夜な夜なシネマ

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『プレミアム・ラッシュ』

2013年04月08日 | 映画(は行)
『プレミアム・ラッシュ』(原題:Premium Rush)
監督:デヴィッド・コープ
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット,マイケル・シャノン,ダニア・ラミレス,
   ジェイミー・チャン,ローレン・アシュリー・カーター,ショーン・ケネディ他

先月末にレンタル開始になった「TSUTAYA独占レンタル作品」のうちの1本。

交通網が発達するなか、自転車で荷物の配達をおこなうバイク・メッセンジャー。
チャリでマンハッタンを駆け抜ける主人公にジョセフ・ゴードン=レヴィット
めちゃめちゃおもしろくて心が躍りました。
これが日本未公開だなんてもったいなかよ~。

人と車が激しく行き交うニューヨーク、マンハッタン。
バイク・メッセンジャーの数はおよそ1,500人。
彼らは超絶の自転車テクニックで、事故なく時間どおりに依頼品を配達する。

そのなかでもピカイチの腕前を誇るワイリーは、
固定ギア、金属フレーム、ノーブレーキにこだわった愛車を駆使。
誰にも負けはしないのだが、同僚かつ最近つれない彼女のヴァネッサをめぐり、
やはり同僚のマニーが敵対心を燃やしているようで、ちと面倒。
油断した隙にマニーに仕事を横取りされたりして堪らない。

ある日、ヴァネッサの友人で中国人女性のニマから配達を依頼される。
ニマの勤務先である大学へ出向くと、どうにもニマの様子が変。
とりあえず一通の封筒を受け取り、自転車を走らせるのだが……。

依頼を受けたのが運の尽き。
学内でまずはスーツ姿の男に捕まり、受け取った封筒を返せと言われます。
納得できないワイリーは、男を無視して出発しますが、
実はこの男は闇賭博の借金で首が回らなくなった悪徳刑事マンデー。
封筒の中身が金になるものであると知っていて追いかけてきます。

マンデー役にはマイケル・シャノン。
『テイク・シェルター』(2011)で天変地異が起こるという妄想に囚われ、
シェルターづくりに没頭してゆく怖い男を演じた人。
その作品では哀れな雰囲気を醸し出していましたが、
同じ顔面蒼白でも、本作で見るとものすごい悪人顔で、憎たらしいったらありゃしない。

また、マンデーに追われているせいで、いつも以上に無茶な運転をするものだから、
自転車警官の怒りも買ってしまい、警官からも追われるはめに。
双方を巧みに巻きながら疾走するシーンはスリル満点。
時系列をいじりながら、ほぼそんなシーンだけで話は進められます。

冒頭、バイク・メッセンジャーは街の嫌われ者だとの説明。
だからこそ、いざというときの結束力がものすごく高い。
その結束力の高さはラストにきっちり見せてもらえます。

大画面で観ればより楽しそうですから、劇場公開してほしかったなぁ。
メッセンジャーたちは信号無視等はするものの、
自分も周囲も怪我をしない隙間の走り方を瞬時に判断しているのがイイ。

小気味よく、切れ味抜群の一作でした。

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