水の丘交通公園

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東京モノレール 2000形電車

2010-01-07 17:54:32 | 電車図鑑・特殊鉄道
老朽化した600形・700形・800形(※)の置き換えと羽田空港第2ターミナル
乗り入れによる運用増に対応して登場した車両である。
平成9年~14年にかけて6両編成×4本=24両が製造された。
行き先表示は行き先がモノレール浜松町と羽田空港しかないので有しておらず、
側面にLED式種別表示機を装備している。

車体はアルミ製で1000形をベースとしながら先頭部分の傾斜を緩やかな
曲線としている。
塗装は先頭部分と車端部がブルー窓周りと正面がブラック、これに赤帯が入り、
他は白である。
台車カバーはグレーとなっている。

ドアはこれまで通り、2ドアであるが東京モノレールの車両で初めての
両引き戸となった。
車内は全体に混雑緩和を重視した設計となり、先頭車がドア間ロングシート、
中間車はドア間がボックスシートとロングシートが半々の配置になっている。
ロングシートだけの車内は東京モノレール最初である。
タイヤハウスが出っ張る車端部は中央部分が窓を向いたロングシートと
荷物置場、片方が通路でもう片方に固定式のクロスシートを配している。
ドア上にはマップ式の旅客案内装置を設置している。

主制御装置はVVVFインバータ制御(IGBT素子)を東京モノレールで初めて
採用した。
また電動機出力の向上により、先頭車が東京モノレールで初めての
制御車となった(在来車は全電動車編成)。
ブレーキは回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキである。
運転台は右手操作式ワンハンドルマスコンで、平成14年より開始された
ワンマン運転に対応している。

現在、4本が在籍しており、他の形式と特に区別されること無く、空港快速から
普通列車まで幅広く運行されている。


先頭車両の車内。東京モノレール最初のオールロングシート(厳密には連結側に
4人分のクロスシートがあるが)。

中間車両の車内。クロスシートの位置は1両おきに左右で入れ替わる。
緑色の枕カバーは優先席。

(※)600形・700形・800形電車
開業時から運行されていた100形・200形・300形・350形の老朽・置き換えと
6連化のために登場した車両である。
昭和52年~昭和61年にかけて600形が2両編成×9本=18両、
700形が2両編成×5本=10本、これらの中間車で800形が2両編成×4本=8両が
製造された。
2両編成単独で走る機会は少なく、これらを組み合わせて4連か6連で運行された。

車体は東京モノレールで初めてのアルミ製になり、全体に直線的なデザインに
なった。
正面部分は貫通式でその上に社紋と周りにFRP製のカバーを取り付けた、
額縁フェイスが特徴となっている。
塗装は旧塗装の赤に白帯である。
600形と700形は、ほとんど違いが無いが、700形には戸袋窓が無い。
800形は700形を中間車にしたようなスタイルとなっており、車端部の塗装処理の
仕方が異なる。

車内はセミクロスシート(台車上は窓を向いたロングシート)で扉間は
全て2人掛け・4人向き合いのボックスシートとなった(昭和44年登場の500形までは
2:3配置)。
700形から冷房装置を搭載し、600形も後に冷房化された。
800形は晩期に扉間ロングシートに改造されている。
ドアは片引き戸で片側2箇所である。
窓は下段固定・上段下降の2段窓である。
運転室は東京モノレールで初めて密閉型になり、客室との仕切り戸は右側に
偏って設置された。
編成中間に入る際には正面貫通扉で運転席を塞いだ。

主制御装置は抵抗制御(電動カム軸式)でブレーキは発電ブレーキ併用電磁直通式
空気ブレーキで、これまでのものを踏襲している。
また、在来車との併結も可能であった。

登場以来、他の形式と共に運行されていた。
800形導入以前には、このグループ以外でも500形と組んで走ったこともある。
1000形が登場した後も活躍を続けたが、老朽化が進んできたため、
2000形に置き換えられて平成10年に全車引退した。


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