水俣病の現在

2006年はチッソ付属病院から水俣保健所に「奇病」発見の公式通知から50年。水俣病公式確認から50年です。

オガララ地下水層

2005年06月18日 | 水資源
アメリカ合衆国のロッキー山脈東部の草原プレーリーには、地下水が50万k㎡、4兆トン存在する。アメリカ穀倉地帯の灌漑用水源であり、オガララ帯水層といわれる。世界最大の地下水層である。
豊富な地下水は強力なディーゼルポンプで地下100~1000mから汲み上げられ、小麦・とうもろこし栽培に利用される。地下水に液体肥料・農薬を入れ、半径400mの回転スプリンクラーで散布される。この大規模灌漑農業がセンターピボット農法で、最もアメリカ的な商業的機械化農業とされ、世界の乾燥地域の灌漑農業のモデルになった。
しかし、オガララ帯水層の水量は有限であり、使用量の増加とともに地下水の枯渇が始まり、水位低下が深刻な問題になった。5000万年かかって貯えられた地下水(オガララ帯水層)が、最近50年間のセンターピボット農法で半減し、あと50年で枯渇する。
センターピボット農法を導入した農家は、地下水が枯渇するとともに井戸を深くし、少ない水を効率的に使わなければならない。生産コストの上昇と土壌の塩害が進み、経営が悪化している。降水と地下水の循環を無視した商業的農業は、限界に近づいている。

最新の画像もっと見る