日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

偕楽園観梅ツアー 2020 - 帰着

2020-03-15 23:44:12 | 東北
最速列車の恩恵に与り、日付が変わる前の帰着となりました。注意深い読者の方は、珍しく上野で降りたことに気付かれたかもしれません。気紛れかというとさにあらず。今般の改正の影響によるものです。
東日本管内における今春の改正の目玉といえば、約半世紀ぶりとなる山手線の新駅開業、九年ぶりとなる常磐線の全通といったところが挙げられます。その陰に隠れはしたものの、自分にとっては少なからぬ影響を及ぼす変化もありました。中央緩行線の運行形態が変わったのです。早朝と深夜に限り東京駅に発着していた緩行線の電車が、終日総武線直通となったことにより、自宅の最寄駅から東京駅へ直通する手段は失われました。その結果、東京、上野のいずれでも乗り換えが一回要ることになったため、どちらにするかの選択を求められるようになった次第です。
始発駅から乗れることの利点が大きい往路については、引き続きこれからも東京駅へ行くことになるのだろうと思います。これに対し、復路については接続の良し悪し次第になってきます。昨日の場合、終点まで行った方が無駄なく乗り継げたのに対して、今日については御茶ノ水での接続が悪かったため、新幹線を上野で降り、秋葉原での乗り換えを選択しました。しかしこちらも間一髪でした。乗り換えが一回加わるだけならまだしも、あまつさえ接続すら全く考慮されていないという状況は、新幹線開業後の北陸地区のようでもあります。理想の乗り継ぎが確立されるまで、しばらく試行錯誤を続ける必要がありそうです。
コメント

偕楽園観梅ツアー 2020 - こまち48号

2020-03-15 21:35:39 | 東北
「なみなみ」を辞去して晩翠通に出ると、バスが頃よくやってきました。列車が出る10分前に駅へ着くという間合いも申し分ありません。本日も時間を余すことなく使い切って終了です。
正確にいえば「こまち」の後にも「やまびこ」が出ます。そちらの方が空いているのは分かっており、料金が割安で済むという点でも好都合でした。しかるに一本繰り上げたのは、翌日のことを考えたからでもあります。早起きして近所の桜を定点観察する余地を残しておくなら、小一時間でも早く帰って休んだ方が得策でしょう。普段は混み合う最速列車が、今日に限ってあからさまに空いていたこともあり、すぐ乗れる方に落ち着いた次第です。

★仙台2130/こまち48(3048B)/2258上野
コメント

偕楽園観梅ツアー 2020 - なみなみ

2020-03-15 20:13:59 | 居酒屋
「閣」でたらふく飲み食いしたことにより、体力的にはあと一軒が限界となりました。日曜という条件も加えると選択肢は絞られます。小旅行のトリを飾るのは「なみなみ」です。
商店街は普段と変わらぬ賑わいだったと申しましたが、正確にいうと先細りでした。まず、東二番丁通を渡ると若干往来が減りました。次に様相が変わったのは、広瀬通を渡って国分町の繁華街に入ってからです。日曜の晩という条件を割り引いてもなお、いささか淋しい眺めでした。
そのような中、店は何事もなかったかのように営業しており、一瞬安堵させられました。先客一人のカウンターには次々お客が加わって、いつの間にやら満席の盛況です。しかし、一見すると順調でも、世間がこれだけ一変すれば、全くの無縁というわけにも行きません。前年の売上から半減したというのが店長の弁です。たしかに、歓送迎会の類が全く入らないと地元の呑み屋の店主も嘆いていました。書き入れ時をむざむざ棒に振らされて、まさに商売上がったりということでしょうか。一人客が多少の金を落としたところで焼け石にとはいえ、ないよりましには違いありません。来るべき花見の旅でも寄れれば寄り、そうでなくとも帰り道には再訪の機会を作りたいものです。近いうちにまたお会いしましょう…

なみなみ
仙台市青葉区国分町2-5-7 Ys51ビル1F
022-267-2332
平日 1800PM-200AM(LO)
日祝日 1800PM-2300PM(LO)

あたごのまつ・水鳥記・綿屋
お通し二品(ぎばさ酢の物・雪菜おひたし)
ねぎ間
月見つくね
たけのこ焼き
コメント

偕楽園観梅ツアー 2020 - 閣

2020-03-15 18:07:04 | 居酒屋
予想外の出来事が続きます。稲荷小路を歩いていくと、当てにしていた太助の明かりが見当たりません。その代わりに見えてきたのは、シャッターの下りた店先でした。よく見れば臨時休業の張り紙が。同じく臨時休業で振られたのは一年前のことです。あのあたりからどうにも相性がよろしくありません。とはいえそこまで落胆はしませんでした。代わりの店の心当たりがあったからです。久々に「閣」を訪ねます。
太助との相性がよろしくないと申しましたが、当店との相性の悪さはそれ以上です。太助を頂点とする本流とは一線を画す唯一無二の味に惚れ込み、かつては日参したこともあります。しかしその後は休みだったり早仕舞いだったり、あるいは予約満席だったりして振られ続け、この店の存在はいつしか忘却の彼方に去りました。しかるに今回再訪するに至った経緯は、去年の大晦日に遡ります。街を歩いていたところ、思いがけないところでこの店の屋号を見かけたのです。東二番丁通に面した、電力ビルの地下にある飲食街でした。正月休みに入っており、訪ねることは叶わなかったものの、知らぬ間に支店が二つできていたと帰京後に知りました。しかも、かつてと違い昼間も日曜も営業しているとのことでした。ならば一度訪ねてみようと思っていた次第です。

暖簾分けの「雅」を除けば、頑なに一軒営業を貫いてきた当店が、支店を出すとは意外でした。このようなことになったのは、店主の代替わりによるところが大きいのかもしれません。商売上手な二代目への継承を機に、拡大路線へ舵を切ったのだろうということは想像がつきます。そうなると多店舗化の弊害も懸念されるところではありましたが、全くの杞憂に終わり、むしろ当店の真骨頂を再発見させられる結果となりました。
常々申している通り、牛タンを肴に呑むという習慣が自分にはありません。定食だけいただければ十分というつもりでした。しかし、品書きをよくよく見ると、席料代わりのお通しに角煮が出るとの断り書きがあります。ならばついでに生ビールもとなるのが必然です。さらには牛タンシチューもいただき、真打の定食で締めくくるという流れに落ち着きました。
頓に食が細ってきた近年、一軒で飛ばし過ぎるのは本来よろしくありません。しかし、一軒限りで燃え尽きても悔いなしと思われるほど、全ての品が秀逸です。汁気の多いたんの角煮にも、玉葱と香辛料の風味を効かせたシチューにも、「雅」のそれとは一味違う個性があります。そして何より真打の牛タン焼です。本流の太助以上の分厚さもさることながら、一口毎に嚙み切れる柔らかさと、適度な歯応えという相反する要素を両立させているのは天晴れというほかありません。それなりの収容力を持つ支店を二つも開いたにもかかわらず、全く質を落としていないことも特筆されます。もっと早く知っていればと悔やまれてきました。
いくつもの選択肢がある土曜と違い、日曜の選択肢は事実上「旨味太助」に限られるのが実情でした。そこへ肴町の分店が加わったのは去年のことです。さらには「閣」も選べるということになると、相当充実してきます。こちらにとっては朗報です。

閣 三越前店
仙台市青葉区一番町4-9-1 かきとく玉澤ビル 2F
050-5456-3443
平日 1130AM-1400PM(LO)/1700PM-2130PM(LO)
土日祝日 1130AM-1500PM(LO)/1700PM-2130PM(LO)
火曜定休

ヱビス
あたごのまつ
お通し
牛たんシチュー
たん焼き定食
コメント

偕楽園観梅ツアー 2020 - 予想外

2020-03-15 17:55:59 | 東北
「ひたち」があれほど混むとは予想外でしたが、もう一つ予想外の出来事が待ち構えていました。仙台の街が思った以上に賑わっているのです。
駅から繁華街へ向かって商店街を歩いた限りの話ではありますが、人出は全く変わりません。藤崎の食品売り場にも長蛇の列ができていました。この光景を目の当たりにして改めて思うのは、世間が過剰に騒ぎすぎだということです。九年前、震災直後の東北を花見で縦断したときも、行く先々は報道と裏腹に賑わっていました。東北の人々は挫けることなく前向きに行動していたのです。商店街の賑わいは、あのとき感じた東北人の気概を彷彿させるものがあります。我々もかくありたいものです。
コメント

偕楽園観梅ツアー 2020 - 待ちわびた再開

2020-03-15 17:32:09 | 東北
三時間半の乗車を終えて仙台に着きました。小一時間の間合いで折り返せる状況ではありますが、暗い中で乗り通しても面白くありません。一杯やってから新幹線で帰ります。
上野から乗った列車が空いていたため、水戸から先ならなおさらだろうと思っていました。ところが、水戸駅で特急券を手配したとき、意外なほど埋まっているのに面食らいました。しかし、運行再開初日だった昨日はともかく、仙台まで乗り通す物好きがそれほどいるとも思われません。先へ行けば空くだろうと高を括っていたのです。それだけに、仙台まで窓側が全て埋まったままとは予想外でした。
震災前、仙台まで直通するのは付属の四両だけでした。その程度でも間に合う輸送量だったということです。しかるに10両もある列車がこうなるのは、取りも直さず同業者が多かったということでもあります。だからといって、心底辟易したわけでもありません。まず、凛とした冬晴れとは違う、さりとて春の霞んだ空とも全く違う青空が実に見事でした。不必要にも思える高さで田圃を貫く、新線区間の高架橋から眺める車窓も楽しいものがありました。
それとともに印象的だったのは、沿線の各所に見物客が出ていたことです。ただし、その全てが同業者だったわけではありません。地元の人々にとっても待ちわびた再開だったのでしょう。北陸新幹線の開業を見届けた五年前を彷彿させる一幕でした。興醒めする点もあるにはあったものの、今日乗った甲斐はあったといってよさそうです。
コメント

偕楽園観梅ツアー 2020 - ひたち13号

2020-03-15 14:27:17 | 関東
梅についてはもう潮時、さりとてこのまま帰るにも早すぎるという状況の中、恰好の使い道がありました。九年ぶりに全通なった常磐線で仙台へ向かいます。
実を申しますと、昨日の段階でも仙台が候補の一つでした。常磐線を下ってあちらに一泊し、翌朝の列車で戻ると昼過ぎには水戸に着きます。偕楽園を訪ねて締めくくれば丁度よいという寸法です。しかし、旅行者が激減している状況とはいえ、下りの一番列車はさすがに空いておらず、行くとすれば昼過ぎに出て夕方に着くこの列車が事実上唯一の選択肢でした。その結果、半日無駄にするのを惜しみ、新潟との掛け持ちに落ち着いたわけなのですが、図らずも昨日の今日で埋め合わせる形となりました。片道とはいえ快晴下で乗車でき、あちらで一杯やるだけの時間も残ることを考えると、昨日を含めた総合点では勝ちといってよいかもしれません。

★水戸1408/ひたち13(13M)/1726仙台
コメント

偕楽園観梅ツアー 2020 - シ朝日寺

2020-03-15 13:58:18 | 関東
拡張部は本園以上に早々と散っており、ほぼ何の見せ場もありませんでした。最盛期なら終日滞在もありうるところ、今季についてはそこまで粘っても仕方がありません。潮時と見て切り上げます。
気温は10度前後といったところなのでしょうか。それでも日向にいると暑くなってくるのは、取りも直さず日射しが強いということでもあります。桜が咲くのも宜なるかなと思わせる陽気です。

★偕楽園1323/363M/1325水戸
コメント

偕楽園観梅ツアー 2020 - 偕楽園

2020-03-15 11:45:06 | 関東
盛りには間に合わなかった、しかし一矢は報いたとでも申しましょうか。偕楽園の本園を半周したところです。
到着後はまず記念撮影を済ませ、次に露店で早めのお昼をいただきました。悠長に構えていたのは、とうに盛りを過ぎているのが車窓越しにも分かったからです。園内に入ってもその印象が変わることはありませんでした。早咲きの梅は散り終わり、中咲きと遅咲きも既に見頃を過ぎています。ただし、桜と違ってすぐには若葉が出てこないため、遠目には食害に遭ったソメイヨシノのようにも見えます。数少ない見頃の木を探して歩くという状況は、ソメイヨシノが散った後の花見のようとでもいえばよいでしょうか。いずれにしても見応えでは例年に及びません。
それでもそこそこ楽しめるのは、大きな白い雲が漂う雨上がりの青空のおかげです。最後に晴れてくれたのがせめてもの救いでした。
コメント

偕楽園観梅ツアー 2020 - ひたち5号

2020-03-15 09:01:50 | 関東
博物館の方から山を下っていくと、特急の時刻に頃よく重なりました。本日の主題である偕楽園へ向かいます。
昨日の上越新幹線と同様、不穏な世相の割に車内はそこそこ賑わっています。ただし、あくまで世相の割にはということであり、適度な乗車率ではあります。発車の間際に手配したところ、進行方向左側、隣はもちろん前の二つも空いているという狙い通りの席を押さえることができました。偕楽園まで停まらないため、途中で乗ってくることもありません。筑波山を眺めつつ下ります。

★上野900/ひたち5(5M)/1013偕楽園
コメント

偕楽園観梅ツアー 2020 - 上野公園

2020-03-15 08:48:52 | 関東
おはようございます。昨夜は日付を跨いで帰宅した後、一風呂浴びる余力もなく倒れ込み、そのまま眠りに落ちました。窓から射し込む朝日に刮目したのが六時半です。すぐさま出れば、八時発の特急にも間に合うところをあえて見送り、一呼吸置いてから出てきました。目指すはもちろん偕楽園ですが、それに先立ち上野公園を訪ねます。
都内に桜の名所がいくつかある中でも、筆頭格に挙がるのが上野です。さくら名所100選の一つに数えられ、さらには日本三大夜桜の一つとされる天下の名所でもあります。それにもかかわらず、長年食わず嫌いを続け、この目で見たことは一度もありませんでした。これは、世間でもてはやされるものを敬遠する天邪鬼の習性に加え、とにかく混むという噂を聞いてのことだったわけなのですが、人々をそれほどまでに魅了する上野の桜がいかなるものかという興味はありました。上空は雨上がりの快晴、既に開花は始まっており、さりとて見頃にはまだ早く、なおかつ人出が増え出す前の時間帯というお誂え向きの条件が揃いも揃ったため、一度訪ねてみるなら今だと思い立ったのでした。
こうして訪ねた上野公園、率直に申し上げれば拍子抜けさせられました。ほとんど開花していなかったという事情を割り引いてもです。広小路から博物館の方に向かって、緩やかな弧を描きつつ上っていく遊歩道の両側に、立派なソメイヨシノの並木が続いてはいるものの、それ以上の見せ場がないとでも申しましょうか。三大夜桜の残る二つである弘前、高田との比較でいえば、本数で及ばないだけでなく、眺めとしてもいささか単調に感じられました。やはり近所の桜がいいという持論を再確認させられる結果です。
とはいえ、先入観に基づいて決めつけるより、一度でも眺めた上で納得できた方がよいには違いありません。無駄足ではなかったということにしておきましょう。
コメント