抜粋
それは初めて、少年が一人でコンサートへ行ったときからだった。
帰り道に駅で事故を目撃してから、世界はどこか自分と違っていた。
この不思議な世界、少年は何処へ向かう……。
ちょっと読むのに苦労した。
とっかかりが面白そうだな、と思って手にとったのだけど。
終始シリアスに話が進むので、全然楽しい気持ちになれない。
そりゃあそうだ . . . 本文を読む
二十一歳の夏は一度しかこない。
百道病院の精神病院に、躁状態で入院したあたしは脱走を決意した。
あだ名がなごやん(患者)という24歳の、茶髪のサラリーマンを連れて。
誰も知らないところに行かなくちゃいけない。
今すぐ。今すぐ。
あたしは見えないものに追い立てられていた。
「なごやん、車持っとらんと?」
「あるけど・・・・・・」
「一緒に逃げよう。もう . . . 本文を読む
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「ダレカ」と名乗る黒猫が登場して、六年生の悟を森の中に誘い込みます。
そこには、毎日の生活の中で知っている同級生がいるのに、
同級生のほうは悟を知りません。
その中の一人のかおりと、悟は、竜の館へいくことになります。
竜は、知恵と力の戦いを挑み、それに敗れればもう元の自分に戻れません。
長い旅を続け、不思議な老人に剣をもらい、自分こそ、
と思い、館に着いてみると待ち構えていたも . . . 本文を読む
先輩とのトラブルが明るみにでて、部活動停止をくらう巧。
自分がやりたいのは野球だ。
ただ、それだけ―。
野球はやらせてもらうもんじゃない。
どうして部活動停止とか、なんだかんだいわれなきゃならないんだ。
どうして、野球ができないんだ。
俺はただ、豪のミットめがけて球を投げ込む。
そうしたいだけなのに。
チームのために投げるんじ . . . 本文を読む
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ある夜、怪物が少年とその母親の住む家に現れた。
怪物はその少年に言う。
「わたしが三つの物語を語り終えたら、 四つめの物語をわたしに話すのだ」と。
そして怪物は付け加えた、その物語は少年が心に秘めた真実の物語であり、
その物語を語り聞かせるために少年が怪物を呼んだのだ、と。
少年が語るべき真実とはなにか?
少年がそれを語り終えるとき、この物語も同時に結末を迎える。
その . . . 本文を読む