『サヨナラまでの30分』
監督:萩原健太郎
出演:新田真剣佑,北村匠海,久保田紗友,葉山奨之,
上杉柊平,清原翔,牧瀬里穂,筒井道隆,松重豊他
前述の『シグナル100』でゲンナリしたあと、
フリーパス人生最後の鑑賞となる本作を鑑賞しました。
監督が『東京喰種 トーキョーグール』(2017)の萩原健太郎ということで、
『シグナル100』よりこっちの監督のほうがグロいの好きそうだったけれど、
本作は全然そうじゃなくてよかった。安堵の涙。(T_T)
人づきあいが大の苦手で、友だちはひとりもいないし、
そうであることをむしろ心地良く思っている。
就活の面接でそんなことを言うものだから、どこにも通らない。
ある日、秘密の場所でいつもどおりひとりで過ごしていた颯太は、
カセットテープが入ったソニーのウォークマンを拾う。
再生ボタンを押してみると、見知らぬ若者が目の前に出没。
彼は1年前に亡くなったミュージシャン・宮田アキ(新田真剣佑)で、
テープが再生されている30分だけ、アキが颯太になれるらしい。
アキの姿が見えるのは颯太だけ、
アキに体を乗っ取られている間の颯太のことが見えるのはアキだけ。
颯太とちがってアキは社交的でしゃべりも上手。
代わりに臨んだ面接ではこともなげに合格を成し遂げてしまう。
アキは颯太の体を借りて、恋人だった女性・村瀬カナ(久保田紗友)や、
彼の死のせいでメジャーデビュー目前に解散したバンド“ECHOLL”のメンバーに会いに行く。
当然のことながら、見た目は颯太のアキの言動は変人扱いされるが、アキは懲りない。
30分経てば颯太に戻ってしまうから、
颯太もカナやバンドメンバーとつきあわざるを得なくなり……。
カセットテープというのは私たちの世代の心をくすぐります。
作品中に見えたテープの銘柄は“FUJIFILM AXIA”。懐かしい。
私はTDK派でしたが、そりゃAXIAも使いました。
それより本作のウィキペディアのページで、
タイトルの振り仮名が「さよならまでのさんじゅっぷん」になっているのが気になる(笑)。
「さんじっぷん」が正解のはずだけど、今はもう「じゅっぷん」も許容なのかな。
同じく気になったといえば、序盤に「LINEのグループに入ってよ」と言われた颯太が、
「大丈夫です」と答えるシーン。
大丈夫ってどっちやねん!?と言いたくなりません?
「結構です」の意味で使われることが多くなった「大丈夫です」。
はっきり「要りません」というよりもやわらかく聞こえるからでしょう。
でもはっきり言ってほしいことも多いねん。
ほとんど映画の内容とは関係ないことを書いてしまった。
カセットテープは手のひらで包み込める音楽だというのがいいと思ったけど、
今はiPodだって何だって、手のひらで包み込めますよねぇ。(--;
でもやっぱりいいもんだよ、カセットテープ。懐かしくて、切なくて。