老朽化した140形電車の置き換えのために名古屋市交通局から、名城線で
運行していた1100形・1200形電車(※)を平成9年~11年に、名鉄住商岐阜工場で
改造の上、譲り受けたものである。
以下に形式別で概要を記す。
●600形(外観は下の写真を参照)
単行運転用に、平成9年と10年に1両ずつ譲り受けた。
入線にあたり、連結部分に他の車両の運転台部分を接合しての両運転台化、
客用ドアの2ドア化と中ドアの埋め込み、中ドア跡への客席の延長と窓設置、
パンタグラフ取り付け、台車・モーターを豊橋鉄道からの廃車発生品に交換、
冷房化(これも豊橋鉄道の廃車発生品)、ワンマン化(整理券発券機・運賃箱・料金表
設置、自動放送装置整備)、ドアステップ・軌道区間用の排障器取り付けなどの
改造を実施している。
塗装は地元の高校がデザインしたものを採用している。
単行運転用で総括制御も不可能なことから、収容力に問題があり、
日中の閑散時や早朝などしか運転されないことが多かった。
平成16年4月より低床車の導入で休車となっているが、同年6月に福井大学と
大研化学工業によるリチウムイオン電池での実験走行や
平成19年度のビア電(夏季限定のビール電車)に使用されるなど、それなりに
活躍の場は残されている。
余談ではあるが、本形式改造のため、運転台を供出した車両の残りの部分が
名鉄岐阜工場(現在は廃止)にしばらく残されていた。
●610形
先の600形の収容力不足を受けて、平成11年に2連で登場したものである。
2両連結である点を除いて、ほぼ同じ改造を施されている。
編成はモハ610+クハ610で、モハが武生新・福井駅前側でクハが田原町側である。
連結部の座席の一部は優先席で、この部分だけ灰色になっている(他は濃い青)。
塗装も600形と同じであったが、平成17年頃に広告塗装(上の写真参照)に変更され、
平成19年からは引退した300形電車と同じ白にグリーンと赤の帯の入ったものに
なっている。
こちらは低床車導入後も朝ラッシュ時を中心に、現在も運行されている。
また、車内がロングシートなので夏季はビア電に用いられる機会が多い。
単行運転用の600形電車。
※名古屋市交通局1100形・1200形電車
名城線開業用に登場した1000系と呼ばれるグループに属する車両である。
昭和40~49年に製造された。
同市の地下鉄車両のトレードカラーでもあるウィンザーイエローに、
ラインカラーであるパープルの細帯が入る。
名古屋市の地下鉄車両としては初めて方向幕を本格採用(試験では東山線の
101号車が使用したことがある)したほか、キャブシグナル式ATCを採用している。
車輪には市電の無音電車シリーズ同様、弾性ゴム車輪を使用して防音効果を
図っている。
台車は1000形と、その中間車の1500形が空気バネ台車、他はコイルバネ台車である。
集電方式は第3軌条方式でパンタグラフは設置されていない。
車内はロングシートで、車内が狭く乗車区間も短いため、網棚を設置していない。
1100形は昭和46年の市役所前~大曽根間及び金山~名古屋港間開業時に、
1200形は昭和49年の金山~新瑞橋間開業時に、それぞれ投入されている。
後継の2000形の登場で平成12年までに全車廃車になった。
廃車後は、今回紹介の福井鉄道のほか、高松琴平電鉄にも譲渡されている。
運行していた1100形・1200形電車(※)を平成9年~11年に、名鉄住商岐阜工場で
改造の上、譲り受けたものである。
以下に形式別で概要を記す。
●600形(外観は下の写真を参照)
単行運転用に、平成9年と10年に1両ずつ譲り受けた。
入線にあたり、連結部分に他の車両の運転台部分を接合しての両運転台化、
客用ドアの2ドア化と中ドアの埋め込み、中ドア跡への客席の延長と窓設置、
パンタグラフ取り付け、台車・モーターを豊橋鉄道からの廃車発生品に交換、
冷房化(これも豊橋鉄道の廃車発生品)、ワンマン化(整理券発券機・運賃箱・料金表
設置、自動放送装置整備)、ドアステップ・軌道区間用の排障器取り付けなどの
改造を実施している。
塗装は地元の高校がデザインしたものを採用している。
単行運転用で総括制御も不可能なことから、収容力に問題があり、
日中の閑散時や早朝などしか運転されないことが多かった。
平成16年4月より低床車の導入で休車となっているが、同年6月に福井大学と
大研化学工業によるリチウムイオン電池での実験走行や
平成19年度のビア電(夏季限定のビール電車)に使用されるなど、それなりに
活躍の場は残されている。
余談ではあるが、本形式改造のため、運転台を供出した車両の残りの部分が
名鉄岐阜工場(現在は廃止)にしばらく残されていた。
●610形
先の600形の収容力不足を受けて、平成11年に2連で登場したものである。
2両連結である点を除いて、ほぼ同じ改造を施されている。
編成はモハ610+クハ610で、モハが武生新・福井駅前側でクハが田原町側である。
連結部の座席の一部は優先席で、この部分だけ灰色になっている(他は濃い青)。
塗装も600形と同じであったが、平成17年頃に広告塗装(上の写真参照)に変更され、
平成19年からは引退した300形電車と同じ白にグリーンと赤の帯の入ったものに
なっている。
こちらは低床車導入後も朝ラッシュ時を中心に、現在も運行されている。
また、車内がロングシートなので夏季はビア電に用いられる機会が多い。
単行運転用の600形電車。
※名古屋市交通局1100形・1200形電車
名城線開業用に登場した1000系と呼ばれるグループに属する車両である。
昭和40~49年に製造された。
同市の地下鉄車両のトレードカラーでもあるウィンザーイエローに、
ラインカラーであるパープルの細帯が入る。
名古屋市の地下鉄車両としては初めて方向幕を本格採用(試験では東山線の
101号車が使用したことがある)したほか、キャブシグナル式ATCを採用している。
車輪には市電の無音電車シリーズ同様、弾性ゴム車輪を使用して防音効果を
図っている。
台車は1000形と、その中間車の1500形が空気バネ台車、他はコイルバネ台車である。
集電方式は第3軌条方式でパンタグラフは設置されていない。
車内はロングシートで、車内が狭く乗車区間も短いため、網棚を設置していない。
1100形は昭和46年の市役所前~大曽根間及び金山~名古屋港間開業時に、
1200形は昭和49年の金山~新瑞橋間開業時に、それぞれ投入されている。
後継の2000形の登場で平成12年までに全車廃車になった。
廃車後は、今回紹介の福井鉄道のほか、高松琴平電鉄にも譲渡されている。