夜な夜なシネマ

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『悪の偶像』

2020年07月06日 | 映画(あ行)
『悪の偶像』(英題:Idol)
監督:イ・スジン
出演:ハン・ソッキュ,ソル・ギョング,チョン・ウヒ,
   ユ・スンモク,チョ・ビョンギュ,キム・ジェファ他
 
先週じゃなくて先々週の土曜日のこと。
ミナミで4本ハシゴ。まずはシネマート心斎橋で3本、その1本目。
 
コロナ禍の劇場はどこも前後左右の席をひとつ空けてチケットを販売しています。
TOHOシネマズだけは空けてあるはずの席そのままだけど、
その他の劇場はテープを貼ったり、「ここは座れません」という紙を貼ったり。
今まででいちばん面白いと思ったのがこのシネマート心斎橋。
空けてある席にはマ・ドンソクが睨みを利かせて
「ここは俺の席だ」と宣言しているチラシが貼られています。
こういう遊び心は嬉しいですねぇ。
 
韓国作品。
「息子の射精を手伝ってやった」という衝撃的なモノローグから始まります。
 
漢方医から市議会議員となったミョンフェは、清廉潔白なイメージで巷の人気者。
今や知事選の最有力候補と目されている。
 
ある晩、ミョンフェの一人息子ヨハンが事故を起こす。
ミョンフェの車を勝手に使い、飲酒運転して人を撥ねたうえ、
遺体を車に積んで自宅のガレージまで運び込んできたのだ。
目撃者は誰もいないというヨハンの話を信じ、
ミョンフェは遺体を現場に戻してからヨハンに自首をさせる。
そうすれば実刑は免れるだろうし、知事選への影響も最小限に抑えられるから。
 
被害者の身元がプナンという青年であることが判明し、
ミョンフェの思惑どおりに話が進みはじめるが、
プナンの父親ジュンシクは、息子がひとりでいたはずはないと断言する。
プナンは新婚旅行中で、しかも妻のリョナは妊娠していると。
 
嫁であるリョナの安否を気遣うジュンシクと、
今さら目撃者に出てこられては困るミョンフェと。
双方がリョナの行方を血眼になって探しはじめるのだが……。
 
いろんな問題がてんこ盛りで、ぼーっと観ていると置いてけぼりにされます。
 
プナンには知的障害があり、リョナは中国からやってきた不法滞在者
政治の話も絡んでくるから、ちょっと盛り込みすぎでしょと言いたいような気も。
一度観て一応すべてわかった気持ちになっていますが、
振り返ってみると、「えっと、あの台詞ってどういうこと!?」と思う箇所もあったりして、
「二度三度観たくなる」という触れ込みはあながち大げさともいえません。
 
サスペンスミステリーだと思っていたのに、終盤はほとんどホラー。
リョナが凄すぎて、強制送還されることを恐れる不法滞在者って、
これぐらいの強さがなければ乗り越えられないのかもと思いました。
 
もう一度観るのはキツいから、どなたかご覧になった人とお話ししたい(笑)。
ところでソル・ギョングって内野聖陽にちょっと似てませんか。

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