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『もったいないキッチン』

2020年10月14日 | 映画(ま行)
『もったいないキッチン』
監督:ダーヴィト・グロス
 
シネ・リーブル梅田にて、前述の『行き止まりの世界に生まれて』に続いて。
 
「フードアクティビスト」なるものがあるそうで、
オーストリア人のダーヴィト・グロス監督の肩書きはそれ。
自前のキッチンカーでヨーロッパ各地を巡り、
廃棄食材を用いて料理を作る旅を記録しているそうです。
食品ロスについて考えてみましょうということ。
 
今回は日本にやってきた同監督。
ラジオパーソナリティで通訳・翻訳家でもある塚本ニキを相棒に、
東京、福島、京都、大阪、熊本、福岡等々を巡ります。
「もったいないキッチン」と書かれたキッチンカーに乗って。
 
日本の食品ロスは世界トップクラスらしい。
毎日1人おにぎり1個分は確実に食材を廃棄している。
グロス監督とニキさんは、ローソンでその日廃棄予定の商品を分けてもらいます。
さまざまな食品を見て何がつくれるか相談した結果、
キッチンカーで豆腐ハンバーグをメインにしたお料理完成。
バランスもよさそうな食事になりました。
 
福島の被災地でやっと仕事を再開した農家からは、
ネギ坊主の出たネギを受け取り、地元のフランス料理店へ。
ネギ坊主ごと煮込んでおいしい出汁を取ったり、ドレッシングをつくったり。
震災がなければ地元の農家とこんな関係は築けなかったとシェフ。
 
京都の野草研究家のおばあちゃんを訪ねたときに、
「スーパーでは買う食材がない。野草さえ食べていれば健康」みたいな発言があり、
う〜ん、野草だけあればええってことはないなぁ、
それぞれの食材をつくって生活している人がいるんだからと思いましたけれども。
 
お寺の住職が自らつくる、捨てる部分まったくなしのお料理が面白かった。
茄子のヘタも食べられるのですね。
あいりん地区のアート×料理にも目を惹かれ。釜ヶ崎は熱い。
 
なんか、見るからに人の好さそうな監督の顔が気になって(笑)、
そんなに好きだと言えるほどの作品ではなかったのですが、
食品ロスについて考えるきっかけにはなります。

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