moving(連想記)

雑文(連想するものを記述してみた)

SNSについての雑感

2006-09-24 | エッセー(雑文)
SNSというコミュニティツールは、特権化させるものである。
それは、帰属意識を利用し貴族化させることで、
そのビジネスを成立させているものといえるだろう。

元々「お客様は神様である」これがビジネスの鉄則であるのであるから、
SNSは、まず選ばれた人間であるという優越性を刺激する。
とっかかりとしては、「安心できる人間しか会員にはいませんよ。」
というシステムを売りにし、選ばれた自分は良識ある市民であるというイメージを
内在化させるのである。
だから実際は、危な気な業者が紛れ込んでいようとお構いなしなのであるw。

さらに、友達という幻想を膨らませ、孤立感を減少させるのである。
多くのコミュニティに、帰属しているという幻想を与えるシステムを用意し、
安易に、多くのコミュニティに所属させることを可能とする。
しかし、その結果他のメンバーの書いた記事すべてに目を通すことは不可能と
なり、それを理由に自分と趣向の合うものとしか交わらないようになる。
それは、SNSなど必要としないオタクになってしまうのであるが、
問題なのは、自分と意見の異なる他者の記事を読まないという事が
蔓延化することだろう。
元々、不特定多数参加型のコミュニティでは、テーマは拡散されやすく、
テーマについて深く熟考されない傾向が指摘されてはいるが、
それでも、偏執的にテーマが絞られていくよりはましだろう。
いろいろな意見交換がなされて、そのうえでテーマが絞られていくことが
必要なのであって、初めから会員の条件規制で、それをオフリミットするなど
愚かな行為といえるのではないだろうか?
しかし、早くもSNSビジネスは、富裕層に限定した選民意識を刺激する
モデルが利益をあげ、成功を収めているという。
まさに、一般市民の意識においても格差社会=差別意識が進行しているのである。
これは問題だろう。
富裕層でもない階層が富裕層のような錯覚に陥り、互いに他者を差別することほど
滑稽な事はない。

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