この道の果てまで・・・

ただ純粋に ただ一途に歩む時
突如として それまでとは まったく違う
次元の異なる大地が あなたの目の前に姿を現す。

★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 328★

2007-08-07 10:55:37 | Weblog


◇ 人間物語 の メール講座   NO17 ◇



☆第二の智慧への目覚め

(真の愛を探し求める旅の
      第二歩 両親との出逢い)




さあ 再び彼の話にもどろう
彼の生き方の質
彼を取り巻く 世界が一変した。

周囲の人達が とっても優しくなった
毎日が 楽しく変化を起こす。

ところが
この第一歩目の段階では
本当の 質的変化は まだ起っていない。

それは
現在の自己を 見つめただけでは
起らない。

まだ 浅瀬にいる
もっと 深みに達しなければ
以前と同じ
もとに 戻ってしまいかねない。

三ケ月位を 経ただろうか
彼は だんだんと
苦しくなり始めていた。
なぜなら
結果である 現在の自己を見つめたが
まだ その結果をもたらした 原因を
彼は 見つめてはいなかった。

原因が そのまま放置されていたら
一時的に 取り除けた結果も
又 再び もたらされてしまう。

そして その結果が
自分にとって 苦しい状況を
再び味あわなければ いけなく成る事を
彼は 知ってしまった。

だから
原因は まだ彼の中に残ったまま
彼は 結果を出すまいと
必死で押さえ込んで行く 生き方をする。

当然
以前の様な 仕事の仕方も出来ない
彼は 今や
迷いの真只中だった。

以前の歩き方が 出来ない様に
彼自身が コントロールする。

ところが
彼は それ以外の歩き方を
したことがない。

おまけに
彼の中には 以前の歩き方以外
出来ない原因が 依然としてある。


これは 苦しい・・・。
身動きがとれないし
八方塞がりだ。
もう 自分の行き場所がない。

丁度 こんな状態の時に
彼は 妻から大変な大ヒントをもらった
何か 些細な事が原因で
口論をした際に
彼の妻は 思わずつぶやいた。

「あなたって お父さんに ソックリね」

彼は 小さい頃から
父親を 憎んで 育っていた。

あんな人間にだけは 成りたくないと思って 
全部を 父親と 反対の方向に進んだ。

父親が 酒を飲んで 自分達が 
苦しめられたから 酒は飲まない。

父親が 仕事を全々しなかったから
自分は 仕事を徹底的にする
それも 一生懸命に!

父親が 賭け事ばかりしていたので
自分はしない。

全部を 単純に逆さにして行った。
彼の胸の中には

「俺も 同じ血が流れているのだから
同じ様な人間になってしまう可能性がある
だから 絶対にするまい」と
心に誓っていた。
だって 結果は あの父親だ

「逆にすれば 違う人生を 歩める」

彼は 父親の人生 
そして
父親の元から 自分が 離れるまでの
彼の人生を さげすんでいた。

だって お金に困り
ろくに 働きもしない。

学校へ給食費を持って行けずに
休まなければ いけなかった事。

酒を飲んでは 殴られる毎日。

又 22才の時の結婚式にも
参加してくれなかった事・・・。
 
父は 北海道で行なわれる式に 
参加する旅費を
賭け事に使ってしまい
その為 彼の結婚式は
彼側から たった1人彼だけだった。

彼は 父を憎んだ。
この時の怒りは 
自分が 惨めに見られた事も有り
凄まじい怒りだった。

思い出したら キリがない位に
嫌な事だらけの過去を
彼は 忌まわしいと考え
その過去を 忘れ込ませていた。

そして
すべてを 父親とは 
逆に 生きる 生き方によって

自分はすでに
父親とは違う人間に 成った事を
自覚していた。

だから
この頃では 別に父親の事を
嫌ってはいなかった。

むしろ 父親にも 父親なりの
大変さがあったのだろうと
考えられる位の彼に 成っていた。

けれども
それはあくまで 頭の上での
解り方であって
ハートからの ものでは 無かった。

本当に
父親を 理解した訳ではないのに
彼は 父親の事を
理解しているつもりでいた。

そこに 妻の言葉だ
彼の 頭の上での 理解は すっ飛んだ
その言葉を聞いて ムッとした

「何故 俺が親父に 似ているんだ
酒は飲まない 仕事はする 賭け事はしない
一体どこが 親父に似ているんだ」

あんまりだった。

今まで一番 努力している事を
そうじゃないと言ってくる 妻の言葉は
彼にとって 大変なショックだった。

ところが
奥さんの言葉が ピッタリ当っていた
彼は 型の上では 
確かに 似ない様に努めてきた。

だが
奥さんの言っているのは
精神的な 意味だった。

「 あまりにも 自分勝手で 自分の事以外には
一見 暖かい思いやりが有りそうに見えるけれど
本当は そうでは無く その思いやりは
自分が良く見られる為のものであり 
本当の あなたは いつも自分の事しか
考えていない 」と言う。

そして

「 もしも あなたに本当の優しさが
有るのならば 人にあげる欠片でもいいから
私に下さい 」とも言った。

これで
彼は いっきに落ち込んでしまった。

今まで別に
意識して そんな生き方を  
して来た訳じゃない。

ところが
一番身近な奥さんの言葉は
まさしく その通りだ。
昔の彼だったら
そんな言葉ぐらい「へ」とも思わないが
今の彼は違う・・・。

もう 一歩目の段階に入って しまっている。
今や 二歩目に向い
その二歩目が 直前にせまっている事を
なんとなく 感じ取っていた。

その場を うまく取りつくろった彼は
独りになって 考えた

「 どうして そんな風に自分の事ばかりしか
考えられない人間に 成ってしまったのか?
俺には 優しさや 本当の思いやりは無いのか?
一体 いつ頃から そんな生き方を
始めてしまったのか・・・?
そんな俺に 父親の事など
理解出来てはいないのか?
もし 理解できていないのなら
それは一体なぜか? 」

彼は 考えに考えた
一ケ月間の間 自分の過去を
自然にふり返り始めた。

ところが
なかなか 昔の事を 思い出せない。
自分の 小学校の頃までは思い出せるのだが
それ以前の 母親が 生きている頃になると
ピッタリと 記憶は途絶えたままだ。

昔から 母親の写真を見ても
何故かピンとこない。
これが 自分の母親だと言う実感がない。

そして
母親が死んだのは
彼の 5才の時だったと言うのに
その母親に関する
一切の記憶が無い。

彼は 何故か 考えた
そして ある事実に出逢った。

あなたは 知っているだろうか
あなたが 母親の胎内から
生まれ出た時点から 今日までの 過去を
人間は 一切憶えていると言う事実を・・・。

それは
テレビの画像を見る様に その時の光景が
そのまま流れ出て来る。

その時 母が着ていた着物の 柄までもが
蘇えってくる。
それどころか 匂いまでもが
蘇えってくる・・・。

幼い頃
母に抱かれて 吸っている乳の匂いまでもが
鮮やかに 蘇えってくる事を・・・。

それは
あなたの 潜在意識の中に
すべて インプットされている。

あなたが
ただ普段 使って生きている
顕在意識の中には
そんな記憶は インプットされていない。

ただそれを 
思い起せないのは
普段の 日常生活の中で

そんな事は
必要とされていない為に
やった事が 無いからだけだ・・・。

人間は
やった事がない事は
無理だと考えてしまう。

もしも普段から 
必要で それをしていたら
それは 難無く出来てしまう。

ちょっとした訓練で それらは可能になる。 






今日のメール講座は ここまでにしたいと思います。
明日の人間物語のメール講座を どうぞお楽しみに