夏が来れば思い出す遥かな尾瀬遠い空・・・このさわやかな曲を作詞したのは江間章子昭和22年(1947年)のこと。敗戦から二年復興の機運が高まっていた時期である。夢と希望のある曲を・・という注文に浮かんだのは水芭蕉の咲く風景だったという。江間は三年前に疎開先の人と食料を求めて尾瀬の入り口である群馬県片品村を訪れた時のこと、水芭蕉と出会った瞬間、子供のころ育った岩手で見た風景と重なり夢心地だったという。時代は終戦間際誰もが苦しい生活を送っていた。そんな中でも美しく咲き誇る水芭蕉の姿に夢と希望を感じ、その感動と思い出を詩にしたためたという。白と緑の葉のコントラストの美しい花である。
作曲は中田喜直、やさしい曲調、女学生がうたうと自然になじむような合唱曲で聴きたい曲である。
作曲は中田喜直、やさしい曲調、女学生がうたうと自然になじむような合唱曲で聴きたい曲である。