ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ファビュラス・サンダーバーズ The Fabulous Thunderbirds - Tuff Enuff(1986年の洋楽 Part27)

2022-07-14 21:01:39 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart27はThe Fabulous Thunderbirdsの"Tuff Enuff"。最高位は7月7日付の1週のみの第10位。年間チャートは圏外でした。

The Fabulous Thunderbirdsですが、正直言って、どんなグループだか分からないところが多々ある謎のグループです。アメリカテキサス出身のブルース・ロックバンド。
デビューは1974年、ファーストアルバム『The Fabulous Thunderbirds』のリリースは1979年になります。
デビューアルバムから続いて4枚のアルバムをリリースしますが、この4枚のセールスは全く振るわなかったようです。

この間、全米各地でツアーを続け、サンタナのアルバムへの参加などを通じて、徐々に名前を売るなどして、1986年にリリースした彼ら5枚目のアルバム『Tuff Enuff』からのファーストシングルカット曲"Tuff Enuff"が、初のHot100シングルで、ついにTop10入りする大ヒットシングルとなりました。

この曲は、この86年に公開された映画『Gung Ho』それに、『Tough Guys』の2本の映画でも使われました。特に映画『Gung Ho』は86年の3月に公開された映画で、サントラにもこの曲が収録され、この曲のヒットにも貢献したようです。
この映画ですが、私は見た覚えがありませんが、アメリカと日本の貿易摩擦を題材にしたコメディ映画で、日本の文化を間違って紹介している映画?として以外に名が知られている映画のようです。
この2本の映画のほか、テレビのコメディドラマでも取り上げられていたようで、ドラマに使いやすい曲だったのでしょうか。

"Tuff Enuff"の曲の作者は、バンドのリーダーでボーカルのKim Wilson。プロデュースはソングライターで、ギタリストのDave Edmunds。Dave Edmundsですが、83年に、"Slipping Away"という曲が最高位39位を記録、この曲はELOのJeff Lynneのプロデュースで、曲はまさにELOの音でした。過去に紹介していましてこちらをご覧ください→→→
さらにもう1曲、最高位4位を記録したTop40ヒットを持っています。"I Hear You Knocking"という曲ですね。
The Fabulous Thunderbirdsですが、その後Top40ヒットは出ず、ほぼこの曲のみの一発屋となってしまいましたが、今でも活動を続けているようです。
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ビルボード 全米 Top40 1986年7月12日付 シンプリー・レッド Simply Red - Holding Back The Years

2022-07-10 20:51:25 | 1986年ビルボードTop40
1986年7月12日付ビルボード All American Top40、2位から上がっての1位はSimply Redの"Holding Back The Years"。Simply Redですが、85年にデビューアルバムを発表、そのアルバムからこの曲は3曲目のシングルですが、初めてのTop40ヒットで、もちろん初めてのNo.1です。

2位は6位からアップ、Genesisの"Invisible Touch"。Genesisですが、グループとしては最高位23位の初のTop40ヒット"Follow You Follow Me"から、この曲で8曲目のTop40ヒットで、初のTop5ヒットです。もちろん、メンバーのソロでは、Phil CollinsにMike + the Mechanics、Peter Gabriel と、特にこの80年代半ばから、大ヒットを連発しています。
3位は1週のみの1位からダウン、Billy Oceanの"There'll Be Sad Songs"。Billy Oceanですが、初めてのTop40ヒットが1976年の"Love Really Hurts Without You"、そこから8年後に突然"Caribbean Queen"がNo.1ヒット、それから大ヒットを連発、この曲で7曲目のTop40ヒットで4曲目のTop3ヒット、2曲目のNo.1です。
4位は5位からアップ、Janet Jacksonの"Nasty"。Janet Jacksonですが、もちろんJacksonファミリーの末っ子。最高位4位を記録した"What Have You Done for Me Lately"に続き、2曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop5ヒットになりました。
5位は3位からダウン、El DeBargeの"Who's Johnny (Short Circuit Theme)"。El DeBargeですが、ファミリーソウルコーラスグループDeBargeのリードボーカル。DeBargeで5曲のTop40ヒットで、うち2曲がTop10ヒット、ソロでは初めてのTop40ヒットで、DeBargeの
"Rhythm of the Night"と同じ最高位3位を記録しました。

この週初めての1位を記録したのはSimply Redの"Holding Back The Years"。1位はこの週の1週のみ。年間チャートは22位。初めてのTop40ヒットが大ヒットになりました。

Simply Redですが、イギリスマンチェスター出身のポップ・ロックバンド。デビューは1985年、ボーカルでソングライターのMick Hucknallが中心となってバンドが結成されました。

ファーストアルバム『Picture Book』のリリースはその1985年。このアルバムからは、まずは"Money's Too Tight (To Mention)"がシングルカットされ、イギリスでは最高位13位を記録しましたが、アメリカではヒットしませんでした。このファーストシングルは、アメリカでは、"Holding Back The Years"が大ヒットした後にチャートを上がり、最高位28位を記録しましたね。この曲は彼らのオリジナルではなく、The Valentine Brothersの82年のヒット曲のカバーバージョンです。

そしてこのアルバムからの3曲目のシングルがこの曲"Holding Back The Years"です。
彼らSimply Redは、ポップ・ロックバンドと書きましたが、ポップロックに、ブルーアイド・ソウル、さらにはジャズの要素を大きく取り入れた音楽です。

"Holding Back The Years"の作者はバンドリ-ダーのMick Hucknallに、その友人のNeil Mossの共作。プロデュースはStewart Levine。Stewart Levineは、1982年のJoe Cocker と Jennifer WarnesによるNo.1ヒット“Up Where We Belong”のプロデューサーとしても有名です。その後も、 Simply Redのアルバムを手掛けています。

ファーストシングルの"Money's Too Tight (To Mention)"はまだポップスの要素が強かったですが、この"Holding Back The Years"はかなりジャズの雰囲気が濃厚な曲でした。まさかこの曲が1位になるとは驚きましたが、特にジャズっぽいところが新しく、おしゃれな曲でした。


今週 先週 song / artist
1 2 HOLDING BACK THE YEARS / SIMPLY RED
2 6 INVISIBLE TOUCH / GENESIS
3 1 THERE'LL BE SAD SONGS(TO MAKE YOU CRY) / BILLY OCEAN
4 5 NASTY / JANET JACKSON
5 3 WHO'S JOHNNY("SHORT CIRCUIT" THEME) / EL DEBARGE
6 9 SLEDGEHAMMER / PETER GABRIEL
7 10 DANGER ZONE / KENNY LOGGINS
8 4 NO ONE IS TO BLAME / HOWARD JONES
9 12 YOUR WILDEST DREAMS / MOODY BLUES
10 11 TUFF ENUFF / THE FABULOUS THUNDERBIRDS
11 19 GLORY OF LOVE(THEME FROM "THE KARATE KID PART Ⅱ) / PETER CETERA
12 13 LIKE A ROCK / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
13 8 ON MY OWN / PATTI LABELLE & MICHAEL MCDONALD
14 15 WHEN THE HEART RULES THE MIND / GTR
15 7 CRUSH ON YOU / JETS
16 18 OPPORTUNITIES(LET'S MAKE LOTS OF MONEY) / PET SHOP BOYS
17 21 LOVE TOUCH(THEME FROM "LEGAL EAGLES") / ROD STEWART
18 22 MAD ABOUT YOU / BELINDA CARLISLE
19 25 MODERN WOMAN(FROM "RUTHLESS PEOPLE") / BILLY JOEL
20 14 LIKE NO OTHER NIGHT / 38 SPECIAL
21 27 DIGGING YOUR SCENE / BLOW MONKEYS
22 29 WE DON'T HAVE TO / JERMAINE STEWART
23 24 DREAMS / VAN HALEN
24 35 PAPA DON'T PREACH / MADONNA
25 23 MOUNTAINS / PRINCE & THE REVOLUTION
26 31 SECRET SEPARATION / FIXX
27 17 I WANNA BE A COWBOY / BOYS DON'T CRY
28 16 A DIFFERENT CORNER / GEORGE MICHAEL
29 32 IF SHE KNEW WHAT SHE WANTS / BANGLES
30 36 YOU SHOULD BE MINE / JEFFREY OSBORNE
31 20 LIVE TO TELL / MADONNA
32 26 I CAN'T WAIT / NU SHOOZ
33 43 RUMORS / TIMEX SOCIAL CLUB
34 40 HIGHER LOVE / STEVE WINWOOD
35 38 TAKE IT EASY / ANDY TAYLOR
36 39 HYPERACTIVE / ROBERT PALMER
37 41 SUZANNE / JOURNEY
38 44 ONE STEP CLOSER TO YOU / GAVIN CHISTOPHER
39 46 SWEET FREEDOM / MICHAEL MCDONALD
40 42 ALL THE LOVE IN THE WORLD / OUTFIELD
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ハワード・ジョーンズ Howard Jones - No One Is To Blame(1986年の洋楽 Part26)

2022-07-07 21:51:39 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart26はHoward Jonesの”No One Is To Blame”。最高位は7月5日付の1週のみの第4位。年間チャートは44位。これまでのHoward Jonesの最大のヒット、最高位5位の"Things Can Only Get Better"と並ぶ彼の最大のヒットとなりました。

Howard Jonesですが、デビューアルバムのリリースは1983年、イギリスの出身で、デビューシングルの"New Song"が、母国イギリスでいきなりの3位を記録、続くシングル"What Is Love?"も2位を記録、一方、アメリカではそこまでのヒットにはなりませんでしたが、両曲ともTop40入りとなり、それぞれ最高位が27位と33位を記録するまずまずのヒットとなります。

このデビューアルバム『Human's Lib』からの2曲のシングルヒットについては、まさに当時の流行りのブリティッシュエレクトリックポップともいうのでしょうか、正直私には苦手の分野でしたが、次のセカンドアルバム『Dream into Action』から、シングル"Things Can Only Get Better"がアメリカで初の大ヒット、最高5位のヒットとなるのですが、この曲はメロディアスなポップであり、世界中でのヒットとなりました。こちらをご覧ください→→→

このセカンドアルバムから、この曲”No One Is To Blame”が4曲目のシングルカット曲となり、Top40ヒットもこの曲で3曲目、イギリスでは、なんとこの曲が5曲目のシングル、結局、イギリスでは、シングル5曲すべてがTop20以内に入りました。

さてこの曲、"No One Is to Blame"ですが、曲の作者はHoward Jones自身ですが、プロデューサーはなんと当時世界最高の売れっ子Phil Collinsと、Hugh Padghamが務めています。Phil Collinsは、この曲で、ドラムスと、バックコーラスも務めています。
アルバム全体のプロデューサーはイギリスの人気プロデューサーであるRupert Hineが担当していますが、この曲だけは、Phil Collinsの曲、といっていいでしょう。

曲はPhil Collins調のポップスです。私としては、エレクトリックポップ、テクノポップ系の曲よりも、この曲のようなメロディアスなポップス系の曲がHoward Jonesにはぴったりだと思うのですが。アメリカでは大ヒットしましたが、イギリスでは最高位16位といまいち、国によっても人気の傾向が違いますね。
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ビルボード 全米 Top40 1986年7月5日付 ビリー・オーシャン Billy Ocean - There'll Be Sad Songs (To Make You Cry)

2022-07-03 20:56:20 | 1986年ビルボードTop40
1986年7月5日付ビルボード All American Top40、この週は順位に大変動がありました、前週の1位の"On My Own"が8位まで急降下、代わりに2位から上がっての1位はBilly Oceanの"There'll Be Sad Songs"。Billy Oceanですが、初めてのTop40ヒットが1976年の"Love Really Hurts Without You"、そこから8年後に突然"Caribbean Queen"がNo.1ヒット、それから大ヒットを連発、この曲で7曲目のTop40ヒットで4曲目のTop3ヒット、2曲目のNo.1です。

2位は4位からアップ、Simply Redの"Holding Back The Years"。Simply Redですが、85年にデビューアルバムを発表、そのアルバムから"Money's Too Tight (To Mention)"が最高位28位、この曲で2曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのTop3ヒットとなりました。
3位は6位からアップ、El DeBargeの"Who's Johnny (Short Circuit Theme)"。El DeBargeですが、ファミリーソウルコーラスグループDeBargeのリードボーカル。DeBargeで5曲のTop40ヒットで、うち2曲がTop10ヒット、ソロでは初めてのTop40ヒットで、DeBargeの
"Rhythm of the Night"と同じ3位まで上がってきました。
4位は5位からアップ、Howard Jonesの"No One Is To Blame"。Howard Jonesですが、初ヒットが83年の"New Song"で最高位27位、この曲で6曲目のTop40ヒットで、最高位5位の"Things Can Only Get Better"に続く2曲目のTop5ヒットになりました。
5位は9位からアップ、Janet Jacksonの"Nasty"。Janet Jacksonですが、もちろんJacksonファミリーの末っ子。最高位4位を記録した"What Have You Done for Me Lately"に続き、2曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop5ヒットになりました。

この週1位はBilly Oceanの"There'll Be Sad Songs (To Make You Cry)"。1位はこの1週のみ、年間チャートは16位。『ナイルの宝石(The Jewel of the Nile)』の主題歌"When the Going Gets Tough"が最高位2位の年間31位でしたが、それを上回る大ヒットになりました。"When the Going Gets Tough"はこちらをご覧ください→→→

Billy Oceanですが、デビューアルバムのリリースは1976年、そのアルバム『Billy Ocean』からのシングル"Love Really Hurts Without You"が初めてのTop40ヒットとなり、最高位22位を記録します。その後が続かず、しばらくヒットが出ない時期が続きますが、1984年、5枚目のアルバム『Suddenly』から、まさに突然の大ヒット、"Caribbean Queen (No More Love on the Run)"がNo.1を記録します。こちらをご覧ください→→→

その後も、"Loverboy"が2位、"Suddenly"が4位、そして前述の"When the Going Gets Tough(Jewel of the Nile Theme) "が2位とヒットが続き、この曲で、ついに2曲目のNo.1を記録しました。

"There'll Be Sad Songs (To Make You Cry)"ですが、彼の6枚目となるアルバム『Love Zone』からのシングルカット曲。
曲の作者はBilly Oceanに、Wayne Brathwaite、Barry Eastmondの3人の共作。Wayne BrathwaiteとBarry Eastmondは二人でのこの曲のプロデュースも務めています。

この曲、心に響くバラードでした。Billy Oceanというと、カリブ海の国トリニダード・トバゴ生まれということでしょうか、"Caribbean Queen"や、"When the Going Gets Tough"に代表される、ラテン系というか、中米系の明るい曲が多かったです。そんなBilly Oceanですが、バラードもうまいですよね。"Suddenly"に続く、バラードの名作でした。


今週 先週 song / artist
1 2 THERE'LL BE SAD SONGS(TO MAKE YOU CRY) / BILLY OCEAN
2 4 HOLDING BACK THE YEARS / SIMPLY RED
3 6 WHO'S JOHNNY("SHORT CIRCUIT" THEME) / EL DEBARGE
4 5 NO ONE IS TO BLAME / HOWARD JONES
5 9 NASTY / JANET JACKSON
6 8 INVISIBLE TOUCH / GENESIS
7 3 CRUSH ON YOU / JETS
8 1 ON MY OWN / PATTI LABELLE & MICHAEL MCDONALD
9 10 SLEDGEHAMMER / PETER GABRIEL
10 14 DANGER ZONE / KENNY LOGGINS
11 15 TUFF ENUFF / THE FABULOUS THUNDERBIRDS
12 18 YOUR WILDEST DREAMS / MOODY BLUES
13 17 LIKE A ROCK / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
14 19 LIKE NO OTHER NIGHT / 38 SPECIAL
15 21 WHEN THE HEART RULES THE MIND / GTR
16 7 A DIFFERENT CORNER / GEORGE MICHAEL
17 13 I WANNA BE A COWBOY / BOYS DON'T CRY
18 23 OPPORTUNITIES(LET'S MAKE LOTS OF MONEY) / PET SHOP BOYS
19 32 GLORY OF LOVE(THEME FROM "THE KARATE KID PART Ⅱ) / PETER CETERA
20 11 LIVE TO TELL / MADONNA
21 27 LOVE TOUCH(THEME FROM "LEGAL EAGLES") / ROD STEWART
22 25 MAD ABOUT YOU / BELINDA CARLISLE
23 24 MOUNTAINS / PRINCE & THE REVOLUTION
24 26 DREAMS / VAN HALEN
25 30 MODERN WOMAN(FROM "RUTHLESS PEOPLE") / BILLY JOEL
26 12 I CAN'T WAIT / NU SHOOZ
27 31 DIGGING YOUR SCENE / BLOW MONKEYS
28 16 NOTHIN' AT ALL / HEART
29 35 WE DON'T HAVE TO / JERMAINE STEWART
30 20 VIENNA CALLING / FALCO
31 36 SECRET SEPARATION / FIXX
32 33 IF SHE KNEW WHAT SHE WANTS / BANGLES
33 28 ONE HIT(TO THE BODY) / ROLLING STONES
34 29 SOMETHING ABOUT YOU / LEVEL 42
35 42 PAPA DON'T PREACH / MADONNA
36 39 YOU SHOULD BE MINE / JEFFREY OSBORNE
37 22 GREATEST LOVE OF ALL / WHITNEY HOUSTON
38 43 TAKE IT EASY / ANDY TAYLOR
39 40 HYPERACTIVE / ROBERT PALMER
40 47 HIGHER LOVE / STEVE WINWOOD
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