日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

新特急の再来

2017-03-10 23:49:53 | 旅日記
二月にわたって繰り返した小旅行も、今週末をもって一区切りとなります。最後を飾るのは年の瀬以来の会津です。
早春の会津といえば、偕楽園と掛け持ちするのが恒例化していた時期もありました。しかしETC割引が大幅に縮減され、常磐道方面がとりわけ割高となってしまった影響もあり、今年を含む直近三年は、列車で偕楽園を訪ねました。今回も「週末パス」の利用となります。
もちろん、偕楽園に列車で行ったからといって、会津も同様にする必然性は全くありません。日曜は晴れるとの予報も出ており、久々に車で行くことも考えました。ところが先日の活動で、油圧警告灯がつくという不具合が出てしまいました。油圧ということは取りも直さず機関に関わり、放置すれば深刻な故障にもつながりかねません。だましだまし走るのは避け、早めに手を打つべきと判断した次第です。

会津への汽車旅といえば、直近二回は東武の快速列車を利用しました。浅草から会津田島まで、昔ながらのクロスシート車が延々四時間かけて走るという、生きた化石のような列車です。しかし、こちらが珍しがるようになった時点で寿命は近いということでもあります。四月から運転される特急列車と引き換えに、快速列車は廃止されることが決まりましたorz
新たに運転される特急列車の時刻が、快速列車のスジをほぼそのままなぞっていた時点で、こうなることは大方予想できました。それとともに思ったのは「新特急」の再来だということです。いや、座席がリクライニングする以上、せめて「ワイドビュー東海」になぞらえた方が適切でしょうか。いずれにしても、速達効果はなきに等しいにもかかわらず、新車に置き換えられることを理由に特急料金を徴収するという施策には、国鉄末期に首都圏で横行した商法に通ずるものが感じられます。ボックスシートが時代遅れなのは認めるとしても、こちらにとっては会津への移動手段がまた一つ奪われるわけです。
特急料金といってもたかが二千円ほどであり、北海道新幹線よりはるかに良心的です。しかし「週末パス」の利用を前提にした場合、会津田島までの運賃が別途三千円強かかります。郡山まで新幹線に乗っても三千円台後半の料金であることを考えると、東武経由は全く割に合いません。二千円すら出し惜しむ乗客への救済策として、南栗橋始発の急行列車が新たに設定されるとはいうものの、浅草から乗れることにも価値があった以上、会津に東武で行くことはもうなくなりそうです。
最後にもう一度だけ乗っておこうと思ったのが、今回汽車旅を選択したもう一つの理由でもあります。しかし、廃止と決まってから乗るという行いは主義に悖ります。飯坂電車の置き換えが発表されていることもあり、行きがけはそちらに寄ることも考えているところです。
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