著者は新発田歩兵第十六連隊に志願し、満州に渡る。
その後、大東亜戦争が始まり、ガダルカナル島へ。
撤退後、インパールへ向かい、イワラジ河会戦を経て、
ビルマ(ミャンマー)で終戦を迎える。
こないだの高崎伝さんのガ島・インパール戦記を読んで
触発され、探し当てたのがコレ。
隣町の元・町長さん。何代目かは知らない。
新発田には自衛隊があり、昔そこは歩兵第十 . . . 本文を読む
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捨て子だと思っている小学校4年生の育生、
妙ちきりんな母親、そのとぼけたボーイフレンド、
不登校の同級生、血の繋がらない親子を軸に、
「家族」を軽やかなタッチで描く。
坊ちゃん文学賞大賞受賞作に書き下ろし1編を収録。
あしあとを追跡して、気になるタイトルの日記を読んで、
オススメしてあった本を手に取った。 . . . 本文を読む
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あちらの世界「ナユグ」からこちらの世界「サグ」を見守る精霊は、
100年に一度だけこちらの世界の人に宿って新しく誕生するという。
精霊が無事に生まれると、
そのさき100年は人の世に大きな災害や飢饉がおきないという。
100年に一度卵を産む精霊〈水の守り手ニュンガ・ロ・イム〉
に卵を産みつけられ、〈精霊の守り人〉
としての運命を背負わされた新ヨゴ皇国の第二王子チャグム。
. . . 本文を読む
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「女らしいってどういうこと?」
ある日突然、男勝りのミカがユウスケに聞いてきた。
青いインコによれば、ミカはどうやら振られてしまったらしい。
恋をして変化するミカに戸惑うユウスケ。
そんなユウスケにも告白してくる女の子が現われて…。
中学生になった双子の日常を爽やかに描く「ミカ!」第二弾。
前回のあの「おっぱいな . . . 本文を読む
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年齢三十二歳―妻子ある老補充兵は、なぜ名も知らぬ孤島に立ち、
なぜに飢えなぜに朽ち果てねばならないのか―。
戦争のもたらす悲惨のかぎりをなめつくし、
身の悲運を呪いなげきながら、
再び故郷に相見ゆる日のあることを祈るほかなかった
帝国陸軍最下級兵士が、
飢餓と悪疫の戦場ガ島の原体験を綴る話題作。
昭和15年8月、補充兵として、野戦工兵隊に入隊し、
4ヵ月の教育をうけたの . . . 本文を読む
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人の世界とは別の世界で花をつけ実をむすぶその“花”は、
人の夢を必要としていた。
一方、この世をはかなんでいる者は、花の世界で、
永遠に夢を見つづけることを望んだ。
いとしい者を花の夢から助けようと、
逆に花のために魂を奪われ、人鬼と化すタンダ。
タンダを命をかけて助けようとするトロガイとチャグム、
そしてバルサ。
人を想う心は輪廻のように循環する。
人と精霊の世界が . . . 本文を読む
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結城中佐率いる“D機関”の暗躍の陰で、
もう一つの秘密諜報組織“風機関”が設立された。
だが、同じカードは二枚も要らない。どちらかがスペアだ。
D機関の追い落としを謀る風機関に対して、結城中佐が放った驚愕の一手とは―。
表題作「ダブル・ジョーカー」ほか、
“魔術師”のコードネームで伝説となったスパイ時代の結城を描く「柩」など、
5編を収録。吉川英治文学新人賞&日本推理作家協 . . . 本文を読む
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連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、
捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。
異例の昇進をした若手キャリアの課長をめぐり、
警察内に不協和音が漂う一方、マスコミは彼の私生活に関心をよせる。
こうした緊張下で事態は新しい方向へ!幼女殺人や怪しげな宗教の生態、
現代の家族を題材に、人間の内奥の痛切な叫びを、
鮮やかな構成と筆力で描破した本格長編。
. . . 本文を読む
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俺が仕事をするといつも雨が降るんだ
①CDショップに異常にいりびたる
②苗字に町や市の名前がつかわれている
③受け答えが微妙にずれている
④素手で人に触ろうとしない
⑤いつも雨にたたられている
そんな人が近くにいたら死神かもしれません
ある時は恋愛小説風に、
ある時はロード・ノベル風に…様々なスタイルで語られる、
音楽を愛する死神の見た6つの人間模様。
. . . 本文を読む
豊浦村出身の吉田慎一氏の6年余にわたる陣中日記。
この5冊の古いノートを見た筆者・津村敏行が
文章に起こし、一冊の本にまとめたのが本書。
副題に“南方転戦”とあるように、
非常に南方のあちこちにいっている。
フィリピン、台湾、ジャワ、ラバウル、ブーゲンビル、
シンガポール、タイ、カンボジア、ベトナム、ビルマ・・・
図書館のフリーワード検索でひっかかった本書。
カバーもない、ボロボ . . . 本文を読む
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絶え間なき熾烈な敵の砲爆撃下にあって、
つねに矢面に立ち、生命の危機にさらされながらも、
己れの使命をはたさんと果敢に戦い抜いた一砲兵が綴る迫真の手記。
東部ニューギニアの高峰サラワケットで無念の涙をのんだ
日本軍兵士たちの壮絶な戦いのあとを、
地獄図絵を繰りひろげた最悪の戦場から
奇跡的に生還するをえたみずからの体験を礎に活写する慟哭、
血涙のノンフィクション。
. . . 本文を読む
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ホームレスを切望するサラリーマン、
老婆を騙そうとする小心ギャンブラーら、
落ちこぼれたちの純真を愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説。
お笑い芸人として活躍する著者のデビュー作。
おもしろかった。
なんと、帯に恩田女史の言葉が・・・!!
本を開くまで知らなかった。
ビギナーズ・ラックにしては上手すぎる。
あと二冊は書いてもらわなきゃ。 . . . 本文を読む
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半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。
春は、私の母親がレイプされたときに身ごもった子である。
ある日、出生前診断などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、
何者かに放火される。
町のあちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、
現場近くに、
スプレーによるグラフィティーアートが残されていることに気づく。
連続放火事件と謎の落書き、
レイプという憎むべき犯 . . . 本文を読む
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鬼才モリミが放つ、キュートでポップな片想いストーリー!
「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、
夜の先斗町に、神社の古本市に、
大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。
二人を待ち受けるのは奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、
そして運命の大転回だった!
私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。
吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、
銀閣寺で、哲学の . . . 本文を読む
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血戦ガダルカナル島で、戦い敗れ、弾丸もなく、
食糧もなく、骨と皮に痩せおとろえた五カ月有余。
そしてまた、遠い道―地の果てインパールの激戦に敗れ、
どしゃ降る雨季の印緬国境に、
るいるいと横たわる日本兵の“白骨街道”―生ける屍が、
かすかな声で哀願した。
「私を殺してください。お願いします」
―あゝ最悪の戦場に奇蹟はなかった。
ガダルカナル島で戦い敗れ、弾丸も食糧もなく . . . 本文を読む