夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『マッキー』

2013年11月08日 | 映画(ま行)
『マッキー』(原題:Eega)
監督:S・S・ラージャマウリ
出演:ナーニ,サマンサ・プラブー,スディープ他

前述の『42 世界を変えた男』を観たあと、三越伊勢丹の地階をうろうろ。
ふたたびエレベーターで最上階、大阪ステーションシティシネマへ。

インド映画は正直なところ、そんなに得意ではありません。
けれども今年は『きっと、うまくいく』がめちゃめちゃ良く、『スタンリーのお弁当箱』も印象深く、
DVD鑑賞だった『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』(2007)も楽しく。
ハシゴはどれにするかと考えたとき、迷わず本作を選びました。

貧乏青年ジャニは、マイクロアート作家の美女ビントゥに長らく片想い。
あの手この手で気を引こうとするが、彼女はつれない。
ビントゥが参加するボランティア団体にいくらかでも寄付すれば、
彼女は見直してくれるかもしれないと考えるが、できるのは小銭を少し。

ある日、ビントゥは寄付金集めに大きな建設会社を訪れる。
社長のスディープは色男、落とせない女はいないと自負している。
寄付金をもらいに来た女など興味はないはずが、
ビントゥの姿をひと目見るなり、この女をモノにしたいと考える。

それには彼女にまとわりついているジャニが邪魔。
ビントゥもジャニの前では気のない素振りをしているが、
どうやら本当はジャニのことが好きらしい。

スディープは部下たちに命じてジャニを拉致、こともなげに殺してしまう。
事実を知らずに涙に暮れるビントゥとそこに付け入るスディープ。

一方、死んだジャニは“マッキー”(ヒンドゥー語で「ハエ」)となって目覚める。
最初は何が何やらわからぬが、次第に人間だったときの記憶が。
復讐を果たすと誓い、スディープのもとへと向かうのだが……。

ビントゥがマッキー=ジャニだということに気づかないまま進むのかと思いきや、
意外に早く気づき、真相が明らかにされます。
以降はマッキーとビントゥがタグを組み、ひたすらスディープに復讐を。
殺す段になればビントゥがそれはやりすぎだと止めるだろうと思ったのに、
その予想もあっさり裏切って、とことん行きます。

ハエなんて、たとえ作り物でも間近で見て嬉しくないものですが、
見ているうちに可愛らしく思えてくるから不思議。
ハエの筋トレや、ビントゥが作る防護用具には大笑い。
努力の甲斐あって、豪腕俊敏なマッキーへと変わるのでした。

しかしどうなんでしょ、これ。
『陽だまりの彼女』は何度でもネコが人間に生まれ変わりますが、
こちらは人間が何度でもハエに生まれ変わります。
そしてジャニの記憶もビントゥの記憶も失われることは無し。
彼女に下心を持って接する人物は必ずぶっ飛ばされ、おそらく死に至る。
二度と人間の姿の男性とは恋愛できないって、どやさ!?

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