抜粋
みんな、俺の話を聞いたら尊敬したくなるよ。
我が家は、六人家族で大変なんだ。
そんなのは珍しくない?
いや、そうじゃないんだ、母一人、子一人なのはいいとして、父親が四人もいるんだよ。
しかも、みんなどこか変わっていて。
俺は普通の高校生で、ごく普通に生活していたいだけなのに。
そして、今回、変な事件に巻き込まれて―。
帰省前 . . . 本文を読む
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泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。
父に自殺された青年は神に憧れる。
女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。
職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。
幕間には歩くバラバラ死体登場―。
並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。
不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。
巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。
. . . 本文を読む
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「なあ、この曲はちゃんと誰かに届いてるのかよ?」
売れないロックバンドが最後のレコーディングで叫んだ声が時空を越えて奇蹟を起こす。
あの作品に登場した脇役達の日常は??
人気の高い「あの人」が、今度は主役に!!
デビュー第一短編から最新書き下ろし(150枚!)まで、
小気味よい会話と伏線の妙が冴える伊坂ワールドの饗宴。
. . . 本文を読む
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検索から、監視が始まる。
漫画週刊誌「モーニング」発の初めての小説!?
花沢健吾氏による連載時の全イラストも楽しめる特別版。
いついっても伊坂氏の本は乏しい図書館。
つまりそれだけ人気があるというわけだ。
そんな折、たまたま見つけた3冊。
とりあえずかりてみた。
最初に手をつけたのがこれ。
実家に忘れてきました。何を?勇気を。 . . . 本文を読む
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仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、
青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。
昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。
訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」
「金田はパレード中に暗殺される」
「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。
と、遠くで爆音がし、折しも現れた . . . 本文を読む
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俺が仕事をするといつも雨が降るんだ
①CDショップに異常にいりびたる
②苗字に町や市の名前がつかわれている
③受け答えが微妙にずれている
④素手で人に触ろうとしない
⑤いつも雨にたたられている
そんな人が近くにいたら死神かもしれません
ある時は恋愛小説風に、
ある時はロード・ノベル風に…様々なスタイルで語られる、
音楽を愛する死神の見た6つの人間模様。
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半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。
春は、私の母親がレイプされたときに身ごもった子である。
ある日、出生前診断などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、
何者かに放火される。
町のあちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、
現場近くに、
スプレーによるグラフィティーアートが残されていることに気づく。
連続放火事件と謎の落書き、
レイプという憎むべき犯 . . . 本文を読む
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人間嘘発見器成瀬が遭遇した刃物男騒動、
演説の達人響野は「幻の女」を探し、
正確無比な“体内時計”の持ち主雪子は謎の招待券の真意を追う。
そして天才スリの久遠は殴打される中年男に―・・・
史上最強の天才強盗4人組が巻き込まれたバラバラな事件。
だが、華麗なる銀行襲撃の裏に突如浮上した
「社長令嬢誘拐事件」と奇妙な連鎖を始め…。
絶品のプロット、会話、伏線が織りなす軽快サ . . . 本文を読む
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復讐。功名心。過去の清算。
それぞれの思いを抱え、男たちは走る。
3人の思いが交錯したとき、運命は大きく動き始める…。
クールでファニーな殺し屋たちが奏でる狂想曲。
「人は誰でも、死にたがっている」
「世界は絶望と悲惨に塗れている」
でも僕は戦おうと思うんだ。
君との記憶だけを武器にして―待望の書き下ろし長編。
著者からのコメント
押し屋という職業の男が出て . . . 本文を読む
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こういう奇蹟もあるんじゃないか?
まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。
信じること、優しいこと、怒ること。
それが報いられた瞬間の輝き。
ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。
吉川栄治文学新人賞作家、会心の受賞第一作!
帯からの抜粋だったんだけど・・・・
まったくあらすじになってないなw
おも . . . 本文を読む
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引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、
次が悪魔めいた長身の美青年。
初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」
と持ち掛けてきた。
彼の標的は―――たった一冊の広辞苑。
僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を
買いそうになった実績をもっているが、
書店強盗は訪問販売とは訳が違う。
しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持っ . . . 本文を読む
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市役所で働く成瀬、喫茶店主の響野、20歳の青年久遠、
シングルマザーの雪子たちの正体は銀行強盗。
現金輸送車などの襲撃には「ロマンがない」とうそぶく彼らの手口は、
窓口カウンターまで最小限の変装で近づき「警報装置を使わせず、
金を出させて、逃げる」というシンプルなものだ。
しかしある時、横浜の銀行を襲撃した彼らは、
まんまと4千万円をせしめたものの、
逃走中に他の車と接触事 . . . 本文を読む