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みけこの詰め合わせ

不自由さとテルミンについて(4)

2005-02-17 | テルミン

演奏できるのか

さて、いよいよ「弾けますか?」という問題に関してです。

それを確かめるには、やはり実際に楽器に触れることです、テルミンは触れないで演奏するんだよ、と冗談を言ってる場合ではありません。(笑)

どういう奏法でということにもよるのですが、とりあえずは正統派の奏法からは試してみることをおすすめします。 いちおう一番効率の良い方法で身体に負担の少ない方法だからです。 正統派の奏法が無理な場合には自分なりの奏法で弾くことになりますが、ではどのくらい違った奏法になってしまうのかは始める前にはわかりにくいと思います。

そこでまずは、やはり正統派の演奏法ができる人に一度でも指導してもらいましょう。 それで、自分のできる範囲を確認しましょう。 この範囲については、たぶん指導されている先生にはおわかりいただけません、自分の身体とよく相談してください。

しばらくは色々と試してみて、なるべく自分の弾きやすい奏法へと固めていくといいでしょう。 注意したいのは、特に右手については日によって違う奏法にしたり、右手の動作に規則性がない奏法で弾くのは避けたほうがいいということです。 そうでないとせっかく練習を重ねても動作と音程の関連づけができず、いつまでたっても手探りで弾いてしまうのであまり良くないと思います。 ですから体調によって関節の機能が不安定なのであれば、最初から割り切ってその関節を使わない奏法を選ぶという考え方もあります。 指を使うならいつも使う、げんこつならげんこつで、空手チョップ型なら空手チョップ型で貫く。(笑)

ただし、いったん奏法を決めても、将来の身体の状況の変化によっては、せっかく選んだ奏法を変えなければならないことも覚悟しておかなければなりません。 わたし自身も最初の頃はもう少し指が使えたのですが、腱が切れたり亜脱臼が進んだりしてしまったので、今は使っていません。

もし、どんなに工夫してみても、演奏する動作がとても痛かったり、たいへんな苦痛であったり、身体を安定して保てないため音程をとることが不可能であったり、障害や病気が進行するようなことが起こるのであれば、残念ながらあきらめることになるでしょう。 これは身体的なことのみならず、心理的に不安を感じたり、苦痛である場合も同じくです。

※人工関節について・・・人工関節を入れている方から、部品の金属に反応してしまい、うまく演奏できないのでは?との質問を受けたことがあります。 わたしは人工関節を入れていませんし、実際にトライしていただいたことがないでなはっきりしたことはわからないのですが、たぶん支障もなく演奏できるのではないかと思います。 無論、人工関節を傷めるような無理な動作は避けてください。

※ペースメーカーについて・・・テルミンはわずかながらも電磁波が発生しています。 携帯電話とは比較にならないほど微弱だそうですが、念のためにペースメーカーをお使いの方は演奏されないほうが安全でしょう。 離れた位置で演奏を鑑賞するのは差し支えないと思います。

コメント (2)
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