mt77のblog

信州松本からの投稿(2004年11月11日~)

松本城 足駄塀(あしだべい)

2012-11-23 | 松本城 いろいろ
現在の松本城には存在していない防御施設ですが、明治末年に撮影された古い写真には足駄塀(あしだべい)が写し取られています。
また、明治初年の松本城の本丸・二の丸を描いた絵図にも足駄塀が描かれています。(下絵図)
松本城 足駄塀(あしだべい)

松本城 足駄塀(あしだべい)
赤い丸で囲んだ部分が足駄塀です。
※上記の画像は松本市立博物館様より許可を得て掲載しております。

松本城の内堀にはこの足駄塀が二ヶ所設置されていたようです。
一ヶ所は埋門の北側に、もう一ヶ所は本丸と二の丸の間の内堀北側です。
この足駄塀は、内堀と外堀を区切る「目隠し」として、また内堀と外堀を遮蔽し敵の船による水平移動を防ぐためのものであったようです。

構造は堀の中に杭を連続して打ち込み、水面上約1メートルの所から板塀を立て、その上に屋根が付けられています。
上の絵図を見ると屋根は瓦葺、塀は下見板張りで、高さは埋門がある石垣と同高程度であったようです。
絵図でははっきりしませんが、明治末年に撮影された古い写真には控柱(ひかえばしら)も取り付けられているように見えます。

足駄塀(あしだべい)
松本城足駄塀の想像図


「図説国宝松本城」によると、幕末期の松本城の姿を可能な限り具現する事を目指し、調和と統一ある復元を図るとして18項目が書き並べられています。
この中で5番目に「足駄塀の復元」が記載されています。
もし足駄塀の復元が実現すれば、現在埋門にかけられている資料に基づかない埋の橋は撤去される可能性があります。


 ☞ 松本城いろいろ一覧に戻る

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 松本駅のイルミネーション | トップ |  »
最新の画像もっと見る

松本城 いろいろ」カテゴリの最新記事