日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 23:42:57 | 北海道
帰宅しました。足かけ四日にわたった今回の旅でしたが、時の流れが意外なほど早かったというのが第一印象です。あけぼの」での往路に始まり、新緑萌える津軽で一日過ごし、翌日は海峡を渡って函館の夜景を眺め、さらには五稜郭の桜を眺めて帰るという行程は、かなり変化に富んだものでした。それにもかかわらず、時の流れが思いのほか早く感じられたのは、おそらく花見の旅と普段の旅との違いからくるものなのでしょう。
実際のところ、津軽で眺めた桜はおまけのようなもので、函館公園と五稜郭の桜も空振り気味に終わり、「花見の旅」としてはやや看板倒れの感がありました。東北では一日30件近くにも達していた更新の回数が、今回は20件ほどに収まったのは、文字通り寝食の間を惜しんでまで花見に没頭する場面がなかったからです。海峡を渡れば花見が一段落するという経験則は、今回も見事なまでに妥当しました。

それにしても、津軽で半月足踏みしたのに続いて、今回も函館まで到達しただけなのですから、歩みの遅さは相変わらずです。別に意図してこうなったわけではありません。もともとは大型連休後半に北海道へ上陸し、そのまま苫小牧からフェリーで帰ろうなどと考えていたわけです。それが蓋を開ければ開花が遅れに遅れ、二週経ってもまだ函館にいるとは、当然ながら出発前には予想もしませんでした。
ようやく北海道に到達したとはいえ、まだ函館に上陸しただけのことです。二郎はあくまで二郎であってラーメンではないのと同様、函館はあくまで函館という一つの街であり、北海道そのものではありません。函館を満喫したとはいっても、北海道らしさを体感するのはまだこれからです。マイカーで北海道に上陸するのも三年半ぶりのことだけに、道南から道東まで駆け抜ける来週以降の旅がなおさら楽しみになってきます。旅はまだまだ終わりません(ニヤリ)
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 19:27:48 | 北海道
最終の新幹線で帰路につきます。25分という帯に短したすきに長しの接続時間は相変わらずです。冬場に備えて多少の余裕を見込む必要があるとはいえ、待ち時間の長さは新潟、秋田と比べても目に余ります。早く着きたいならそもそも列車になど乗らないわけで、時間が要るのは別によいのです。たとえば以前「あけぼの」が雪で四時間以上遅れたときも何一つ不満はなく、それどころか楽しんでいました。しかし、この何の必然性もない空疎な待ち時間は、さすがの自分も手持ち無沙汰にならざるを得ません。
自分が空路を忌み嫌う理由の一つとして、飛行前後のロスタイムの長さがあります。市街から遠く離れた立地といい、無用に長い待ち時間といい、新青森から乗る新幹線は、空路での無機質な移動に似て、旅情も自ずと削がれてしまうのが少々残念です。

★新青森1936/はやぶさ20(3020B)/2304東京
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 17:11:44 | 北海道
東北と北海道を股にかけた長旅の第三部はこれにて打ち止め、列車を乗り継ぎ三度目の一時帰京の途につきます。弘前なら19時発で済んだところが函館では17時発と二時間繰り上がって、戻るときには9時過ぎの到着が12時過ぎに繰り下がります。やはり、函館といえども北海道との間を行き来するにはそれなりの時間が必要です。
空路を使うとすれば、今から高速を飛ばしても新千歳からの最終便には余裕で間に合い、翌週末は午前中から道央で活動できます。それに対して列車の場合、函館に戻った時点が昼過ぎで、日中の残り時間は道央までの自走でほぼ使い切るため、移動だけで実質一日余計にかかるという計算になります。それにもかかわらず列車を選ぶのは、安直な交通手段に頼ると感動もその分薄れるからです。
そもそも、最小限の日数で北海道へ行くのであれば、大型連休が終わった時点で自走して帰り、先週と今週は列車で往復して、来週と再来週は空路での往復とレンタカーを組み合わせればよかったわけです。そう分かっていながら、車を置いて一時帰京するなどという奇策に打って出たのは、空路で瞬間移動してレンタカーで出発するより、自走で少しずつ北上した方が断然楽しめるからです。もし休暇が無制限にとれるなら、来週末は「北斗星」で一時帰京していたでしょう。職場の手前、さすがにそこまで好き放題にはできず、最後の一時帰京だけは空路にならざるを得ないものの、今回空路に頼るという選択は自分には考えられませんでした。

★函館1707/スーパー白鳥42(4042M)/1911新青森
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 16:44:42 | B級グルメ
最後はセイコーマートでフライドチキンを買い求めます。塩胡椒で味付けしてラードで揚げたチキンは、文字通り「フライドチキン」であって「唐揚げ」ではありません。揚げたてのカリッとした皮目と濃いめの味付けが癖になる名品です。220円のフライドチキンと100円のフライドポテト、それにサッポロクラシックの缶ビールを買い求めれば、車内での軽い晩酌にはもってこいです。
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 16:32:23 | B級グルメ
制限時間いっぱいまで花見に注ぎ込んだのは、昼時を逃してもこれがあるという安心感からでした。駅への道すがら、函館名物ハセガワストアの「やきとり弁当」を買い求めます。順番こそ前後したとはいえ、ラッキーピエロが二回、小いけとハセガワストアが各一回という組み合わせは、去年の花見と全く同じです。

★ハセガワストア千代台店
函館市千代台11-5
0138-51-2400
24時間営業
やきとり弁当(小)420円
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 16:20:40 | B級グルメ
ようやくたどり着いた北海道ともしばしの別れが近づいてきました。駅へ向かう前に六花亭で土産を買います。
十勝が発祥の六花亭だけに、函館の土産とするのはやや筋違いで、個人的にはトラピストクッキーの方がよほど函館らしいと思います。しかし、職場向けの土産物として考えた場合、なんだかんだでここの「マルセイバターサンド」が一番受けるのです。
その手の土産で自分が好むのものとして、郡山の「薄皮饅頭」などがあります。ところが、饅頭の場合「あんこが嫌い」などという人が必ず一人や二人はいるものです。これに対して、六花亭のバターサンドが嫌いだという人は聞いたことがありません。万人受けするという点では、この菓子の右に出るものはないでしょう。あまりに月並み、なおかつ函館のものではないと分かっていても、こと職場への土産に関する限り、この品を選んでしまうのは致し方のないところです。

★六花亭 五稜郭店
函館市五稜郭町27-6
0120-12-6666
930AM-1830PM
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 16:04:45 | 北海道
持ち時間を目一杯使い切って只今戻りました。三時間も要らないだろうとたかをくくっていたところが、濠の外を一周するだけで一時間半かけてしまい、その後はやや急ぎ足でどうにか一通りのものを見終わるという結果でした。これほど時間を食ってしまうのも、五稜郭の造りが見た目以上に複雑だからです。
たとえば南側の橋から入って北側の橋から抜けるなら、ものの五分もあれば足りるでしょう。ところが外周を回ろうとした場合、あの多角形をなぞるため、何度も何度も歩道が折れ曲がって、まっすぐ掘られた濠沿いに歩くよりもはるかに距離が伸びるのです。しかも、この形で濠と空濠と高低二本の土手が巡らされ、それぞれに沿って桜が並びます。典型的なのは、濠の外の芝地に桜が植えられ、内側の石垣に沿って二列、その下の空濠に二列、内側の一段高い土手にも二列並ぶといった配置で、どこへ立つかによって眺めが全く違うため、多角形を三周も四周もしなければ終わりません。外周に一時間半もかけてしまっては、全体で七時間かかるのも当然というものでしょう。
今回三時間に収まったのは、偏に天候が冴えなかったからです。せめて空に陰影が出るか、時折晴れ間がのぞくなどしてくれればまだよかったものの、どこまでも平板な曇り空は終始変わらず、しかも時が経つほど暗くなり、ほとんど使い物になりませんでした。まあ連休後半の北東北より幾分ましだったという程度でしょうか。散り際の桜は去年と全く同じだったのに対して、そのとき眺めた見事な日本晴れと、どんより曇った今日の空では比べものになりませんでした。
もっとも、こればかりは運次第なので仕方がありません。五月の後半に函館で花見ができるなど、何年に一度のことになるのでしょうか。貴重な経験ができたことに感謝します。またいつの日にか…
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 13:11:16 | 北海道
五稜郭公園に着きました。現在の気温は13度、日差しがないため半袖ではやや肌寒く、薄手の長袖シャツを羽織っての活動となります。
函館公園の状況から、今年はそもそも花が咲いていないという事態も覚悟していたところ、いざ現地に乗り込むと、桜は何一つ変わることなく咲き誇っていました。散りかけとはいえまだ見頃なのは去年と全く同じで、今年の桜は一週間遅れで咲いていることになります。去年はこの桜と日本晴れの青空が重なり、朝の九時から延々七時間も滞在してしまいました。今日の曇り空ではそこまで消費することはないとしても、一時間やそこらで一周するのは難しいでしょう。帰りの支度や移動の前の腹ごしらえの時間を考えると、実質的な残り時間は三時間そこそこなので、今日の花見は五稜郭で完結ということになりそうです。
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 12:26:51 | 温泉
朝風呂を浴びるつもりが昼になるという展開は、見事なまでに筋書き通りでした。本日訪ねるのは「富岡温泉」です。
何の変哲もない住宅街にさりげなく佇む様子は青森市街の温泉銭湯に似ており、直線基調の洗い場と浴槽も銭湯そのものです。突き当たりの窓際に三つ並んだ正方形の浴槽には、右、中、左の順でわずかな段差がつけられています。これは、右から左へお湯を流すことにより浴槽を高温、中温、低温に分けるための工夫で、以前訪ねた湯の川の「大盛湯」と同じものです。当然ながら、右の浴槽へと注がれる源泉は、たらいで汲んで浴びるにも難儀するほど熱く、結果として左の浴槽から先に埋まっていきます。やや白濁した金属臭のする源泉も秀逸。湯の川、谷地頭の双璧に限らず、このような温泉銭湯が町中に点在するのですから、函館の温泉文化もなかなかのものです。

★富岡温泉センター
函館市富岡町1-23-7
0138-41-0055
600AM-2130PM(最終受付)
入浴料420円
泉質 ナトリウム-カルシウム塩化物泉(中性等張性高温泉)
泉温 65.2度
pH 6.54
湧出量 600l/min
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 10:56:00 | B級グルメ
定点観測に続いては、朝食がてらラッキーピエロに立ち寄ります。訪ねるのは五稜郭駅近くの昭和店です。店構えと店内の雰囲気は最も標準的なラッキーピエロといった感があり、昨晩訪ねた十字街銀座店ほどの特徴はないものの、予算をかけていいものを造り、長く大事に使うところは、古きよき時代のMOSを彷彿とさせます。
今回は趣向を変えてスパゲッティを注文。圧倒的なボリュームを誇るオムライスも捨てがたかったものの、大抵の店舗で選べるオムライスより、出現頻度の低い方を選びました。その気になれば今日中にもう一回、そうでなくとも来週末にもう一度機会があります。次こそオムライスですね(ニヤリ)

★ラッキーピエロ昭和店
函館市昭和2丁目12-17
0138-44-6600
1000AM-030AM(土曜 -130AM)
チャイニーズチキンスパゲッティ790円
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 10:10:07 | 北海道
まずは定点観測で五稜郭駅を訪ねます。外装に使われている今時の安っぽい建材が玉に瑕とはいえ、切妻屋根と三角形のファサードを組み合わせた背の高い駅舎は北海道の正統派です。待合室には絶えず人が出入りし、KIOSKと駅そばが盛業中。貨物ヤードと工場まで備えたこの駅には、函館駅が失ってしまった鉄道華やかなりし頃の面影が充ち満ちています。
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 09:41:25 | 北海道
出発します。昨晩世話になったのは「函館プラザホテル」でした。去年の花見で世話になった「ホテルシエナ五稜郭」が、建物は古いながらもその古さを逆手にとった瀟洒な造りで、おばちゃん達の心温まる接客を含めて非常によい宿だったため、今回も是非ここを選びたかったのですが、あいにく今回は満室で降られてしまい、代わりに選んだのがこの宿です。
決め手になったのは何といっても3000円ぽっきりという破格の料金でしたが、それ以外にもう一点ありました。古いながらも清潔で、フロントの対応も気持ちよいという口コミです。5000円も出せばこぎれいで外れのない宿がいくつもありはしたものの、現代的な全国チェーンのビジネスホテルよりも地場の宿を優先するという最近の方針に従い、あえて古い方を選ぶことにしました。
実際のところ、建物は十人が十人とも「古い」という第一印象を抱きそうです。しかし、建物の外観や造りはかなり凝っていて、できた当時はその時代の最先端を行くホテルだったのだろうと推察できます。「ホテルシエナ」と違うのは、古さを活かしてリフォームしたというわけではなく、古きよき時代の姿をそのまま残していることで、それは言い換えるとかなりくたびれているということでもあります。おそらく、いくら安くてもこれでは、と思う人も出てくるのではないでしょうか。
しかし、そのような人は全国チェーンのビジネスホテルに泊まればよいのです。少なくとも自分にとっては何の不足もなく、費用対効果の観点からは十分でした。次回も「ホテルシエナ」に振られたならば、この宿が候補の一つになりそうです。
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 09:25:36 | 北海道
おはようございます。函館市街には薄日が差しており、少なくとも日中いっぱい大きく崩れることはなさそうです。一週前に弘前で奇跡の日本晴れに恵まれて以来、終始好天が続いているのは助かります。
本日の予定についてですが、とりあえず朝風呂を浴びてから五稜郭公園に行くつもりです。今のところまだ満開で踏みとどまっているという情報を聞いてはいるものの、昨日の函館公園の例からして、満開は満開でも花がほとんどないという状況は考えられ、そうだとすればいたずらに長居する必要もありません。逆に、弘前の桜のごとく寒さをものともせずに咲き誇っているのであれば、去年のように五稜郭だけで丸一日消費してしまう可能性も十分あるでしょう。このように、五稜郭の状況次第で行動はいかようにでも変わるため、これ以上のことは後々考えることにします。
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 02:04:34 | 北海道
宿に戻って本日の全行程終了です。天気が悪かったわけでもないのに、結局今日の花見は禅林広場と弘前公園と函館公園のみ、それもほんの十分二十分の申し訳程度でした。これは見方を変えると、花見の最盛期が過ぎ去ったということでもあります。
以前、花見の旅は人生のようだと評した知人がいます。まさに最盛期というべき東北の旅から、道南、道央、道東と先へ行けば行くほどささやかになり、しんみりするような場面も多くなるところが、働き盛りから定年後、老後へと移り変わる人生のようなものだというわけです。そのたとえ話でいうなら、ここから道央にかけては引退して悠々自適の60代後半といったところでしょうか。体力気力は働き盛りの頃に及ばないとしても、年代に応じた楽しみ方はあるものです。東北との勝手の違いに戸惑う場面も出てくると予想はされるものの、引き続き風に任せて進みたいと思います。
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北海道花見の旅 2013二日目

2013-05-19 01:44:33 | 北海道
夜も更けてきましたが、活動はまだ終わりません。次は元町公園に立ち寄ります。上を向けば函館山の頂、下を向けば港までまっすぐ続く坂道という景色が函館ならではで、時折聞こえてくる鴎の声が雰囲気をなおさら引き立てます。
それにしても今夜の寒さはかなりのものです。気温は9度、短時間なら長袖を二枚着込めばやり過ごせる寒さとはいえ、長時間外に立ったり風が吹いたりすれば、上着なしには過ごせないでしょう。現に函館山では、上着ばかりかダウンのインナーまで着込み、さらには毛糸の帽子までかぶるという真冬の装備でした。津軽ではTシャツ一枚で過ごしたかと思えば、海峡を渡るやいなや耐寒装備に逆戻りなのですから、やはり北海道は別世界です。道南でこれなのですから、これから向かう道央道東はどれだけ寒いのでしょうか。
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