みやっちBlog

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政治空白は解散総選挙まで続く

2008年12月16日 18時04分09秒 | 政治・社会
2008年8月に、当時の麻生太郎幹事長が民主党をナチスになぞらえた発言をしていたが(参考記事はここ)、こんどは自民党の参議院国会対策委員長の鈴木政ニ氏が、民主党はナチスか大政翼賛会みたいだと発言したのだとか。



民主党は「ナチス」=自民・鈴木氏(yahoo!ニュース 12月16日15時47分配信 時事通信)
=== 備忘録(引用)===
 自民党の鈴木政二参院国対委員長は16日の記者会見で、参院で主導権を握る民主党の国会対応について「数があるからどんなことでも簡単にできると思い込むナチス党や大政翼賛会みたいだ。良識の府から暗黒の府に入っていくのではないか」と述べ、厳しく批判した。
 民主党が、社民、国民新両党と参院に共同提出した雇用対策関連4法案を直ちに委員会に付託するよう要求。議院運営委員会で採決の結果、可否同数となり、民主党の西岡武夫委員長が付託を決めたことを踏まえた発言だ。
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数があるから何でもできると思っているのは、衆議院で3分の2以上の議席を確保している自公与党の方じゃないかと思うのだが。

参院で野党案を可決しても、衆院でたなざらしにされている例は多い。

もちろん、衆院の優越で再可決が認められているとはいえ、2005年9月11日以降は与党がどうしても通したい法案は、参院での否決後に国民世論とは関係なく再可決されてきた。

麻生首相が解散総選挙を先延ばしする理由も、自民党が政権の座から滑り落ちる可能性があるというだけでなく、たとえ自公で過半数を確保できても衆院での3分の2の議席を再び確保することは不可能だと考えてのこと。

今のままなら、参院で法案が否決されても衆院で再可決できるが、総選挙後になれば自公が与党となった場合、再可決という手が使えなくなってしまう。

もちろん、直近の民意は我々にあると野党を牽制することで、むやみに参院での法案否決はできなくなるだろうが・・・

小泉-竹中構造改革路線が、今の社会保障制度の壊滅的状況や格差を拡大する社会状況を作り出したと考えている人は決して少数ではないはず。
郵政選挙直後にも、自民党を勝たせすぎたという声は少なくなかった。

ところが、自公与党は衆院での数を頼りにやりたい放題をやってきた。
それが、昨年7月の参院での過半数割れを機に状況が変わったことで、民主党批判を繰り返しているが、以前にも書いたとおり国民のためにならない法案など一つも通らなくていいのではないだろうか。

今年も10月にアメリカから『年次改革要望書』が提示されているが、アメリカ政府や財界、日本の財界の要望を政策として実現させるための装置としての役割しかない自公与党による日本政府が作り上げてきたことが、今の社会状況を招いているとは、自公与党は考えていないのだろうか。

もし、自民党の多くの議員が民主党はナチスや大政翼賛会のようだと考えているのなら、衆院解散総選挙をして民意を問えばいいと思うのだが。
有権者=主権者もそう感じているのなら、総選挙を行えば自公の圧勝となるはずだから、解散総選挙から逃げる理由など無いことになる。

年内解散は無いと麻生首相は明言しているようだが、ちまたでは臨時国会会期末でのクリスマス解散も噂されているとか。

自分たちが正しいと信じて、それを有権者が理解してくれると思うのなら解散総選挙を早々にやった方が、自民党にとっても公認や選挙資金などの兼ね合いで党内分裂を防ぐことにもなると思うのだが。

麻生内閣は、主権者から信任を得ていない内閣だと思われていることが最大の問題。確かに、議院内閣制の下では国会議員による投票で内閣総理大臣が決まるが、その前提となる国会での与党への信任は小泉元首相の下での郵政選挙で得たものだったことを考えてもらいたい。
その後、安倍政権となり郵政民営化に反対して党を出た人たちが自民党に戻った状況で、なぜ解散総選挙をしなかったのか。
参院選と同日のダブル選挙という手があったにもかかわらず。

郵政民営化に反対したからこそ当選したにもかかわらず、郵政民営化に反対したことは間違っていたと誤って自民党に戻るなど主権者に対する裏切りではないか。

そして、いまや郵政民営化見直し論が自民党内で幅を利かせている。

おそらく、総選挙となれば先の郵政選挙のときと同じように公認権を盾に候補の発言を縛るのだろうが、それこそ大政翼賛会ではないか。

いずれにしろ、政敵の批判にナチスを引き合いに出すというのは、自民党にとってマイナスでしかないと思うのだが。



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