月光院璋子の映画日記

気ままな映画備忘録日記です。

☆10月後半の映画鑑賞 (2)

2008年10月21日 | ■2008年 10月の映画鑑賞

この20日までに観た映画の備忘録。

●「あじさいの歌
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD22975/

別立てでアップしましたので、そちらをご覧ください。

●「巨人 大隈重信」(1963年 監督は三隅研次)
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD21237/

最初、大隈重信訳の宇津井健に違和感大でしたが、結構面白く観ました。大隈重信って、誰?という方は、維新後の藩閥政治と国会開設に至る政争、当時の日本の状況を予備知識として持ってからご覧になるとよろしいですね。
それにしても、日本の未来を担うべく設立されたこの大隈の設立した私学の早稲田の名も、戦後教育で地に落ちたと思うのは私だけでしょうか。


●「キング・ソロモン
 

ソロモンの財宝モノの一つですが、なかなか楽しめました。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD15622/

●「クローン」(2001年 監督ゲイリー・フレダー)

以前観ていることも忘れて観初め、ラスト数分前になってやっと「以前観た」と思い出した映画ですが・・・・、ラストのどんでん返しは、サスペンスとしては圧巻ですね。後ほど、アップしたいと思います。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD33831/index.html


●「エリザベス」・・・・また、観てしまった・・・(--:)そして、またも感動。ラストが圧巻。何度観ても発見がある映画です。今回はウォルシンガム卿を演じているジェフリー・ラッシュとノーフォーク卿を演じているクリストファー・エクルストンから目が離せなかったですね。

http://movie.goo.ne.jp/dvd/detail/D112516132.html

●「帝都大戦

 


☆10月後半の映画鑑賞 (1)

2008年10月17日 | ■2008年 10月の映画鑑賞

何となくホラー映画を観てさっぱりしたい!
そういう気分になって、以下の一連の映画をまとめて観ましたが、
「あー、満足」という思いを得る映画と出会うというのは、
なかなか忍耐が要るかもしれないですね・・・・・(汗)

●「ザ リング 2


★ご参考までに・・・・
http://www.thering2.jp/



●「アライバル ファイナル・コンタクト
(2003年 ロン・クラウス監督)

久しぶりにジェームズ・スペイダー主演の映画を観ました。が、

まさか、こういうSF映画に出ていたとは・・・・
なかなか面白かったですよ。

ラスト、エイリアンと信頼関係を持った彼らは、≪あの後≫どうなっちゃったのか・・・・と気になるおバカな私なのでした。

★ご参考までに。
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=4183


●「Deep Shock」(2003年 フィリップ・ロス監督)


★ご参考までに・・・http://www.imdb.com/title/tt0310991/

地球温暖化の理由にこうした異説があるということを初めて知りました。もっとも映画の中でのお話ではあるけれど。(汗)もしかしたら、本当にこういう学説があるのかしら。子供たちが喜びそうな仮説・・・・海底に住んでいた巨大で知的生命体、電気ウナギが原因と言われても狐につまされたような気がしますが、地球温暖化防止のために北極に核ミサイルを撃ち込むというのも、意味がよくわかりませんね。???? 


●「ブラックホール」(2001年 ギルバード・シェルトン監督)

マルコム・マクドウェルって、こういうB級のSFパニック映画に良く出ていますが、産油国の政情不安に左右されるような石油エネルギー政策からの脱却を目指しアメリカが秘密裏に研究開発している代替エネルギーが「人工的に作り出す局地的なブラックホール」になるという理屈が、よくわからなかった私。
途中に映画の筋とはあまり関係のないベッドシーンが繰り返されていて、ポルノかしらと思ってしまったほどB級映画なのですが・・・、つまらないところを仕方なく早送りして観てしまったけれど、健気に制作しているなァと思える箇所もあったり・・・・
父親の死の真相を探る物理学専攻の大学教授役の女性、どこかで見た顔だなあ・・・と思ったら、あのキーファー・サザーランド主演のお疲れドラマ『24』で、キーファー・サザーランドの部下のニーナ役の彼女じゃないかなァと。(後で調べてみよう・・・)

★ご参考までに。
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=2468

 

●「スキャナーズ
(1981年 カナダ映画 監督デイヴィッド・クローネンバーグ)


★ストーリーは、こちらをご覧ください。ttp://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD11310/story.html

相変わらずストーリー展開が分かりにくい映画ですが、サイキックものとしては、20年以上前の映画ながら、いまなおユニークだなァと思うネタですね。

 

●「ワイルド レンジ」(2003年 監督ケビン・コスナー)



広大な美しい自然を背景にした19世紀前半のアメリカ西部を舞台にした西部劇。西部の大自然を背景にしたカーボーイ姿のケビン・コスナーは、『ダンス・ウィズ・ウルブス』や『ワイアット・アープ』で、見慣れた感じがするのは、きっと様になっているからかもしれない。でも、この映画は、ケビン・コスナー主演映画と言うより、彼の父親のような存在のボスという男を演じるロバート・デュヴァルと典型的な西部劇の悪役、町を支配している悪の牧場主を演じている敵役のマイケル・ガンボンという、二人の老優のガチンコがなかなか見ものです。
銃撃戦はとてもリアルで緊張感がありました。が、せっかくの銃撃戦の後の、あのアネット・ベニングとのシーンの長さはどうしたことか。それらのシーンよりも、カットしてしまったというDVDに特典として付いていた未公開シーンの映像を残した方が映画の展開としてはベターだったし、よかったなアと。

★ご参考までに。http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD34844/index.html



●「時雨の記」(1998年制作 澤井信一郎監督)



久しぶりに観ました。たまにはこうした日本映画もいいものですね。
でも、大人の純愛映画という単純な見方はしたくないし、それではつまらない。二人で歩く京都や吉永小百合がラストで歩く吉野のシーン、それだけでもいい映画かも。小手川佑子主演の似たような不倫映画よりは良かったかな。
確か、当時、渡哲也が満を持して憧れの女優であった吉永小百合と共演した映画だと明言されたと記憶していますが、二人のツーショットを見ていると、日活時代の二人がそのまま人生を共にしてきたかのような安堵感というか懐かしさというか、そうした思い出シーンを彷彿とさせるものがあって、彼らの若かりし頃の日活映画を子供の頃、そして後年まとめて観たこともある一人としては、なかなか味わい深いものがありました。

★ご参考までに。http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD31168/

 


「アライヴァル ファイナルコンタクト」(原題「Alien Hunter」)

2008年10月17日 | ◆ア行
●「アライバル ファイナル・コンタクト
(2003年 ロン・クラウス監督)

ジェームズ・スペイダー主演の映画ということで、
久しぶりに彼の主演する映画を観ることにしましたが、

まさか、こういうSF映画に出ていたとは・・・・


(この表情に、非暴力志向と愛情関係に抱く諦念を読み取るなら、本作は相当に楽しめるのではないでしょうか)

彼の役柄は、スタンフォード大学だかプリンストン大学だかを超優秀な成績で卒業、いわゆる○○大学始まって以来の数学的天才というキャリアながら訳アリの共通言語学の研究者。でも、ちょっと変わったその研究はその世界では有名らしい。何といっても、宇宙言語の翻訳が研究テーマ・・・・

上司の教授から呼び出された彼は、NASAだか原子力委員会だかの研究施設のある北極で発掘されたものから電波(通信波)のようなものが出ているということで、北極の基地(研究施設)に向かうことになります。



この氷の塊の内部から出ている電波は通信なのか。宇宙への通信だという仮説でその言語を解読研究するのが、ジェームズ・スペイダーの仕事なわけですが、


(この博士を演じていた俳優名、いましばらくお待ち下さい。どこかで見た顔なのですが・・・・)

北極の基地で政府の委託でいろいろなことを研究し続けているのが、このかつての恩師の博士。実に温厚。彼の元で、ノーベル賞ものの研究をしている学者たちやスタッフで基地施設内はすし詰め状態。その中に、


(元恋人の女性役を演じているこの女優はエイミー・グレアム)

かつてジェームズ・スペクイダーの恋人も。
大学で色恋沙汰を起したことが原因で、教授だったジェームズ・スペイダーは退職し学生だった彼女は退学。そんな過去を共有する二人の再会。彼女はここで新しい彼と共同でノーベル賞ものと称される研究に従事。


(その新しいパートナー役のジョン・リンチ(左)が、なかなかの皮肉屋で、ジェームズ・スパイダーの研究テーマ、宇宙人の存在を前提とする宇宙言語の翻訳研究をバカにする役を好演)

けれど、ジェームズ・スペイダーの出現に動揺を見せます。
この辺り、宇宙船や潜水艇映画では珍しいクルーの恋愛感情で、さすがジェームズ・スペイダーを起用したがためのモテモテシーンかと思うと、それでは監督の意図するところとはちょっと離れてしまうかもしれませんね。


(ジェームズ・スペイダーの研究に興味を持って応援する博士の助手役の女の子をレスリー・ステファンソンがチャーミングに好演)

若い助手にモテモテとなるジェームス・スペイダーですが、ご覧のように色気とはちょっと違う流れ。実はこの映画にはキスシーン一つ、愛の告白シーン一つないのです。

まあ、こうした一生に一度あるかないかの研究対象を目の前にしているので、世俗的な感情も昇華されるのかもしれないですね。
何といっても、この未知の高度な知的生命体に向き合ったとき、心を開いた状態で初めて相手のことが理解できた瞬間をスペクターは体験するので、人類が持つ地球的暴力とは正反対。

最初、SFがかった面はあっても科学サスペンス映画かと思って観始めたのですけれど・・・、正直、SFファンタジーという側面が出てきたときには、ちょっと焦っちゃいました。

でも、通常のエイリアン物と違った展開で、
なかなか興味深いものがありました。

本作では人類との共存を模索する地球外硬度知的生物という設定ですけれど、映画『マーズアタック』の彼らとは対極。
なのに、彼らと接触した人間は感染して細胞が破壊される。

このことを、実はNASAとワシントンは知っていたという辺り、ああ、またロズウェルものかと思ってしまいますが、ちょっと違います。
彼らの存在と感染した基地施設内の人間を、人類のために基地ごと核爆弾で消滅させる決定が下されるのですが、(この映画では、アメリカとロシアとの間で決定されますが、映画『ディープ・ショック』には国際原子力委員会だのG7だのの決断も出てきまーす)
つまり、氷の中に入って眠っていたエイリアンは人類を破滅させる菌を保持しているという設定です。



感染したかどうか分からない=感染していないとは言えない!ということで、人類のために基地内で核爆弾が投下されることを受け入れようとするジェームズ・スペイダーたちですが・・・・・そんなのはごめんだという職員と対立。そのとき、優男のジェームズ・スペイダー側に立って戦ってくれる黒人が、カール・ルイス。まさか、あのカール・ルイスだとは最後まで気づきませんでした。

けれど、本作はブルー系のフィルムでまとめられていて、ラストのファンタジーに向けて全編が用意されているせいか、全然悲壮感がなくラストのアクションは≪利他愛≫に溢れていて、エイリアンたちによって救出されるシーンは、一見の価値アリかもしれませんね。そうじゃない行動を取った人間たちは死に絶えてしまいます・・・・
それでも、核はロシアの原潜から発射されます。

ド派手なアクションゼロ。小難しい理屈もゼロ。ホワイトハウスのシーンと基地でのシーンが交互に映し出される手法も程よくて悪くなかったです。ただ、ラストのファンタジー、ジェームス・スペイダーたちがあの後どうなっちゃったのか・・・・気になるおバカな私なのでした。自衛の名の元に二者択一の単純で暴力的な発想しかできない地球から去った彼らは、別の生命体となって幸せに暮らしたということかもしれません。

★ご参考までに。
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=4183

★エイミー・グレアムの姉妹へザー・グレアム
http://movies.jp.msn.com/actor.aspx?p_personid=20641


「ザ リング 2」

2008年10月17日 | ◆ラ行

●「ザ リング 2」(2005年 アメリカ映画 中田秀夫監督)



まともに見るのはこれが初めてじゃないかと思います。記憶が曖昧なのですが、以前は予告編だけを観たのか、あるいは何本も連続して映画を観ていたときに途中で寝ちゃった映画なのか。
どうもところどころ観た様な記憶があり、もしかすると、日本版の映画の方を観ているせいかもしれませんが、このハリウッドのリメイク版、これがホラー映画として評判になったことが不思議でならない私。ちっともホラー映画に見えないのですよね。

でも、こちらのぼうや、



子役のデイヴィッド・ドーフマンの顔と表情はなかなかでした。
主役の女優ナオミ・ワッツを食っちゃっていましたものね。
ホラー映画専門の子役という印象が強いデイヴィッド・ドーフマンですが、将来どんな俳優になるのか、実は秘かに楽しみにしている私。将来きっちり演技を学んで、ホラー映画でもいいけれど、あっと驚くような作品で活躍してくれる俳優になってほしいと。そんなふうに成長してもらいたいと期待しているのです。



そして、もう一人、娘を殺害した後に精神病院に収容されている母親を演じているこの右側の女優、誰だかわかりますか?
中谷美紀に似てるなァと思って見入ってしまったのですが・・・どこかで見た顔だと思ったら、シシー・スペイセクという女優です。びっくりしちゃいました。前髪を長く垂らしていて顔がはっきりと映らないので、ちょっとわかりにくいけれど、そう、あのホラー映画『キャリー』の彼女です。
シシー・スペイセクは、ホラー映画で鮮烈なデビューをした女優でしたけれど、映画『歌え、ロレッタ。愛のために』でアカデミー賞を受賞したときには個性派女優としての地位を不動のものにたかのように思われましたが・・・・、美人女優やセクシャルな女優が役を奪い合っているハリウッドでは、以後はちょっと変わった映画に脇役で出演しているという印象ながら、その存在感は独特。

この『ザ リング2』のときは50代半ばのはずですが、役柄とはいえちっともそうは見えなかったところが、さすがですね。こちらも、作品にめぐまれたなら、もう一花咲かせられる女優だと期待している私です。

 

内容は映画『リング』(邦画)の続編。そのハリウッドリメイク版ですので、日本でも中学生から大人まで、もう多くの方がご存知でしょうけれど・・・

★ご参考までに。
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD6982/

 



☆10月前半の映画鑑賞

2008年10月14日 | ■2008年 10月の映画鑑賞
早いものでもう10月になってしまいました。
今年も残すところ2ヶ月ですね。

●「Vitus 僕のピアノコンチェルト

2006年制作スイス映画 フレディ・M・ムーラー監督
美しい映画。何といっても、ブルーノ・ガンツとヴィトス役のテオ・ゲオルギューとのハートフルな交流に打たれる。久々にピアノ曲をシャワーのように浴びたくなりました。
端正なかつ丹精な構成で、チャーミングで深みのあるこうした映画を観たなら、どんなことがあっても再び人生は美しいと思えてくるのではないか。
 
★ご参考までに→http://eiga.com/official/bokunopiano/introduction.html

●「ジキル博士とハイド氏
この映画のどこがサイコサスペンスなのか、途中で欠伸が出てしまったほど。監督はスティーブン・フリアーズ。「グリフターズ」の監督ですが・・・・、つまらなかったですね。

●「39夜
 
夕飯までの時間、つい見てしまいました。ヒッチコック映画なので、ある種の古さは仕方がないけれど、構成と内容は何度見ても面白い。どうしてこのリメイク版が作られないのか不思議です。
 
東京から戻って一昼夜爆睡したというのに、
娘がいっしょに映画を観ようというので、いきなり映画三昧になった昨日、
あたかもジョン・トラボルタ特集みたいな夜になりました。

●「パルプフィクション
●「シヴィル アクション
●「ドメスティック フィア
●「ヘア スプレー」---http://hairspray.gyao.jp/
 
ほとんど観たものばかりですが、
改めて発見もあって楽しめたように思います。ジョン・トラヴォルタの女装&女性役、なかなか味わいがあった映画『ヘア スプレー』、ロビン・ウィリアムスの家政婦役以上に良かったけれど、ジョン・トラヴォルタが出るというので期待したダンシング シーンがあまりなくて残念でした。

●「ストレンジャー」(アニメ)
●「ドア イン ザ フロアー
 
これを観るのは何度目か。印象的な台詞と場面が多々ある映画ですね。キム・ベイジンガーとジェフ・ブリックスにとっても大事な作品となったのでは?子役の女の子、ダコタ・ファニングに良く似ていると思ったら、エル・ファニングで実の姉妹なんですね。今回初めて気がつきました。

●「ポーラ X」---http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD31530/story.html


ハーマン・メルヴィルの『ピエール』は読んでいないので、原作との対比では何ともいい様がないけれど、こうした作品を映画化する場合、得てして頭でっかちなものに仕上がってしまいがちだけれど、そういう映画が好きなレオス・カラックス監督というだけで、多分フランス映画&カラックス独特の何とも退屈な映画かも・・・・という予想通りの仕上がり。美術と撮影に助けられていたけれど、やはり映画にした意図が不明。カトリーヌ・ドヌーヴがギョーム・ドパルデューの姉役という配役にも違和感がありましたね。

●「ソーダーハウス ルールズ」---http://www.asmik-ace.com/Cider/


主演のトビー・マクワイアはスパイダーマンなどよりずっとはまり役ですね。
映画の中でマイケル・ケインとデルロイ・リンドによって成長させられる青年役ながら、両名優に支えられて俳優として成長させられたのではないかという気がしますね。映画『シービスケット』(2003年 ゲイリーロス監督)と同系の映画。

●「プレステージ
●「オーシャン13

オーシャンシリーズは何度観ても愉しい。


キーラ・ナイトレイのための映画といっていい彼女の魅力全開の映画。
個人的には、クリストファー・ボーケンとミッキー・ロークも良かった。(笑)
昔観たとき同様に、「ドミノ」というタイトルを何故か、ドミノ倒しのドミノだと思ってしまうような展開だが、このドミノというタイトルは、賞金稼ぎのドミノ・ハーヴェイからとられたもの。悪くない映画の1本なれど、効果音の使い方が今流行りなせいか、B級映画でもこれでもかというくらい無意味に使われているのがちょっと残念。
 
 
いま、見逃した映画で観たいと思っている映画

※「レッスン」(原題「Take the lead」)---http://lesson.gyao.jp/
※「ボルベール 帰郷」---http://volver.gyao.jp/
※「ウォーダンス」---http://www.wardance-movie.com/


●「レッスン」(原題「Take the Lead」)
●「81/2
●「ひまわり
●「甘い生活
●「マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶
●「巨人と青年」(1992年制作 クシシュトフ・ザヌーシ監督)

見逃していた映画の1本でした。
ブログで別立てでアップしたいと思います。


マルチェロ・マストロヤンニ

2008年10月13日 | ★俳優&他人の空似

マルチェロ・マストロヤンニの特集をやっているらしく、ついつい朝から彼の主演映画を数本観続けてしまいました。
カトリーヌ・ドヌーヴが実生活で彼の愛人としての立場に甘んじ一女を産んだのが29歳。そのときマルチェロは48歳・・・・。
マルチェロが亡くなったのは、1996年。享年72歳。(くしくも先日亡くなった緒方拳も享年72歳でしたね・・・)

彼の臨終にドヌーヴは立ち会っています。
思えば、ドヌーヴ母娘との交流がずっと続いていたことを思うとき、やはり、彼女ほどの女性にそこまで愛されたのだから、(愛人関係のままながら、美しさと気品を失うことなくフランス映画を代表する女優になったのだから)マルチェロ・マストロヤンニは魅力的ないい男だったの一語に尽きますね。

 

 


「マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶」

2008年10月13日 | ◆マ行

マルチェロ・マストロヤンニを追悼するドキュメンタリー映画「マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶」を観ました。
こうしたドキュメンタリー映画を観ると、一人の名優の生涯というものがいかに多くの人たちに愛されてこそのものだったかが、わかりますね。

★「マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶」
http://www.crest-inter.co.jp/marcello/cast.html

それにしても、カトリーヌ・ドヌーヴが未婚の母となったマルチェロとの間の娘のキアラ・マストロヤンニの、何て両親に似てきたことでしょう。親子の絆というものを通してのマルチェロ像が見えてくるようで何ともいえない思いになりました。

彼は生涯に150本もの作品に出演しているということも、このドキュメンタリー映画で初めて知りましたが、そういう意味で、彼はずっと現役の俳優であり続けた名優だったのだと改めて感じ入った次第です。

その名優マルチェロ・マストロヤンニといえば、一般的に、
やはり、この映画かなと。

★『ひまわり』 (1970年制作 監督ヴィットリオ・デ・シーカ )

この映画の製作を担当にしたカルロ・ポンティ は、後年ソフィア・ローレンと再婚していますが、この映画では、マルチェロよりも、ソフィア・ローレンが圧巻でした。

生きていると知り、イタリアから夫を探しにロシアまでやってきて、ついにイタリア人が住んでいる家を教えられてその家を訪ねたときのソフィア・ローレンの、一連の表情・・・・
ここの場面で、凄い女優だと思ったものです。

映画『ひまわり』といえば、その映画音楽も圧巻ですね。彼女のラストの姿とひまわり畑が、ヘンリー・マンシーニ の音楽で劇的な感動を観客にもたらしているという意味でも、当時の映画における音楽の大きさ、凄さというものに感じ入ってしまいます。今回久しぶりに観て、これでもかというくらいにオーケストラが映画を盛りたてているのを観て、映画音楽の位置づけというものを改めて考えさせられました。

マルチェロの映画で個人的に記憶に残っている一本は、『黒い瞳』(1987年制作 ニキータ・ミハルコフ監督)という映画ですが、こちらは『ひまわり』ほどには映画音楽として鮮明に記憶されていないように思われるのは、ひとえに映画の結末ゆえでしょうか。フランシス・レイ は、そういう意味ではソンな映画を担当したかもしれませんね。
この映画『黒い瞳』も、『ひまわり』のような悲劇にしたならば、反戦映画という側面を切った恋愛映画の悲劇作品として記憶される作品になったのではないでしょうか。
よく知られたロシア民謡の「黒い瞳」が映画のタイトルになっているように、こちらの映画にもロシアの女性が登場し、まるで『ひまわり』のイタリア妻とロシア女性を逆転させたような展開で、どきりとさせられますけれど・・・・・、ラヴストーリーが人々の記憶に残るかどうかは特にラストに象徴されるので、悲劇じゃない映画は人の記憶に残りにくい。人は悲劇に接するとハッピィエンドを望むけれど、その実、ハッピィエンドの物語は記憶に残らないという習性ですもんね。ハッピエンドにするにしても、もうちょっとマルチェロの情熱と純情と哀感が印象に残るようなラストにしてもよかったかなと。

★ロシア民謡「黒い瞳」はこちらでお聞きになれます。
 

そして、こちら。
★映画『8 1/2』 (1963年制作 F・フェリーニ監督)

 

フェデリコ・フェリーニ監督ファンにとっては、映画『甘い生活』(1962年制作)よりも忘れられないマルチェロ主演作品なのではないでしょうか。


 


「War Dance」

2008年10月11日 | ◆ア行

いまや難民という言葉が珍しくも何ともなくなっている世界。戦争や内乱などの紛争、圧制によって国境を越えた人々・・・・が「難民」となって、ある難民キャンプは国連の保護下にあっても全部の難民キャンプがそういう状況にあるわけではなく・・・


紛争のない国に住んでいると、こうした世界の一部の現実も、遠い宇宙の出来事と変わらないようでもあり、映画『ブラッド ダイアモンド』や『ホテル ルワンダ』などを通して考えさせられる世界の複雑な構造にいいようの無い諦念と忍耐を抱かせられていることも事実で、そうした現実が地球の各地や裏側で起こっていても何もできない一人なせいか、(逆に言えば、極東の日本に何か政変が起こって戦闘による被害が起こった場合、ウガンダが何かをしてくれるわけではないということを重々承知している一人)、こういう映画の切実さにはアンテナが反応してしまう。

この映画はウガンダが舞台。
ウガンダというアフリカの小国も、政府と反政府武装組織との軍事的対立と紛争が絶えない国ですが、そのウガンダ北部の子どもたちが、そうした国内紛争という悲惨な戦闘で、どういう目にあっていえるのか・・・・ダンスと音楽に全てをかけて打ち込んでいく子供たちの瞳の中にわたしたちは何を見るか。

★ご参考までに。
http://www.wardance-movie.com/

 

 


追悼 緒方拳

2008年10月08日 | ★俳優&他人の空似

最近は、猫といっしょにビールを美味そうに飲むTVのCMで見かけるだけだった緒方拳。いつだったか、随分やつれた印象で、もしかしたらどこか悪いのではないかという思いを一人抱いていましたが・・・・その訃報に意表を衝かれました。
今月5日に逝去という報が昨日7日に公表されました。

緒方拳という日本映画界を牽引してきた俳優の死を悼み、
拙ブログで彼の映画を振り返ってみたいと思います。

★好きだったのは、『必殺仕掛人』での藤枝梅安役。

 

1970年代の映画なので、緒方拳は30代。
実にいい味わいの俳優だと後年見たときも改めて思ったものですが、緒方拳=藤枝梅安というのが、私の緒方拳に対する最初のイメージでした。
 
★好きな映画は、
今村昌平監督で主演した『復讐するは我にあり』(1979年制作 原作佐々隆三)と『鬼畜』(1978年 野村芳太郎監督)の2本。

  


★感動したのは、『楢山節考』(1983年 今村昌平監督)



深沢七郎氏の原作を読んでいたせいもあり、原作の持つ力もあっての映画だったように思われますが、実に日本的ないい日本映画だったという記憶があります。インターナショナルというのは、ナショナルなものを内包してこそなのだという好例となった映画。

こうした作品で遺憾なく持っている演技力を表出させた緒方拳ですが、エンターテイメント性の高い娯楽映画にもかなり出ています。
私はTVは観ないので、TVドラマでの彼をご紹介することができないのは残念ですが、以下の映画は、個人的には好きな映画ではなく緒方拳じゃなく他の俳優でも良かった類だと思っています。



★何か鼻につく・・・・と思ったのが、一連の五社英雄監督と組んだ作品群。『吉原炎上』『薄化粧』や、原作が宮尾登美子作品の『陽暉楼』とか『櫂』どうも好きになれなかったです。緒方拳のイメージが、監督と私とでは違っていたせいかもしれません。



★80年代もっとも「旬」だった女優、松坂慶子と共演した映画が多い印象がありましたが・・・・・、出演作品一覧表を眺めてみたら、『悪い奴ら』(1980年 野村芳太郎監督)と『火宅の人』(1986年 深作欣二監督)くらいなんですね。緒方拳40代。

華のある旬の女優との共演を誰が持ち込んだにせよ、多くのファンが喜んだに違いない組み合わせだったのではないでしょうか。けれど、女優の方が目立ってしまっていたと言えなくもない、そんな仕上がりになっていたのは、監督の思い入れのせいかなァと。



この深作欣二監督で撮った『火宅の人』は、壇一雄の私生活を描いた私小説の映画化ということで多くの観客を動員したようですが、女優陣(妻役がいしだあゆみ、愛人役が原田美枝子、旅先で出会った葉子役を松坂慶子が演じるという布陣)という女優の競演が見所となったようにも思える映画で、いしだあゆみが凄みが出ており、松坂慶子は美しかった。
まあ、これだけ業の深い女性役を演じた女優陣を相手にたった一人で立っていられる俳優ということで、この役を演じられる俳優は80年代には緒方拳だったということかもしれません・・・

駄作の『華の乱』(1988年)でも与謝野晶子役の吉永小百合が主演で、鉄幹役の緒方拳は、ただの脇役と言ってもいい存在だった印象があります。当時52歳で脂の乗った俳優となっていたというのに、もったいなかったなァと。深作監督は、緒方拳という俳優の生かし方を知らなかったと評されてもしかないですね。

★イマイチパワーを感じなくなったのが、映画『隠し剣鬼の爪』(2005年 山田洋次監督)での家老役でした。あれは似合わなかったですね。それと『蝉しぐれ』(2005年 黒田三男監督)での主人公の文四郎の養父役も、なぜ緒方拳なのかなァという思いがありました。藤沢周平作品の映画化として注目された一連の映画化作品の一つでしたが・・・・単に年齢的に存在感のある俳優ということで起用されてしまったのかなと。

 

★印象的だった作品は、松本清張の原作を映画化し、森田健作が唯一のミスキャスティングだった映画『砂の器』(1974年制作 野村芳太郎監督)での、純朴で人情篤い田舎の警察官役も印象的でした。この映画では大きな意味を持つ存在だったと評価している1本でした。それと、『魚影の群れ』(1983年 相米慎二監督)も印象に残っていますね・・・・

 

こうして表紙の画像を眺めているだけで、
いろいろな場面の表情が目に浮かんできます。
そうそう、夏の暑い日に主人公の子役の少年の頭を刈っていた緒方拳・・・・あれ、良かったですね。

★緒方拳&直人の親子共演で話題となった映画『優駿』(1988年 杉田茂道監督)。このときの緒方直人は悪くなかったけれど、後年DVDを借りて見たNHKの大河ドラマの信長・・・・あれは緒方拳の親の七光りだったのか・・・・・。イマイチ小粒な印象が拭えず、学芸会ドラマの信長でした。キャラも似合わず、好意的に言っても早すぎました。緒方拳もそのとき、フツーの人の子の親だったのでしょう。

後年、いろいろな作品にちらっと出ていたような印象の緒方拳ですが、改めてその作品の一覧表を眺めてみると、氏はこれまでに演じたことのないような新しい作品への意欲をお持ちだったのだろうと思います。
70歳になって主役を演じられる数少ない日本の俳優だった緒方拳氏には、70歳になったいまこそ、ぞくぞくするようなサスペンスで、人間の底知れなさを軽妙に味わい深くそして恐ろしく演じて魅せてくれるような作品を期していただけに、氏の訃報は残念でなりません。そういう人間像を演じて観客を魅了する俳優を、私たちは失ったんだという思いですね。

緒方拳主演作品をご覧になられたことのない方にとって、
このささやかなブログが参考になれば幸いです。


末尾ながら、
俳優緒方拳氏のご冥福をお祈りしたいと思います。
 


「消えたフェルメールを探して」

2008年10月07日 | ◆カ行&ガ行

東京都立美術館で開催中の展示会に合わせての、
映画上映ですね。
東京から戻ったばかりですが、
今回は、渋谷で映画を観る時間は作れませんでした。

この『消えたフェルメールを探して』という映画は、『ダ・ヴィンチ・コード』のようなエンターテイメントのサスペンスと違って、ドキュメンタリー映画です。
なので、
ある程度そこで描かれる内容について
予備知識があった方がいいように思いますね。
個人的には、田中純さんが書かれたフェルメールのミステリ小説『フェルメールの闇』のようなものの映画化を期待しているのですけれど・・・・。こちらは、繰り返しますが、
ドキュメンタリー映画です。

さて、どんな推測を観られるのでしょう。
楽しみですね。