水の丘交通公園

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鉄道事業者紹介 京成電鉄

2008-05-06 21:53:55 | 鉄道事業者・路線紹介
京成電鉄は東京から千葉県にかけて路線を保有する大手私鉄である。

東京から成田山新勝寺を結ぶ鉄道線として敷設されたため、東京の「京」と
成田の「成」を合わせて社名とした。
明治42年に創立、明治45年に押上~市川(現・江戸川駅西方にあった)間と
高砂~柴又間を開通させている。
また、柴又~金町間で営業していた帝釈人車軌道を買収して、
電化・改軌(軌道の幅を変えること)して、大正2年に再開業させている。
以後、大正から昭和初期にかけて路線延伸を繰り返している。

昭和3年には、東京側のターミナルとして浅草乗り入れを企図していたが、
同じく浅草への延伸を計画していた東武鉄道との免許出願合戦となり、
それが元で疑獄事件を引き起こした。
結果、浅草乗り入れは断念し、昭和5年に筑波高速度電気鉄道を買収して、
日暮里~筑波間の免許を取得。それを利用して昭和6年に青砥~日暮里間を開業し、
昭和8年には日暮里~上野公園(現・京成上野)間を地下線で延伸し、
念願の都心乗り入れを果たした。

この頃、昭和3年に向島~白髭間の白髭線を開業させ、王子電気軌道(現・都電荒川線)への
乗り入れを計画していたが、上野開業と入れ代わりに廃線になった。
また、昭和2年には直営の谷津遊園への乗り入れる支線を花輪(船橋競馬場)~谷津遊園地間で
開通させたが、谷津海岸駅(現・谷津駅)からの道路が完成したため、昭和6年に営業を休止し、
昭和9年に廃線になっている。

戦争中は路線全体が関東屈指の空襲地帯となったため、大きな被害を被った。
また、上野の地下線は運輸省(現・国土交通省)に接収され、遊休化していた
一等客車や食堂車を引き込んで分室として利用された。
国鉄とはレールの幅が違うため、軌道を改修して乗り入れたという。

戦後、都心への直通の機運が高まり、昭和35年には押上駅を地下化して
都営地下鉄1号線(現・都営浅草線)との直通運転を開始した。
これに際し、昭和34年10月から12月までの間にレールの幅を1372mmから、
1435mmに変更する工事を行っている。

昭和40年代後半になると並行する総武快速線や営団東西線の開通で鉄道事業だけでの
収益を上げるのが難しくなり、兼業事業への依存せざるを得ない状況に追い込まれていった。
昭和47年には成田空港開港にあわせ、路線を延伸した(現・京成成田~東成田)が
過激派の反対運動で空港の開港が延び延びになり、路線の開通も延びてしまった。
ようやく開港という運びになった昭和53年には初代スカイライナーが
放火される事態にもなった。
その間、オイルショックなどの景気の停滞なども加わって赤字が
雪だるま式に膨らんでいった。
成田空港の開港も空港建設の経緯から立ち入りが大幅に制限されたこと、
駅が空港のターミナルから離れていたことなどから利用客が伸び悩んだ。

昭和50年代後半には経営の健全化のため、兼業部門の整理やリストラを進めた。
その後、傘下にオリエンタルランドが東京ディズニーランドという優良な資産を
得たことや景気の回復、リストラ政策が功を奏し、
平成元年には経営を再建することが出来た。

平成3年にはJR東日本と共同で念願の成田空港ターミナル直下への乗り入れを果たした。
現在は、成田高速鉄道対応の工事や京成船橋や四ツ木付近の高架化事業を進めている。

◇保有路線
・京成本線・・・京成上野~成田空港間
 座席指定特急「スカイライナー」、着席定員制特急「モーニングライナー」、
 「イブニングライナー」を運行している。運賃のほかに特急券が必要。
 一般車使用の列車は快特、特急、急行、快速、通勤特急、普通。
 京成高砂から北総線に乗り入れ。
・東成田線・・・京成成田~東成田間
 芝山鉄道線芝山千代田まで乗り入れ。
 芝山千代田発京成上野行きの列車のうち1本は行商専用車。
・押上線・・・押上~京成青砥
 押上から都営浅草線に乗り入れ。
 本線から料金不要の優等列車の乗り入れあり。
・金町線・・・京成高砂~金町間
 普通列車のみの運行。
 日中は線内折り返し。ラッシュ時に京成上野からの列車あり。
・千葉線・・・京成津田沼~千葉中央間
 普通列車のみ運行。
 新京成線と直通運転。
・千原線・・・千葉中央~ちはら台間
 千葉線からの直通列車あり。普通列車のみ運行。
 旧千葉急行線。

◇保有車両
・現在保有している車両の全てが都営浅草線への乗り入れが可能である。
 通勤型は18m3ドアの浅草線直通規格と先頭車が電動車である京急線乗り入れ規格を
 満たしているものが大半である(都営線は全車OK。京急は一部車両が乗り入れ不可)。
○特急用
・AE100形
 スカイライナー用としては2代目で「ニュー・スカイライナー」と呼ばれる。
 2年後に登場する新型と置き換えられる予定。
○通勤用
・3000形
 通勤用としては最新鋭。第1編成が8連であるほかは、6連で増備されている。
 京成グループの標準車として新京成、北総にも同型がいる。IGBT式VVVF制御。
・3300形
 通勤用としては最古の形式になった「赤電」の生き残り。
 4連2本を北総鉄道にリース中。
・3400形
 廃車になった先代のスカイライナーの機器を流用して登場。
 車体デザインは3700形準拠で鋼鉄製ボディ。界磁チョッパ制御。
・3500形
 京成で初めてのステンレスカー。車体更新を実施しているが、
 一部は未更新のまま廃車予定。未更新車は京急に乗り入れられない。
・3600形
 3500形の改良型。界磁チョッパ制御。ステンレス車。
 登場時は6連だったが、組みなおして8連化された。先頭車にモーターがないので
 京急には入れない。
 余った先頭車を組み合わせて電動車化(GTO-VVVF制御)したものが6連1本ある。
 芝山鉄道に8連1本をリース中。
・3700形
 成田空港ターミナル直通時に登場。8連と6連がある。
 GTO-VVVF制御。ステンレス車。北総に8連1本をリース中のほか、
 同社には同型車が所属している。


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