日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 19:07:01 | 東北
昼過ぎまで雨にたたられ、わずかな晴れ間を狙って訪ねた最勝院と禅林広場も不発気味に終わり、さしたる収穫もなく昼の部は終了。一旦宿に戻り、自転車を返して夜桜見物へ繰り出します。わざわざ自転車を返上するのは、夜桜に関する限りフル装備の機材は必要なく、デジカメ一台に三脚と交換レンズを一本持って出ればよいからです。先日フィルム写真を散々持ち上げておきながら、やや矛盾した行動をとるのは、フィルム写真に「夜桜の撮影に向かない」という欠点があるからです。そのまま撮れば赤っぽく映ってしまい、だからといってフィルターで補正しようとすると露光時間が延びて、枝が風に揺れると写真にならないのです。
明日は朝から夜半まで一貫して雨か雪という救いようのない予報になっており、夜桜見物ができるかどうかも分からなくなってきました。仮に明日が流れてしまうと、これが道中最後の夜桜ということになるため、今日中に少しでも多くの場所を訪ねておきたいと思います。
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東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 17:14:07 | B級グルメ
悪天候にたたられ暇をもてあましたはずが、気づけばいつの間にやら昼時を逃してしまいました。空腹感も限界に近づいてきたため、ここでようやく本日二度目の補給をとります。このblogで絶賛してきた「田沢食堂」が残念ながら定休日のため、本日は同じ通りの「来々軒」を選びました。
どちらも地元では知られたラーメンの名店ですが、中華そばを中心にそば、うどん、丼物にご飯物を取りそろえた田沢食堂が文字通りの「食堂」なのに対し、こちらは中華一本という違いがあります。中華といっても高尚な専門店ではなく、普段使いのできる中華食堂、たとえていうなら「王将」のようなものと思えばよさそうです。もちろんチェーンなどではなく、六人がけのカウンターに小上がり二卓と小さなテーブル一つという小さな店で、厨房では店主夫妻に跡継ぎと思しき若い職人が黙々と働いています。そんな雰囲気もまた、広々した厨房で料理人とおばちゃん達がきびきび動く田沢食堂とは好対照です。
注文したチャーシュー麺は、煮干しが香る醤油スープに中太の縮れ麺を組み合わせた津軽の正統派で、具材はメンマにチャーシューに葱のみという簡素ながらもてらいのない構成です。濃いめに味付けされたチャーシューはやや固めながらも、むしろそれが味わいと食べ応えを引き出しており、さすがは老舗といった感があります。

来々軒
弘前市大字茂森町16
0172-32-4828
1130AM-1500PM/1700PM-2050PM(LO)
木曜定休
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東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 16:43:57 | 東北
弘前公園へ直行すると思わせておきながら、意表を突いて最勝院へやってきました。日没までのわずかな時間で弘前公園を一周するなど到底不可能で、なおかつ道があれほど混んでいたことからして、公園の混みようも半端ではないだろうと予想したからです。車は置いて、宿の自転車を借りての活動となります。結局本日の走行はわずかに20km, 二日目を抜いて道中最も少ない移動距離となりました。
見るだけで辟易する市街の大渋滞をよそに、こぢんまりした境内の人出は毎度のことながら適度です。ここがよいところは、参道を西から東へ進んで突き当たった山門の前に、見上げるようなエドヒガンの古木が立つことで、特に夕日を受けた五重塔との取り合わせがよく、それがこの場所を選んだ理由の一つでもあります。
ところが、ここでも一つ異変が。隣の神社に立つ立派なソメイヨシノの花がまばらになっており、気付けば境内の梅も、参道に並んだソメイヨシノも同様です。改めてエドヒガンを眺めると、ソメイヨシノほどではないにしても花が心なしか少なめで、どうやら置賜で出くわしたのと同じ現象がここでも起きているようです。今日市街で見かけた桜がまさに満開だったことからすれば、局所的な現象ではあるのでしょう。しかし、一本ではなく周りの木が皆こうなるのは、何度出くわしても首をかしげたくなる光景です。
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東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 15:42:55 | 東北
弘前市街に戻りました。市街に入りかけたところで、明らかに花見の影響と思しき渋滞が。裏道の一本一本まで知り尽くした弘前市街だけに、どうにか回避しながら進んだものの、最後の2, 300mだけはどうしようもなく、只今どうにか宿の駐車場に入りました。花見の最盛期の弘前市街を走ったこともあるとはいえ、これほど混んだのは初めてです。閑散としていた昨日の夜桜から一転、これほど混み出すとは何とも不思議な話です。
雨が上がっただけで曇り空は相変わらずながら、幸いにして「しまや」が臨時営業するとのことなので早速立ち寄り、店から出ても天候が回復しないようなら、そのまま投宿して夜桜が始まるのを待ちます。昨日は夜桜見物を引きずりすぎて「はすや」に看板で振られるという手痛い失敗をしたため、ほどほどのところで切り上げる予定です。

このような文をまとめ終えたところで、今更ながら空が晴れてきました。これなら花見も十分成り立ちます。短い時間とはいえ、弘前公園を軽く一周するなり禅林広場で夕日を見るなり、それなりの使い道はあるため、何はさておき出発します。それでは後ほどお会いしましょう …
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東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 13:31:11 | 温泉
花見が成り立たなくとも津軽には温泉があります。花見の風呂といえば、窓の外に枝垂桜が二本並んだ百沢温泉の「温泉旅館 中野」ですが、弘前公園でさえ五分咲きの今、そこまで標高を上げても見頃には早いとみて、今回は新規開拓となります。訪ねるのは「健康温泉桃太郎」です。
弘前市街から黒石へ向かって片側三車線の堂々たるバイパスを進むと、田圃の中に現れるのがこの温泉で、明かり取りの櫓を乗せた背の高い切妻屋根の建物と、屋根の上に掲げられた桃太郎の絵がよい目印になっています。食堂、売店、大広間を備えた館内は津軽の正統派で、建屋の長手方向で男湯女湯に二分された浴場は、大理石で縁取られた浴槽を中心に据え、さらに打たせ湯、寝かせ湯、サウナを備えるという造りです。直線状に列をなした洗い場は、町中の銭湯風でもあります。何人入れるかと思うほどの巨大な浴槽に掛け流される単純温泉は、花巻温泉と全く同じ泉質ながら、豊富な湯量、温泉銭湯の情緒まで含めるならば、こちらに軍配を上げたくなるのは致し方のないところです。津軽の温泉には外れがありません。
ちなみに、通常400円の入浴料が期間限定の100円引きだった上に、くじに当たって無料券を獲得。明日もう一度立ち寄っても、翌週末に再訪してもよさそうです(ニヤリ)

★健康温泉桃太郎
弘前市新里字下樋田66-1
0172-28-3211
600AM-2300PM
入浴料400円
泉質 単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
泉温 44.5度
pH 8.2
湧出量 600l/min
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東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 12:36:56 | 東北
服装を整え、列車も押さえて一仕事が終わりました。しかし問題なのは天候です。どんより曇った空から時折小雨が落ちるという天候は、朝方から一向に変わりません。これほど使えない天候も会津を出た四日目以来です。しかしその日でさえ、峠を越えて米沢に着いた頃から晴れ間がのぞき、夕方のごく短い間とはいえ花見はできました。もしこのまま天候が回復しなければ、今日は道中初めて夜桜見物のみで終わるという可能性も浮上してきます。
とりあえず、この後は一風呂浴びて腹ごしらえします。埒があかないようなら早々に投宿するのも一案でしょう。もし「しまや」が臨時営業していれば、三時の開店から呑むという手も考えます。

ちなみに明日も日中は雨、一時の止み間をはさんで夜からは雪が降り出すなどという予報になっています。さらには一時帰京をはさんだ来週末が土日の両日とも雨などという救いようのない予報になっており、それをあざ笑うかのように中三日の平日だけに晴れマークが出ています。しかも皮肉なのは、北東北と道南道央以外は全国的に晴れているということです。南東北では天候に恵まれ、北東北では一転して振られ続けるという展開は、去年と全く同じになりました。
まあ、このような天候が続いたからこそ桜が長持ちしたわけです。もう決めた以上、たとえ雨が降ろうと槍が降ろうと決行するしかないでしょう。もうしばらく天気待ちが続きそうです。
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東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 11:57:24 | 東北
丈つめが終わるのを待つ間に、駅で帰りの列車と駐車場の手配を済ませました。この旅がまだ続くかと思うと俄然楽しみになってきます。
ちなみに、車内誌「トランヴェール」で四月から教祖の連載が始まっていたことが判明。その名も「居酒屋を旅する」で、先月号の第一回は気仙沼の「福よし」、今月は松本の「きく蔵」でした。連載が続けば、さしずめ「ひとり旅 ひとり酒」の東日本版になるのでしょう。この二回の顔ぶれからして、新しい店が出てくるとは予想しがたいものの、教祖自身による挿絵なども描かれ、信者にとっては一読に値します。これ目当てで今後毎月汽車旅をすることになるのでしょうか?
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東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 11:02:26 | 東北
東北の風物詩、さくら野でズボンを買います。渡りに船のmont-bellがあったためこちらでトレッキングパンツを購入。丈夫さの点で今のズボンを超えるものが現れるとは思いませんが、ここで押さえておけば外れはないでしょう。
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東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 09:56:08 | 東北
出発します。今回は土壇場の僥倖により定宿であるスーパーホテルを押さえることに成功したわけなのですが、この宿でがっかりさせられるのは朝食が貧相なことです。品数の多い少ないというより、たとえば味噌汁がインスタントであったり、他のものも冷凍食品などを調理しただけというのがあからさまに分かってしまい、当然ながら味わいもその程度のものです。それを事務机に毛が生えた程度のこれまた貧相なテーブルでいただくと、合理性を突き詰めた全国チェーンのビジネスホテルの味気なさというものを否応なしに実感させられるという次第です。
ところが、今回の朝食は過去泊まった中でも一番の上出来でした。鶏と野菜のポトフ、白身フライの二品が主で、これに付け合わせの玉子サラダとナポリタン、わさび菜のおひたし、そして松前漬にも似た津軽漬、ご飯に味噌汁という内容で、これにサラダとヨーグルトも選べます。とりたててどうというほどのものではないにしても、ポトフやおひたしなどは出来合いのものから手作りに変わったのかもしれません。もちろん素っ気のないテーブルや食器などは何一つ変わらず、あくまで腹を満たす手段に過ぎないとはいえ、今日の献立の違いは歴然としていました。「健康朝食無料」をうたうなら、せめてこの程度のものは出してもらいたいものだと思います。
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東北一周花見の旅 2013番外編

2013-05-05 09:49:06 | 東北
業務連絡です。とりあえず、一昨日の記録を先ほど投稿しました。昨日も色々あったため、更新が追いつくかどうかは不明ながら、この天候を考えると時間をもてあましてblogの更新だけが進むということも考えられると思います。もちろんそのような本末転倒の事態が起きてほしくはないのですが。
ちなみに現時点では、明後日まで弘前に滞在した後新幹線で一時帰京し、中三日を置いた11日に再び青森へ戻る予定です。その日は弘前で花吹雪を眺めて一泊し、翌日は東北道に沿って小坂、鹿角などの桜を眺めて、今度は盛岡から二度目の一時帰京をします。そこから先はいよいよ北海道へ渡りますが、その構想について語り出すと長くなるため、こちらは過去の記録とともにおいおい掲載していくことになりそうです。
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東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 08:20:52 | 東北
ここでトラブル発生。ズボンの股が裂けてしまいましたorz
これまでありとあらゆる活動で着用し、もう何年着続けたか分からないほど丈夫で長持ちした一着でしたが、とうとう寿命が来たようです。しかし、この丈夫さは比類なく、間違いなく生涯で一番でした。ここまで散々世話になったことにまず感謝したいというのが偽らざる心境です。
ともかく、これによって今日は代わりのズボンをどこかで買い求めるのが最初の仕事になりました。急ぎで丈つめを頼む間に近くで朝風呂を浴び、帰りの列車の手配などを済ませれば、おそらく午前いっぱいは消費するでしょう。まあこの天候では花見をする気も起こらないので、天気待ちにはちょうどよいのではないでしょうか。
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東北一周花見の旅 2013九日目

2013-05-05 06:48:00 | 東北
おはようございます。昨夜の星空から一転、弘前市街ではあろうことか雨が降っています。要は昨日の花巻の空がそのまま移動してきたようなものです。もし晴れていれば、何を置いても弘前公園へ直行したところが、これでは手の打ちようがありません。この雨も朝のうちには止むとのことなので、とりあえずは宿で待機します。
まあ、たとえ花見が成り立たないとしても、津軽三日間に滞在しろといわれれば、時間の使い方などいくらでも考えつきます。温泉で一風呂浴びるなりして天候回復を待つことになりそうです。

それにしても、土壇場での掌返しには苦笑するしかありません。なにしろ、出発前の予想では一昨日から今日までが満開でした。週間予報でも、今日が連休後半で一番の快晴と予想されていたのです。しかし、その後の寒さで桜前線は足踏みを続け、昨夜乗り込んでも最盛期はあと二、三日先といった見当でした。加えて昨日の時点から、5日の天候も曇時々雨に変わってしまい、最終日の7日まで晴れマークが一つもなくなりました。しかも皮肉なのは、その後の平日三日に限って晴れマークが出ていることです。つまり、連休前半で一旦切り上げ帰京し、連休明けに休みをとればよかったということになるわけで、いわば「後出し」でまんまと足をすくわれた格好になりました。
もちろんこれは全くの結果論です。その代わりに、連休前半は予想以上の好天に恵まれ、その後の平日も米沢に腰を据えて滞在できたのですから、休みを後ろ倒しにすればよかったなどと後悔しているわけではありません。唯一救いなのは、一時帰京をはさんで来週末には弘前でもう一度花見ができそうなことです。明後日までの三日間があいにくの天候だったとしても、今年はもう一度機会があります。東北の花見はまだまだ終わりません(ニヤリ)
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