夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ノーウェイ・アップ』

2006年01月06日 | 映画(な行)
『ノーウェイ・アップ』(原題:Throttle)
監督:ジェームズ・シール
出演:グレイソン・マッコーチ,エイドリアン・ポール,エイミー・ロケイン他

新年は劇場未公開の超B級作品から。
「『アルマゲドン』のグレイソン・マッコーチ主演」と言われても、
どこにそんな人が出てたのか知らんっちゅうねん。

証券会社に勤めるトムは妻の浮気を疑う。
夕刻、車で会社に向かう途中、携帯に妻から電話がかかってくる。
妻は必死で弁解しようとするが、
どうせ自分も秘書と浮気をしているし、
上司のギャヴィンから持ちかけられた、
会社の1千万ドル横領計画を決行する予定の今夜、
妻のそんな話は聞いていられない。

やがてオフィスの入っているビルに到着。
夜間、駐車場はパスカードがなければ出入庫不可だが、
足跡を残さぬためにわざとパスカードを忘れたトム。
新入りの警備員はトムを通そうとしないが、
古参の警備員エディが新入りに言い聞かせ、ゲートを開けてくれる。

予約しておいたはずのスペースには、すでに誰かが駐車している。
待ち合わせたギャヴィンとともに、トムは空いていた地下5階に駐車。
エレベーターで階上へ。

深夜。計画どおり事を運んだふたりがふたたび駐車場へ下りてくる。
満足げなギャヴィンに対し、良心の呵責に耐えられないトムは、
「俺はこの話から抜ける」と言い出す。
ギャヴィンは「絶対に抜けさせない」と言い放ち、
とっとと先に帰ってしまう。

後に残されたトムも車に乗り込むが、エンジンがかからない。
ボンネットを開けてみると、誰かが細工をした様子。

階上へつながるエレベーターに乗るにも
駐車場外へ出るにもパスカードが必要なのに
今夜に限ってそれは家に置いてきている。
非常階段へのドアにはなぜか内側から鎖が。
携帯は圏外で使えない。

と、呆然と立ちつくすトムを目がけて
1台の黒塗りのトラックが明らかな殺意を発して爆走してくる。
いったい誰が?何の目的で?

……何の目的で?って、ギャヴィンはもちろん、
妻や浮気相手の秘書の差し金もアリなうえ、
新入りの警備員がその秘書の恋人だったりして、
あ~れ~っていうぐらい伏線はいっぱい。
その割に犯人バレバレやんってとこがこれぞB級、けなげで涙が出そう。

午前1時前から約5時間。
『激突!』(1972)風殺人トラックで『24 TWENTY FOUR』風なのも涙ぐましい。
このスピード感を褒めて、細かいことはつっこまずに観るべし。

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