日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

活動回顧録 2016 - 年の瀬の旅

2017-03-29 23:54:17 | 旅日記
二月以上にわたり綴ってきた昨年の回顧録も、これにてようやく完結です。最後は年の瀬の一ヶ月の活動を振り返ります。

・冬枯れの京都を行く 2016(12/5-7 3日間)
世間でもてはやされる京都の紅葉のよさが、歳をとるほど分かってきたような気がします。しかし、紅葉よりも人を見に行くかのような最盛期の混雑は辟易するしかなく、そもそも宿の確保もままなりません。そのような中、12月に入れば格段に空いてくることが経験上分かってきました。特に前年は記録的な暖冬の影響もあり、12月の中旬でも十分鑑賞に堪えうる状況でした。その成功に味を占めての活動です。
8月の甲子園巡礼と同様に、主題である京都は最終日の月曜のみとし、往路はそれにかこつけて福井を訪ねました。前週の静岡と同様、北海道を優先し後回しとなっていた場所です。これをもって全都道府県踏破を果たし、京都に乗り込んだのは二日目の晩でした。翌日は雨上がりの青空が広がり、すわ紅葉狩りかと思いきや、前年より一週早かったにもかかわらず、紅葉が見頃をすっかり過ぎていたのは誤算でした。
とはいえ、最盛期で混んでいるのと、見頃を過ぎて空いているのとどちらがよいかといわれれば、自分は迷わず後者を選びます。毎年同じ時期に挑戦し続ければ、たまには当たり年も出てくるでしょう。再びそうなることを願って、この時期の京都は恒例行事の一つにしたいと考えている次第です。

・年の瀬の会津を行く 2016(12/19-20)
師走の恒例行事として、京都よりもはるかに前から定着してきたのが、仙台で催される「光のページェント」です。ただし、交通手段については車から列車へと変遷し、列車で行く際の経路も度々変遷してきました。そのような中、前年思いついた汽車旅の行程が非常に秀逸だったこともあり、本活動ではおおむね同様の手順をとりました。
まず東武快速で会津へ向かい、翌日仙台へ行くというのが全体の構成です。この行程のよいところとして、昔ながらのクロスシート車に四時間乗車できるだけでなく、昼は「麦とろ」、夕方は「鳥玄」、夜は「籠太」で呑めるという点が挙げられます。ただし昨年は配分に失敗しました。昼の「麦とろ」まではよかったものの、一旦宿に引き上げた後、前夜の疲れが出て深い眠りに落ちてしまい、目覚めたときには既に七時だったのです。その結果、「鳥玄」から間髪入れずに「籠太」へ移らざるを得ず、最後は無理に飲み食いする形となってしまいました。
もっとも、「籠太」こそ残念な結果に終わったものの、それ以外の部分については、単なる二番煎じに終わることなく、むしろ前年の教訓が活かされ、全体を通じて見れば上々の結果でした。それだけに、この汽車旅を恒例化して行くにもやぶさかではありませんでした。しかるに、その後東武快速の廃止が発表され、磐越西線も安普請のワンマンカーに置き換えられて、会津への汽車旅はあえなく終焉を迎えることになりますorz

・中国九州縦断ツアー 2016続編(12/23-26 4日間)
毎年構想しながらなかなか実現しないことがあります。なるべく早い段階で一通りの都道府県を訪ねておき、年内最後の活動はもう一度行きたい場所へ行くというものです。一年が52週であることを考えると、ほぼ毎週に近い形で活動しても、47都道府県を一通り訪ねるのは容易でなく、年の瀬が押し迫ったところでようやく達成というのが例年の展開です。前年は活動が順調に進み、12月の上旬で一通りの日程を消化したものの、業務が集中した上に風邪まで引いてしまい、最後の活動に出る機会を逃しました。しかし去年はそのような誤算もなく、長崎で聖夜を迎えることができました。復路でも500系に「サンライズ」という黄金の乗り継ぎを実現するなど、最後を飾るにふさわしい活動でした。

・北関東駅めぐり 2017師走(12/30-31 2日間)
前回の九州で有終の美を飾ったつもりが、図らずも実現した正真正銘最後の活動です。
仕事納めの後は年内いっぱい身の回りの野暮用を片付け、年が明け次第四国へ遠征するのが近年恒例化しつつあった中、去る正月はあいにく暦の巡りがよろしくなく、四国遠征を見送らざるを得なくなりました。しかし不幸中の幸いだったのは、年末年始が連日冬晴れになってくれたことです。この好天を活かし、まずは終焉迫る両毛線の115系を狙って栃木へ向かいました。置き換えは思った以上に進んでおり、実質的に撮れるのは朝の上下各二本のみとなってはいたものの、好天もあり翌日の再訪を決断。その結果、日帰りするより宇都宮に泊まった方が何かと有利な状況となったため、図らずも年内最後の宿泊となった次第です。
遠出の回数が年々増えるにつれて、近場はなおざりにされていき、北関東を訪ねるのは端境期ばかりという状況が続いてきましたが、年始を含め久々に北関東にまとまった日数を注ぎ込むことができ、冬の北関東もよいものだと再認識した次第です。

徒然なるままに綴ったつもりが、いつの間にやら15回もの長期連載になりました。8回で完結した前年の二倍近くです。前年に比べて、一回の投稿をほどほどの長さで区切ったという事情を割り引いても、全体の字数は増えたような気がします。これは取りも直さず昨年の活動が充実していたことを意味しています。特に、花見の旅で道北まで到達したり、例年は休止期間の八月に三度も活動したり、秋の北海道で空前絶後の完勝を収めたりするなど、中盤の充実ぶりが昨年は際立っていました。桜前線が上陸早々足踏みを続けている今季、果たしてどのような展開が待ち受けているのでしょうか。来たるべき活動も楽しみです。
コメント