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村も母親も捨てて東京でモデルとなった由貴美。
突如帰郷してきた彼女に魅了された広海は、
村長選挙を巡る不正を暴き“村を売る”ため協力する。
だが、由貴美が本当に欲しいものは別にあった―。
辻村深月が描く一生に一度の恋。
あ、これ恋の話だったんだー。
まぁ、たしかに一目惚れってこういう感じで始まるんだなぁ、と読んでて思ったけ . . . 本文を読む
観衆の目前で、それは起こった。
全国日本学生剣道大会、団体戦、決勝、副将戦。
試合中、突然一人が倒れた。
彼の右小手の手のうちにはべったりと血がついていた。
近付いていった同じ剣道部員が彼の腹部から引き抜いたと思われるものは・・・
棒状の細長い先の尖った物体―長さ10センチ
犯人は大勢の観衆という透明な密室の中で、何も証拠を残さず、
観衆に見守られながら、犯行を成功さ . . . 本文を読む
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恒川光太郎が五つの物語で世界を変える―。
風を、迷いを、闇夜を、鳥を。
著者はわずか五編の物語で、世界の全部を解放してしまった――。
静謐な筆致で描かれた短編は、小説の新たな可能性を切り拓く!
タイトルと表紙画に惹かれて。
表紙に描かれているオウムは短編の中に登場するオウムなんだろう。
読み終わってから気づいたが、この緑の . . . 本文を読む
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高校卒業から10年。
クラス会に集まった男女の話題は、女優になったクラスメートの「キョウコ」。
彼女を次のクラス会へ呼び出そうともくろむが、
「キョウコ」と向かい合うことで思い出される、高校時代の「幼く、罪深かった」出来事―。
よみがえる「教室の悪意」。
28歳、大人になってしまった男女の想いを描き、深い共感を呼び起こす傑作ミステリー。
辻村深月の新境地。
. . . 本文を読む
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ひややかな恐怖が胸に迫る
―青春ミステリの気鋭が初めて封印を破った現代の怪談!おまじないや占い、
だれもが知っていた「花子さん」。夢中で話した「学校の七不思議」、
おそるおそる試した「コックリさん」。やくそくをやぶったひとは、だぁれ?
その向こう側は、決して覗いてはいけない―。
まず目を引いたのが表紙。
配色が綺麗なカバーイラスト。
女 . . . 本文を読む
一兆円企業のビール会社の社長が誘拐された!
人質は三百五十万キロリットルのビール。
犯人グループの要求は20億―
警察に全面協力できない社長の理由は?
鮮やかに犯行をやってのけた犯人グループの心の闇。
組織の元にいる者たちの苦悩と矛盾、そして保身。
やがて終焉を迎える彼らのたどり着く場所は・・・・
. . . 本文を読む
昭和三十五年十月、岐阜県王御滝郡神守(オウミタキグンカンモリ)地区で村の男が殺された。
現場には村の巫女をつとめる若い女がいたが、
「竜神様の御意志です」
というばかりで何も語らず、
村人たちも「イチミコサマの呪い」と呟くだけであった。
そして二十三年後、事件直後に書かれた
イチミコサマ研究の卒業論文の存在が突然クローズアップされる。
神守生まれの娘が自分の出生の秘密をさぐるうち、 . . . 本文を読む
大学生の世良高行のまわりに奇怪な出来事が続いた。
常用する薬のなかに毒薬、出生の秘密と暗い末路を予言する手紙、
父の突然の死と、全財産を彼だけに譲るという遺言状。
謎の中、再びのびた魔手を脱した高行は、
関係者をそろえ犯人糾明のため偽装殺人を試みたのだが。
―殺人者の心理、青春のおごりをきめこまかい文章でみごとに描いた乱歩賞受賞作。
. . . 本文を読む
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大学生のいずみは、
高校時代の同級生・裕司から「夜市にいかないか」と誘われた。
裕司に連れられて出かけた岬の森では、
妖怪たちがさまざまな品物を売る、
この世ならぬ不思議な市場が開かれていた。
夜市では望むものが何でも手に入る。
小学生のころに夜市に迷い込んだ裕司は、
自分の幼い弟と引き換えに「野球の才能」を買ったのだという。
野球部のヒーローとして成長し、甲子園にも出 . . . 本文を読む
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1830年、冬
パリからライン河へ 謎と冒険の旅がはじまる
旅の仲間は4人 カナダから来た少女コリンヌ
酔いどれ剣士モントラシェ カリブの海賊王ラフィット
若き自称天才作家アレク
奇怪な塔に幽閉された仮面の男は
死んだはずのナポレオンなのか?
謎と冒険の旅がいまはじまった!
挿絵がキレイ。
4人の特徴をそんなにこ . . . 本文を読む
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京都の中学に転校してきて三ヵ月、天童純に友だちはいない。
純の胸には生まれた時から赤紫色のふしぎな形をしたあざがあった。
ある日、いじめっ子に追いかけられるうち、
純は東山の麓ふかくに建つ古びた寺に迷い込み、
密教僧・源雲によって時空を超え平安の都に飛ばされてしまう。
胸に勾玉の形をしたあざがある純こそ封印された龍・オロチを解きはなち、
鬼を退治するべく選ばれた者だという。
. . . 本文を読む
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現代に戻った天童純が、今まで自分の身に起こったことが
全部夢だったのではないかと疑い始めたころ、
純は六道珍皇寺に現れた小野篁によって平安時代に呼び戻され、
再び鬼神たちとともに貴族との戦いに加わることになった。
一方貴族は、鬼神たちを封じ込めるために三種の神器を揃えようと、
最後の一つ、純の持つ剣を血まなこになって探していた。
とてつもない破壊力を持つ「弥勒」を招致しようとす . . . 本文を読む
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傷ついた少年少女たちは、戦わないかたちで、
自分たちの大切なものを守ることにした…。
いまの社会を生きがたいと感じている若い人たちに語りかける。
6年ぶりの書き下ろし小説。
柳楽優弥・石原さとみで映画化され、コミックの単行本も出た。
天童新太が若い人向けに書いた作品。題名の包帯クラブとは、
高校生4人が心の傷を負った場所に白い包帯を巻いてあげることで、
心の気持ちを癒して . . . 本文を読む
背表紙より抜粋
「人生の大きさは悔しさの大きさで計るんだ」
拍手は遠い。喝采とも無縁だ。めざすは密やかな達成感。
克明な観察メモから連続空き巣事件の真相に迫る守衛の
奮闘記をたどる代表作ほか、代議士のお抱え運転手、
サラ金の取り立て屋など、日陰にありながら矜持を
保ち続ける男たちの、敗れざる物語です。
深い余韻をご堪能ください。
おもしろかった。
4篇はい . . . 本文を読む
抜粋
全面改稿!!
第109回直木賞受賞作
警察小説の金字塔
21世紀、33歳の新生・合田雄一郎、登場
「俺は今日からマークスだ! マークス!いい名前だろう!」
――精神に〈暗い山〉を抱える殺人者マークス。
南アルプスで播かれた犯罪の種子は16年後発芽し、
東京で連続殺人事件として開花した。
被害者たちにつながりはあるのか?
姿なき殺人犯を警視庁捜査第1課第7係の合田雄一郎 . . . 本文を読む