夜の六本木 - さかなのさけ

嵐が去るや残暑が復活。自宅で二日やり過ごし、多少なりとも過ごしやすくなったところで再び職場に出向きました。幸いにして雨に降られる心配はありません。六本木に寄ってから帰ります。二月ぶりに「さかなのさけ」を訪ねました。
さらに長く無沙汰している店はあり、そちらへ行ってみたいという考えもありました。それでもここを選んだのは、店主によるfacebookの投稿が気になってのことに他なりません。夏休み明けの告知とともに、お客の入りが少ないことを嘆くかのような文面でした。ただし、額面通りに受け取っていたわけでもありません。暇だと嘆く投稿を見て駆けつけたところ、まさかの大賑わいで退散したという経験もあるからです。あのときの例からしても、泣き言のような字面とは裏腹の、店主らしい機知に富んだ発言だろうと思ったのでした。果たして予感は的中し、カウンターは手前の方から埋まっていて、都合三組六名の先客がいました。その背後を通り抜け、前回同様女将の定位置の正面に収まるという結果です。
その時点で残りの空席は三つ、つまり七割方の入りということになります。本来の12席から二つ減らした上での結果ではあるものの、平時との比較でも六割ほど埋まっている計算です。ご時世を考えれば大健闘といっても差し支えないでしょう。そのようなわけで全くの老婆心だったわけなのですが、他の店へ行けばよかったと思っているわけでもありません。旅から旅に明け暮れていた近年、生活圏の呑み屋からは足が遠のき、当店にも一、二度訪ねるのが精一杯でした。しかし、二月という短い間隔での再訪なら、趣向を変える余裕が出ます。貴重な機会を活かすべく初見の品をいくつか選び、酒を三杯干したところで辞去しました。

★さかなのさけ
東京都港区六本木3-8-3 遠藤ビル1階
03-3408-6383
1800PM-2300PM(最終入店)
日祝日定休

ヱビス
林
王祿
突き出し(ささみしそ巻き)
臼杵シマアジ梅和え
新レンコンとインゲンごま和え
泉州水なすゆずみそ