入院４日目☆

さすがにいつまでも寝たきりでいると誰かに介護してもらわないといけないので、今日から頑張って歩くことにした。

まずベッドの両側にある柵をそれぞれ右手と左手で握り、ゆっくりゆっくりと起き上がる。“あいたたたっ！”ってつい声が出てしまう。それほど痛みがあるのだ。何もしていない状態でも痛みがあるから少しでも動かすと更に痛みが増すのは当然だ。けど、意を決して起き上がったあとは、歩くのみだ！下半身は元気なので足をベッドの上から床へと運ぶ。痛みが常にあるけれど思い切って立ち上がることが出来た。これでもう安心。今日から何もかも一人ですることが出来る。朝食は看護師さんに運んでもらったけど、食べ終わってトレイを下げにきてもらったときに、『今日から歩けるんだったら尿管を外しましょうね！』よっしゃ～！これでかなりのQOLの向上だ。

痛みがあるけれど歯磨きと洗顔をするために洗面所へ向かってゆっくりゆっくりと歩き出した。歩くたびに振動が傷口や胸に響いたけど、廊下で出会った看護師さんからは『歩けるようになったのね！頑張ってね！』と励ましの声を頂いた。今まで普通に歩いていたことがとても有り難く感じた。寝たきりになるということがいかに皆の助けを必要とするかを身をもって体験した今回の手術だ。

昨日はまだ寝たきりだったので病室のベッドで主治医の先生にガーゼ交換をしてもらったけど、今日はナースステーションの隣にある診察室で診察してもらうことになった。休日で外来診療がお休みなので、診察は午前中に行う。診察室に入ると女医先生が待機されていた。ガーゼを交換してもらうのにベッドに横たわろうとしたが、痛くて横になれない。なので女医先生と看護師さんの手を貸してもらって、ベッドに横たわった。もう大変。“いたたたっ…！”って思わず声が出てしまう。こんなに痛がる患者も珍しいそうだ。だって痛いんだもん、我慢しても仕方ないよね。私の右胸にはちょっと大きめのエキスパンダーが入っているので、手術の時にはすでに150mlの生理食塩水が入っているのだ。通常の美容のための豊胸手術では最初に200ml位入れるとも言われていたが、私の場合、乳房を一部切除して皮膚が薄くなっているので最初から沢山の生理食塩水を入れるのは無理よね。いつになったら痛みが収まるかわからないけれど痛みがなくなるまで頑張ろう。

二日間寝込んだために私の体は、寝返りを打つことも出来なくて無理やり上体を起こそうとしたために全身筋肉痛になっていた。しかし、今日歩くことにより全身の筋肉を使ったので、筋肉痛が少しだけど緩和されたように感じた。体の細胞が歩くたびに活発に動いているようだ。同室の女の子が何か困ったことがあったら遠慮なく声をかけてねって優しく言ってくれた。福祉関係の仕事をしているそうなので、人当たりがよくてとても親切にしてくれる。この病院では彼女の方が長いので何かあったら遠慮なく甘えさせて頂きますよ。