みやっちBlog

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計画停電は本当に必要なのか?

2011年03月19日 19時47分37秒 | 政治・社会

モータースポーツを愛するすべての方々へ <SAVE JAPAN>
東日本大震災被災者にご支援を!


三陸沖を震源とする地震の発生から一週間が過ぎた。

地震による直接の被害よりも、大津波による被害の深刻さが日々伝えられている。
被災地への支援物資が、各所に散らばる避難場所へなかなか届かないという状況の深刻さはたまらない。さらに福島原発、特に第一原発の被災による混乱は、もはや人災といわれ始めている。

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地震と津波による原発事故の誘発はかねてより懸念されてきたもの。
ところが、原発は安全だと古い原発のプルサーマル化や高速増殖炉もんじゅの運転再開、古い原子炉の延長使用、新規原発の建設が続いてきた。

国債発行残高を国の借金だ赤字だといい子供たちにツケを回すなと論ずる人々が、原発は発電時に二酸化炭素は出さないからクリーンエネルギーだと推進。使用済みの高レベル(濃度)放射性廃棄物(燃料)の管理を子孫たちに託すことには無頓着なことに疑問を持ってきた。

チェルノブイリやスリーマイルでの原発事故を遠くの出来事としか考えていなかったのだろう。いざ国内で原発事故が発生してみて、そのあまりの危険性に気がついたのではないだろうか。

現在、東電の作業員をはじめ多くの人たちが燃料棒の溶解を避けようと海水の放水、外部電力の引き込みに努力し、なんとか崩壊熱の冷却を続けているところだ。

放射線や放射性物質の飛散が不安視されているが、それについてはまた後日触れるとして、今回は福島第一原発、第二原発の停止と幾つかの火力発電所停止により電力供給量が減ったことにより、大規模停電を避けるために計画停電が実施されているが、これについてちょっと触れておきたい。

東京電力からのリリースでは、現状での最大供給量は3500万kw前後であるのに対し、需用電力は3400万~4000万kwであるとしている。

3月19日午前1時の東電リリースによれば、地震により停止している発電所は福島第一原発と福島第二原発が全機と火力発電所が東扇島1号機、鹿島2・3・5・6号機、常陸那珂1号機、広野2・4号機とされている。これによれば、地震前に稼動していて地震により停止となった各発電所の発電能力を合計すると1322.8万kw(内、火力680万kw・原発642.8万kw)となる。

地震前に稼動していた水力・火力・原発等各発電所の発電能力は5623.5万kw。ということは、4000万kwの需要予測を賄うように発電計画を錬っていたとすれば稼働中の発電所の能力から見ると稼働率は71%あたりになる。ちなみに、火力等は4489.5万kw、原発は1134万kwの発電能力があり、原発は発電量の調整が難しいことを考えると4000万kwから1134万kwを引いた2866万kwを火力等で賄う計算になる。つまり、火力等の稼働率は64%弱ということになる。

横にそれたが、地震前に稼動していた発電機の能力の総和から地震後に停止(復旧した分を除く)した発電機の能力の総和を引くと4300.7万kwとなる。

東電は供給能力を3500万kw前後としていることから、ここから稼働中の柏崎刈羽原発の発電能力を引いた3008.8万kwが火力等の発電機が担うことになる。しかし、中電などから160万kwを融通してもらっているとも発表されていることを考えると、2848.8万kwが実際に火力等が発電を担当することになる。火力等の発電能力の総和は3809.5万kwなので稼働率は75%弱ということになる。

つまり、東電は原発の停止を受けて火力等の発電機稼働率を10%アップして対応しているということになる。

別の角度から見てみよう。

東電管内の夏場の最大電力需要は6000万kw前後。

2003年に東電は原発を全機停止せざるを得ない状況に追い込まれ、なんとか夏前に原発4基(福島第一原発1・3・4・6号機)を動かし166万kwを中電などから融通を受けて停電無しでその夏(最大電気需要9/11 5736万kw)を乗り切っている。

稼動させた原発4基の総発電能力は312.8万kw。ということは、5257.2万kwを火力等の発電所をフル稼働させて乗り切ったということになる。
現在被災して停止中の火力発電所の総発電能力は680万kw。つまり、4577.2万kwを火力等の発電機で供給できる能力を東電は有しているということになる。そこから計算すると現在の火力等による発電機の稼働率は62%ということになる。

そう、大規模停電の危機と言われている中で東電は通常の稼働率で運用を行っていることが見えてくるのである。

東電も政府も大規模停電は避けられないから計画停電を行うので、停電とならないよう節電をと国民に呼びかけているが、どう計算しても計画停電の必要性が見えてこない。

にも関わらず、政府はなぜ企業の経営を圧迫するような停電を要請するのだろう。そこに、東電の損失を少しでも抑えようという意思は働いていないだろうか。

ところが、停電により受けた損害を各企業が賠償請求したとすれば、そんな思惑は吹っ飛んでしまう。

国民を不安に落としいれ、経済をどん底に落とすような計画停電が本当に必要なのかどうか。菅内閣にはしっかり考えてもらいたいものだ。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Nuclear (Mauinokaoi)
2011-04-01 03:52:50
ありがとう。
よくわかりました
多くの人に知ってもらいたいです。
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単純? (gyoro2)
2011-04-02 22:38:24
blog見させてもらいましたが、単純な数値だけでは、判断できないのではなんでしょうか?
残りの稼働できる、火力、水力は、震災下の状況でフル稼働できているのでしょうか?
確認はとりましたか?現地にはいきましたか?
そこまで調べつくしたなら批判してもかまわないと、思いますが・・。
ただ、home page上の数値だけで計算して、余ってるっていうは、どうかな?と思いますが・・。
発電率=供給電力じゃ無いことはおわかりですよね?
詳細の掲載をお願いします。
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