日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

早春の会津を行く 2017 - 麦とろ

2017-03-11 23:04:11 | 居酒屋
看板よりわずかに早く「籠太」を辞去し、あとは「麦とろ」で軽く一杯やるだけです。11時を回ったところで暖簾をくぐりました。
昼に訪ねて振られたことを話すと、今日は只見へ行っていたためたまたま休みだったとの返答が。もちろん婆さんを伴ってのことです。朝から出かけてさすがに疲れたのか、婆さんは既に上がった後だったものの、寄る年波をものともしないご両人のまめまめしさには感心させられます。
前回「籠太」を訪ねたときは、酒も肴も入らない極限状態でしたが、今回は肴よりも酒の方が早く限界に達し、お通しのいか大根を肴に一杯飲み干すと、酒はもういいという気分になりました。これによりとろろご飯と味噌汁をいただいて締めくくり、身欠き鰊の出番はありませんでした。しかし渡りに船というべきか、店先には身欠き鰊を土産にできるとの看板が。早速恩恵に与り最小単位の千円分を注文。帰ってからの晩酌が楽しみです。

ちなみに、2時46分に合わせてサイレンが鳴ったとの発言が店主からありました。こちらは一旦宿に戻っていた頃ですが、恥ずかしながら気付きませんでした。そもそもどこへ行っても震災震災と騒いでいるわけではなく、関連行事のポスターを二、三見かけた程度です。風化したと受け止めるより、平和が戻ったことに感謝したいというのが本音であります。

麦とろ
会津若松市栄町4-9
0242-24-9886
1100AM-1400PM/1700PM-100AM
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早春の会津を行く 2017 - 籠太

2017-03-11 21:11:55 | 居酒屋
最低限の余力を残して「鳥玄」を辞去し、宿に戻ると八時前でした。一時間強腹ごなしして「籠太」に入れるという理想的な状況です。「鳥玄」で飲み食いしすぎ、完全に破綻を来した前回の教訓は生かされました。
完全に満腹となってから間髪入れずに訪ねた前回に対し、今回は八分目以上に飲み食いしてから一時間少々置いただけです。少なくとも表面上は大差がないともいえます。当然ながら、普段と同じものを一から注文するわけにはいかず、自ら「三種の神器」と名付けた焼鳥、豆腐、塩辛のうち、焼鳥と豆腐については切りました。その代わりにおでんとにらまんじゅうをいただいて、あとはお通しに酒のみというのが本日の構成です。しかし、無理に飲み食いするしかなかった前回と違い、多少でも余力があると全く違ってくるものです。少なくとも、居心地を楽しむという点では遜色ありませんでした。どうにか借りを返せたことを幸いに思います。

籠太
会津若松市栄町8-49
0242-32-5380
1700PM-2300PM
日曜定休

ささまさむね・泉川・会津娘・奈良萬・花春
お通し(ほうれん草おひたし)
おでん
いかの塩辛
にらまんじゅう
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早春の会津を行く 2017 - 鳥玄

2017-03-11 17:56:48 | 居酒屋
漆器店から宿に戻った時点で五時が迫っていました。そのまま出れば呑み屋が開くと同時に入れるところです。しかし今日の風はあまりに冷たく、呑むより熱い風呂に浸かりたい気分でした。こうして長めの風呂から上がり、宿を出たのが六時前です。この油断が結果的には命取りとなりました。
早い話、「鳥玄」に乗り込んだところ、炭火の前の特等席に三人組の先客が入っていたのです。その結果、今回通されたのはカウンターの一番奥でした。先客もお通しが出てきたばかりということは、おそらく数分程度の違いだったのでしょう。しかしその数分差により、特等席と末席で明暗がはっきり分かれました。先客の注文を追いかける形となったため、提供も必然的に遅れてきます。
追い討ちをかけたのは、五人にも上る大人数の集団が後から飛び込んできたことです。カウンターの他には囲炉裏が一つあるだけの小さな店に、そのような大人数で押し掛ける時点で、場の雰囲気をわきまえていないのは明らかでしょう。実際彼等の話しぶりからしても、既に何軒かの店に断られ、たまたまここにたどり着いたようでした。末席に甘んじる結果となった上に、突如として大人数の集団が押し掛け、形の上では目も当てられない有様です。

それにもかかわらず、意外なほどに敗北感はありませんでした。これは、前回訪ねてから三ヶ月経っていないこともあり、些細なことは寛容に受け止められるという事情によるところが一つ。大人数の集団が、覚悟していたよりもはるかに静かだったことが一つ。もう一つ大きかったのは、今まで特等席から眺めていたカウンターを異なる角度から眺めることで、新たな発見があったからです。
玄関の側から見ると、Uの字というよりJの字に近い形でカウンターがあり、玄関側の短い辺に炭火と蒸し器があって、そこが店主の定位置です。つまり、玄関側に着席できれば店主の仕事ぶりを目の前で眺められる一方、奥に通されると斜め後ろから眺める形になります。特に今回は一番奥だったため、背後から眺める形に近く、目の前は助手の持ち場という位置関係でした。しかし角度を変えて眺めると、店主と助手の仕事ぶりがよく分かってきます。
焼き物についていえば、注文が入ると助手がネタを切って串を打ち、それを店主に渡します。串は膝元にある大皿に一旦並べられてから炭火にかけられ、焼き上がり次第出せるものについてはそのまま、仕上げが要るものについては一旦助手のところに戻ってから提供されます。とり蒸しについていうと、まず鶏肉と昆布だけを蒸し、その後刻み生姜と葱を入れてもう一度蒸し、最後にポン酢をかけて仕上げるという三段階に分かれ、葱については太く切られたものと細く切られたものを使うことにより、食感に変化を持たせる工夫が凝らされていました。
細部まで徹底的に作り込まれた美しい店内については、これまでにも繰り返し絶賛してきたところではありますが、視点を変えると改めて感服させられます。たとえば長い辺の足下には食器と串が収められ、その棚にはカウンターと同様の細い桟を渡した扉が設えられています。囲炉裏の奥の小部屋は個室ではなく物置ですが、ただ物置にするのではなく、木戸の脇に小さな襖を造り、仄かな灯りが囲炉裏の方へ漏れてくるという演出が秀逸です。玄関の外にある大木が行灯で浮かび上がっており、雪が積もればその向こうの鐘撞堂も浮かび上がってくるのだろうと想像させられます。外の見え方までも計算し尽くした周到さには感嘆するしかありません。
このように、奥の席だからこそ見えるものが少なからずありました。仲間の一人がこの店のカウンターを「舞台」と評しましたが、どの席から眺めても楽しめるように設計されたという点では、たしかに舞台、あるいは劇場のようでもあります。今回着席したのは舞台裏も垣間見える袖の方といったところでしょうか。もちろん舞台である以上真正面から眺めるに越したことはなく、袖から眺めるのは一度でいいというのが本音ではありますが、違う視点で眺めるとすれば、短い間隔で再訪した今回でよかったのだろうと納得しています。

ちなみに今回は結局単品注文にしました。昼をラーメンだけで切り上げたことにより、前回よりも腹具合に余裕はあったものの、「籠太」に「麦とろ」とさらに二軒をはしごするのであれば、コースの分量は依然として多すぎるように思われたからです。この判断は結果として的中しました。
結論からいうと、最初に出る蒸し鶏の辛子和え、茄子の辛子漬け、酒粕の三点、最後に出る抹茶アイスはコースと全く同様でした。自ら注文したのは焼き物五点ととり蒸しで、コースに比べると串の本数が少なく、蒸し物が二点から一点になり、焼野菜も省いた形になります。しかしこれでも腹八分目、というより九分目までは満ちており、十分以上の量があったわけです。出費はコースと大差なく、やはり値打ちとしてはコースが断然上回るというのが実情ではありますが、食べきれないほどの品々が次から次に繰り出されるコースに対し、お通しをつつきながら出来上がりを悠然と待つ単品注文が、居心地の点ではむしろ上回っていることについても気付いてきました。次の機会が巡ってきたとすれば、そのひとときを是非とも特等席で味わってみたいものだと思います。

鳥玄
会津若松市栄町4-46
0242-24-9663
1700PM-2200PM(売切御免)
日祝日定休

栄川三合
蒸し鶏辛子和え
茄子辛子漬け
酒粕
鳥もも二本
カシラ二本
つくね
とり蒸し
抹茶アイス
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早春の会津を行く 2017 - 関漆器店

2017-03-11 16:39:45 | 東北
続いては関漆器店を訪ねます。過去何度となく登場したおなじみの立ち寄り場所ですが、買った物の大半は贈答品であり、手元に残っているのは箸、レンゲ、茶筒などごくわずかに過ぎません。しかし、今回は久々に自宅使いの品を求めて立ち寄りました。実は、先ほど末廣の売店に並んでいた漆塗りの片口が目に留まったのです。酒器については酒の色が分かる白磁を好む主義だけに、漆器を使うという発想は今まで一切なかったものの、猪口はともかく徳利、片口までが白磁である必要はよくよく考えるとありません。身の回りにもう一つ漆器を付け加えるとすれば、酒器はまさしくお誂え向きであり、選ぶなら酒蔵の売店よりも専門店の方がよかろうと思い立った次第です。
店頭に陳列されていた片口が、悪くはないものの決め手には欠けたため、蔵で見た片口の特徴を店主に伝えると、まさに思い描いた通りの品が出てきました。しかし漆器の目利きは難しく、自分がこれはと思ったものでも、実は取るに足らない安物ということが往々にして起こります。今回選んだ品も、値段にして店頭にあった品の三分の一以下というささやかさです。とはいえ普段使いにはこれでも必要にして十分ではあります。白磁の徳利と漆塗りの片口を気分に応じて使い分ければ、晩酌の楽しみが広がってくれるかもしれません。

関漆器店
会津若松市中央1-4-12
0242-25-0151
900AM-1800PM
不定休
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早春の会津を行く 2017 - 末廣酒造

2017-03-11 16:08:53 | 酒屋
浮いた時間の使い道は意外なところにありました。末廣酒造を訪ねます。
若松の中でもとりわけ立派な蔵なのはもちろん承知していました。しかし、遠巻きに眺めるだけで、中に入ったことはありませんでした。今回たまたま通りがかったところ、無料で見学できると分かったため、渡りに船とばかりに飛び乗った次第です。
蔵もさることながら、角地に建つ木造三階建の母屋が秀逸です。中央を吹き抜けにして、周囲に居室を配した造りは、既出のところでいうなら「もりおか町家物語館」「金澤町家情報館」などと同様ながら、正面に提がった巨大な酒林、玄関の脇にある同じく巨大な神棚など、何かにつけて大きいのがここの特徴です。大広間の欄間の装飾など細部の造りも凝っており、建物好きにも一見の価値ありの名建築でした。

末廣酒造
会津若松市日新町12-38
0242-27-0002
900AM-1700PM
大晦日及び元日休業
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早春の会津を行く 2017 - 出直し

2017-03-11 14:26:16 | 東北
何とも間の悪いことに、こちらが宿に戻るやいなや日が射してきました。もう少し早く晴れてくれればというところではありましたが、ともかく預けた荷物の中からもう一枚着込み、先ほど買った酒を預けて出直します。
ちなみに、帰り際に通りがかったところ「麦とろ」の玄関が少しだけ開いていました。おそらく夜は営業するのでしょう。昼を「麦とろ」、夜を「鳥玄」「籠太」に使えれば理想的ではありましたが、時間の使い道を改めて考える必要が出てきます。「籠太」へ行くなら事実上九時以降にならざるを得ないことと、「鳥玄」の看板が早いことを考えると、「鳥玄」が開くのと同時に入り、腹ごなしを経て「籠太」へ移り、最後に「麦とろ」へ行くのが最も順当ではあるのでしょう。「鳥玄」のコースがあまりに充実しすぎて、はしご酒どころでなくなることも経験上分かってきたため、今日はあえて単品を選ぶのも一案かと考えています。
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早春の会津を行く 2017 - 植木屋商店

2017-03-11 14:10:12 | 酒屋
鶴ヶ城へ向かうかというとさにあらず。「植木屋商店」で酒を買います。というのも、青空が広がっている割にはなかなか晴れず、宿に戻ってもう一枚着込まなければ風邪を引きそうだったからです。
去る活動で信州の酒屋に何軒か立ち寄り、酒がだぶつき気味になっています。そのような中、「籠太」でもおなじみの群馬泉「初しぼり」の飲み切りボトルという渡りに船の一品があったため、迷わずこちらを選びました。

植木屋商店
会津若松市馬場町1番35号
0242-22-0215
930AM-1930PM
日曜定休
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早春の会津を行く 2017 - 春遠からじ

2017-03-11 13:20:54 | 東北
前回は「麦とろ」で一献傾け、酒を買って宿に戻ると三時になり、そのまま部屋に入って小休止をとりました。小休止のつもりが七時頃まで眠りこけてしまい、その結果「鳥玄」から間髪入れず「籠太」に入らざるを得なくなって、最終的には破綻したわけなのですが、少なくとも昼の部については理想的な時間配分でした。
しかし今回、昼酒を切ったことで時間が浮きました。宿のチェックインまであと二時間、呑み屋が開くまであと四時間です。仮に車で来たとすれば、坂下に行くなり喜多方に行くなりしてやり過ごせるとはいえ、行動範囲が制約させる汽車旅だけに、浮いた時間の使い道が思案のしどころとなります。レンタサイクルがあってくれれば多少なりとも選択肢が広がってくるところ、あいにく三月までは冬季休業中で、自分の足だけが頼りです。今更といった感はあるものの、ともかくまずは鶴ヶ城を一周してきます。
ちなみに現在の気温は3度、春の趣だった先週末の甲州と信州から一転、春は名のみの寒風が吹いています。とはいえ時折射し込む日は暖かです。会津でも春遠からじと実感させられます。
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早春の会津を行く 2017 - いさみ

2017-03-11 13:04:42 | B級グルメ
若松に着いたところで大きな誤算が。「麦とろ」が閉まっていたのですorz
宿から向かう場合、南北方向の通りから東西方向の小路に入ると、店の暖簾が彼方に見えてきます。その暖簾が出ていない時点で当然異変には気付きました。しかし店先には臨時休業の張り紙も何もありません。店主の住居も兼ねている以上、上の方で休んでいる可能性もあるにはあります。とはいえ仮にそうだったところで、休んでいるのを起こすのは無粋というものでしょう。現に開いていないという事実が全てです。12時を回っても開く気配がないのを確かめ、その時点で見切りをつけました。
この店で昼から呑めるのが、会津を列車で訪ねたときの最大の特権といっても過言ではありません。しかし、自分でも意外なほどに敗北感はありませんでした。それは、前回訪ねてからそれほど間が開いていないという事情によるところが一つ。昼がだめでも今夜、今夜がだめでも花見があるという余裕によるところが一つ。そしてもう一つの理由は、この機会に是非行ってみたい店があったことです。その「いさみ」でお昼をいただきます。

宿かどこかで入手したパンフレットに掲載されていたのが、この店を知ったそもそもの始まりと記憶しています。「麦とろ」の近くに、ワンタン麺を売り物にした中華そばの老舗があると聞いて、一度訪ねてみたいという考えはかねがね持っていました。しかし、会津でお昼というと喜多方のラーメンという固定観念が形成された状況において、若松でお昼をいただく機会は決して多くありません。数少ない機会も「麦とろ」の世話になることがほとんどで、今まで機会を逃し続けていたのでした。その「麦とろ」がまさかの休みだったことにより、図らずも出番が巡ってきたわけです。
「麦とろ」のある小路の一本北側に建つ、店主の住居を兼ねたと思しき店は、近年改築されたと見え、よくも悪くも現代的で無味乾燥ではあります。しかし、中央には屋号を入れた立派な扁額が掲げられ、その下には麺を打つ仕事場がガラス張りになっていて、右隣に暖簾が掛かります。テーブルと小上がりを整然と配置した簡素ながらも清潔な店内が気持ちよく、麺類が半分、丼物と定食が半分という品書きは、虚飾のない老舗の食堂の趣です。
中華そばの300円増という価格設定にもつられ、選んだのはチャーシューワンタンメン950円也。透き通ったスープと細いメンマは喜多方の「ひさじ屋」を、厚く切られた小さめのチャーシューは同じく喜多方「坂内食堂」を彷彿させ、これぞ手打ちというべき極太の麺も食べ応え十分。地元客が引きも切らない盛況も、宜なるかなの一杯でした。

いさみ
会津若松市馬場町1-13
0242-22-0064
1100AM-1430PM/1600PM-2030PM
7日・17日・27日定休
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早春の会津を行く 2017 - 残雪

2017-03-11 10:07:16 | 東北
三時間半の移動を終えて会津田島に到着。単行の気動車に乗り換えて若松へ向かいます。新藤原から山肌が雪化粧し始め、その後次第に雪深くなって、こちらは見渡す限りの雪景色となっています。路面に雪がないのは先日訪ねた黒姫と同様ながら、近年でも希に見る少雪だった今季にしては、思った以上の残雪というのが実感ではあります。
「籠太」を初めて訪ねたのも、三月の今頃だったと記憶しています。浅草から「スペーシア」と先代「AIZUマウントエクスプレス」を乗り継いで向かったのでした。それから干支が一巡し、再び訪れた酉年の早春、図らずも同じ経路で下るというのも感慨深いものがあります。

★会津田島1004/2310D/1117会津若松
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早春の会津を行く 2017 - 快速列車

2017-03-11 06:51:43 | 関東
緊急性の高い方を優先し、東武経由で行くことにしました。廃止が発表された後ではありますが、一日往復の夜行列車でもない限り、それほどの騒ぎにはならないのが経験上分かっています。カメラを向けている同業者が一人だけいるものの、それを除けば普段通りの車内です。
一昨年宇都宮への行き帰りに乗車し、この列車で会津へ行ってみるのも面白そうだと思い立ったのがそもそもの始まりです。その年の暮れに早速実行し、「麦とろ」で昼から呑めたり、普段はなかなか縁がない「鳥玄」にも行けたりするなど、乗車以外の利点も多いことに気付き、これなら恒例行事にしてもいいとそのときは思いました。しかしそれから一年も経たないうちに新車の導入が発表され、快速列車の去就がにわかに注目されました。予感は残念ながら的中し、先月末には廃止が正式発表されるという経過です。暮れの恒例行事にするつもりが、去年を含めわずか二回であえなく終わり、これが惜別乗車となります。

浅草を出た時点でボックス席は埋まり、北千住でそれ以上の乗車があって、どのボックスにも三人から四人程度が着席しています。とはいえほぼ全員が着席できる適度な乗車率です。需要はあるにもかかわらず廃止し、速達性では何ら差がない「特急」に置き換えるのは、体のよい値上げといっても過言ではなく、「新特急の再来」と評したのもそのために他なりません。ただ、土曜休日はともかく、今時この車両を平日の朝晩に走らせるのが現実的とも思われず、時代の流れといえなくもありません。今日まで生き延びたのはある種の奇跡でした。
浅草から直通しなくなるだけであり、車両自体はまだ残るようです。改正後の接続がどうなるかにもよるものの、一部区間だけ特急に乗り、そこからこの車両に乗り継げるのであれば、多少割高でも利用価値はあるかもしれません。そうなってくれることを願っています。

★浅草620/33レ→133レ→133M/945会津田島
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