうんちしていたら、
怖そうなおばさんにきりりと睨まれた。
???
ふと後ろを見るとどこかのバカ犬がほったらかして行った
干からびかけたうんちの山が連なっていたんだ。
ぼくは慌てて首を横に振った。
ち、ちがう！ぼくじゃ、ないぃぃぃ。
でもPTA風のそのおばさんは、軽蔑の眼差しで何度もニラミ返して
行ってしまった。
ぼくは、もう一度首を大きく振った。
すると隣でぼくのうんちを袋に仕舞っていたカッパ姉ちゃんが
引きつった顔でもっと大きく首を横に振っていた。





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