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異様なテンションで京都の街を突っ走る表題作をはじめ、
先達への敬意が切なさと笑いをさそう、五つの傑作短編。
図書館で発見。
表題の走れメロスに惹かれて。
●山月記
山月記は教科書に載っていた。
中学の時だったかな。
"発狂するやつ"という印象しかない。
しかしこれを森見氏流にするとこうも違うのか。
というか、これを読んだのが中学生 . . . 本文を読む
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美しい薔薇園に包まれた邸に相沢花梨は嫁いだ。
二番目の妻良江が謎の墜死をとげた直後。
邸には主の苑田俊春のほか、足の悪い妹、家政婦、お手伝い、園丁が住む。
最初の妻雪子への思慕が邸内に満ちる状況下で、
早々と三番目の妻花梨に向けられる何者かの憎悪!
あなたは雪子になれない、良江の二の舞、と告げる脅迫状が次々届けられる。
華麗にして残酷なロマンティック・ミステリ。
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とある古書店で、たまたま手に取った1冊の推理小説。
読みすすめるうち、謎の建築家・中村青司の名前が目に飛び込む。
その瞬間、三知也の心に呼び起こされる遠い日の思い出……。
三知也が小学校6年生のとき、
近所に「びっくり館」と呼ばれる屋敷があった。
いろいろなあやしいうわさがささやかれるその屋敷には、
白髪の老主人と内気な少年トシオ、
それからちょっと風変わりな人形リリカがい . . . 本文を読む
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ニューヨークの怪盗グリフィンに、
メトロポリタン美術館(通称メット)が所蔵する
ゴッホの自画像を盗んでほしいという依頼が舞いこんだ。
いわれのない盗みはしないというグリフィンに、
依頼者はメットにあるのは贋作だと告げる。
「あるべきものを、あるべき場所に」
が信条のグリフィンがとった大胆不敵な行動とは!!(第1部)
政府の対外スパイ組織CIA(アメリカ中央情報局)
作 . . . 本文を読む
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存在を秘匿された組織、市ヶ谷―防衛庁情報局。
工作員の男女に、著者が熱い思いで捧げる6篇の鎮魂歌。
●いまできる最善のこと
ヤメイチ(退官した身)の男にある男が逆恨みする話。
『絶望する間に、いまできる最善のことを行え』
その信条にしたがってヤメイチ男は・・・
ほんの一場面。
わりとよかった。
けど、続きがあればいいのにな . . . 本文を読む
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日照りに見舞われ、
干上がったダム底から緑山中学校の旧校舎が不気味な姿を現わした夏。
廃校で肝試しの怪談「百物語」を行った悪童たちは、
とんでもない怪物たちを喚び出してしまう!
あまつさえ殺人までも!
荒れ狂う暴風雨の闇を動き回るスパルタ教師、
連続婦女暴行魔、過激派の女闘士。
息継ぐ間もなく襲いかかる悪夢、また悪夢。
日本推理作家協会賞受賞作『沈黙の教室』につづく、
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吹上市の学校関係者たちは、教頭も、校長も、
その息子の新任教師も、ちょっと可愛い女生徒も、
彼女とつきあっている体育教師も、
熱心な社会科教師(殉職)とその妻も、
高校野球(といっても軟式)部員と監督も、
生徒会長も、PTAも、卒業生も、職員室も同窓会も、
それから町の小説教室の講師(売れない日曜作家)も、
みな過剰な自意識を持てあます、あやしい輩だった。
そんな吹上の町 . . . 本文を読む
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古代エジプトの秘宝≪ホルスの眼≫という名のメダリオン。
この素晴らしさに心魅かれる男がいた。
その名は怪盗アルセーヌ・ルパン。
彼はそのお宝を頂戴するために、発掘者ボーバン博士に近づくが、
博士の居城≪エイグル城≫で、
ルパンを待ち受けていたのは奇妙な連続殺人事件だった。
暗号文を手に死んだ老婆、財宝を荒らしたボーバン家への、
生霊≪カー≫の復讐を口にする謎のエジプト人、 . . . 本文を読む
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天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は、
愛した女を守るため完全犯罪を目論む…。
数学だけが生きがいだった男の純愛ミステリー。
これっっっっっはよかったっっ
これぞ純愛
ひさびさにきたな。
天才数学者の石神は、頭が薄くて小太りなずんぐりむっくり。
それでいて目は糸のように細くてやけに老けて見える。
そんな男が一世一代の恋をした。
わけあ . . . 本文を読む
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京都の中学に転校してきて三ヵ月、天童純に友だちはいない。
純の胸には生まれた時から赤紫色のふしぎな形をしたあざがあった。
ある日、いじめっ子に追いかけられるうち、
純は東山の麓ふかくに建つ古びた寺に迷い込み、
密教僧・源雲によって時空を超え平安の都に飛ばされてしまう。
胸に勾玉の形をしたあざがある純こそ封印された龍・オロチを解きはなち、
鬼を退治するべく選ばれた者だという。
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現代に戻った天童純が、今まで自分の身に起こったことが
全部夢だったのではないかと疑い始めたころ、
純は六道珍皇寺に現れた小野篁によって平安時代に呼び戻され、
再び鬼神たちとともに貴族との戦いに加わることになった。
一方貴族は、鬼神たちを封じ込めるために三種の神器を揃えようと、
最後の一つ、純の持つ剣を血まなこになって探していた。
とてつもない破壊力を持つ「弥勒」を招致しようとす . . . 本文を読む
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五年生の夏休み、洸は物心がついてから一度も会っていない
祖父・白木義明の住む茶木村で過ごすことになった。
アサギマダラという蝶が群れとび、鍾乳洞があり、
豊かな自然が残る村には、山を守る“テツ”がいるという。
「茶木牧場&白木万能学研究所」なる看板をかかげた祖父は、
あらゆることの先生として、村民から尊敬されていた。
だが、なにか皆に秘密にしていることがありそうだ。
村にか . . . 本文を読む
推理作家にどうしてもなりたい12歳の少年・秀介は、
憧れの作家二宮ミサトを母にもつ同級生の優希(刑事になりたくてしょうがない)と、
虹果て村にあるミサトの別荘で夏休みを過ごすことになった。
虹にまつわる七つの言い伝えがあるのどかな村では、最近、
高速道路建設をめぐって賛成派と反対派の対立が激しくなっていた。
そんな中、密室殺人事件が起こり、
二人は事件解明におとなも驚く知恵をしぼる。 . . . 本文を読む