夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈さ行〉

2011年12月24日 | 映画(さ行)
《さ》
『再会の食卓』(原題:團圓)
中国の作品。
上海の老婦人ユィアーは、戦時中だった40年前、夫のイェンションと生き別れる。
消息も不明なまま時が流れ、ユィアーは親身になってくれたシャンミンと再婚。
イェンションの間にすでにいた子どもと、
シャンミンとの間にできた子どもを分け隔てなく育て、
つましくも平穏な日々を送り、今は孫にも恵まれている。
そこへ突然、イェンションから手紙が届く。
台湾で生き延びていたイェンションは、中国に戻ってきていると言う。
イェンションの来訪を歓待しようとするシャンミンと、戸惑うユィアーと子どもたち。
シャンミンの人のよさが最初は理解できません。けれど次第に、これもありなのかなと。
食卓を囲むシーンに和みます。

《し》
『死にゆく妻との旅路』
1年数カ月にわたって癌患者の妻と各地を放浪。
その妻が旅路の途中で死亡したことから、
1999年暮れに保護責任者遺棄致死で逮捕された清水久典による同名手記の映画化。
石川県七尾市で小さな縫製工場を営む久典の人生は、バブル崩壊を機に暗転。
久典が保証人となっていた知人は行方をくらまし、借金総額4,000万円に。
どうにも行かなくなった頃に11歳年下の妻ひとみが大腸癌の手術を受けて退院。
ふたりはワゴン車で宛所のない旅に出る。
三浦友和と石田ゆり子の共演。暗くて、重くて、でも、淡々と。
最後に妻の死を受け入れる夫のシーンは、三浦友和の演技が静かながら素晴らしい。

《す》
『SUPER 8/スーパーエイト』(原題:Super 8)
1979年の夏、オハイオ州。
大好きだった母親を亡くし、保安官の父親と二人暮らしの少年ジョー。
寂しさをまぎらわすように、友人たちと8ミリ映画撮影にいそしむ。
細かな作業が得意な彼は、撮影用の模型製作もお手の物。
ある夜中、家族の目を出し抜いて撮影に集まった彼らは、列車の大事故を目撃。
以来、町では不可解な現象が起こり始める。
やがて、事故には軍が関与していることをジョーの父親は突き止める。
軍がひた隠しにしようとしているものは何なのか。
それが偶然ジョーたちの撮影したカメラに映っていることがわかり……。
自分たちで映画をつくる映画と言えば、これとかこれとか。
どれも憎めず、世間の評価がどうであろうと私は好き。心が躍りました。

《せ》
『世界侵略:ロサンゼルス決戦』(原題:Battle: Los Angeles)
海兵隊の2等軍曹ナンツは、入隊して20年経った今が潮時と考え、退役願を出す。
ところがその直後、世界各地に突然、大量の隕石が降ってくる。
当初は流星群の落下かと思われたが、世界20の大都市に何者かが意図的に隕石を落としたこと、
しかもその何者かの正体がエイリアンで、地球を侵略しようとしていることがわかる。
陸海空軍総出で地球を守るために動きだし、ナンツも任命を受ける。
ナンツは若手の海兵隊員を従え、ロサンゼルス西警察署へ向かう。
ここに逃げ込んだまま取り残された民間人5名を救出するのだ。
めっちゃシンプルで無駄のない娯楽作。シンプルとはいうものの、
過去に部下を死なせたことのあるナンツとそれが許せないでいる隊員のやりとりや、
エイリアンと対決した末に死亡してしまった民間人の男性と息子のシーンには、涙腺がゆるり。
ミシェル・ロドリゲスは、女ボクサーを演じて話題になったデビュー作『ガールファイト』(2000)の後、
すっかり肉体派で、本作でも女も男もほれぼれする空軍の兵士役。

《そ》
『その街のこども 劇場版』
2010年1月にNHKで放映された同名TVドラマの劇場版。
小学生の頃に神戸で震災を体験した勇治は、今は東京暮らしのサラリーマン。
1月16日、広島へ出張に向かう途中、衝動的に新神戸で新幹線を降りる。
彼に三宮から御影までどれぐらいかかるかと尋ねてきたのが、
中学生の頃に神戸に住んでいた女性、美夏。
彼女は御影の祖母宅へ行き、明朝までに三宮に戻って来て、
“追悼のつどい”に参加するつもりだと言う。往復徒歩で。
それになんとなくつきあわされてしまう勇治。
イマイチだったと言ってはいけない雰囲気があります。
ただ、サトエリの不自然な関西弁が気になって没頭できず。

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