もじもじ猫日記

好きなこといっぱいと、ありふれない日常

「恋人たち」

2016-12-31 23:27:18 | 映画
2016.2.12

橋口監督の作品は
いつも心が痛くなるものばかりだ。
彼が知らない感情は描かないのかもな、と思う。

通り魔に妻を殺された男の悲しみと絶望の底なしさ加減。
ふわふわと人の口車に乗ってしまう、どこかだらしない女。
居丈高なエリート弁護士。

いつまでも悲しんでいるな、と何故彼に言えるのだろう?
そういう人は善人の顔をしているが、人の悲しみに寄り添おうとはしない。

そうか
善人のつもりの物見高い人々が多すぎて
世の中が息苦しいのか。
自分に非があるわけではないのだ。
寄り添ってくれないならほっといてくれないか、と思うことの多さよ。

しかし、「ぐるりのこと」のように
ささやかな光が差す終わり方も監督の知っていることなのだろう。

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