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『インサイダーズ/内部者たち』

2016年03月17日 | 映画(あ行)
『インサイダーズ/内部者たち』(英題:Inside Men)
監督:ウ・ミンホ
出演:イ・ビョンホン,チョ・スンウ,ペク・ユンシク,イ・ギョンヨン
   キム・ホンファ,チョ・ジェユン,ペ・ソンウ,キム・デミョン他

夙川で晩ごはんを食べる予定だったこの日、午後休を取って西宮ガーデンズへ。
TOHOシネマズ西宮で2本ハシゴの1本目。

R指定(青少年観覧不可)作品のうち、
韓国で歴代No.1ヒットを保ちつづけてきたのは『友へ チング』(2001)。
その記録を2015年に打ち破ったのが本作だそうで。
イ・ビョンホンに釣られて観に行きましたが、めちゃめちゃ面白かったです。
いいなぁ、こういう骨太の韓国映画。見応えあります。

大手のミライ自動車会社会長のオ・ヒョンス(キム・ホンファ)は、
与党の大統領候補チャン・ピル(イ・ギョンヨン)に多額の裏金を流し、
政界への影響力を確固たるものにしようと企む。

そんなオ・ヒョンスとチャン・ピルの間を取り持ったのが、
大手新聞“祖国日報”の主幹であるイ・ガンヒ(ペク・ユンシク)。
イ・ガンヒがいっさいの汚れ仕事を任せていたのがアン・サング(イ・ビョンホン)。
ゴロツキのアン・サングは、イ・ガンヒと師弟関係にある。
立場はちがえども兄貴と弟分として強い絆で結ばれていると、
少なくともアン・サングのほうは信じていた。

ある日、検事のウ・ジャンフン(チョ・スンウ)のもとへ電話が。
相手はミライ自動車会社の財務担当者で、裏金ファイルをこっそり渡したいと言う。
コネも後ろ盾もないウ・ジャンフンは、このチャンスに出世の望みを託すが、
裏金ファイル受け取りの日、財務担当者は何者かに拉致されてしまう。

拉致したのはもちろんアン・サング。
裏金ファイルをとっとと回収すると、信頼するイ・ガンヒへと渡す。
これをネタにオ・ヒョンスとチャン・ピルをかしづかせてやるつもりだったのだ。
ところがイ・ガンヒはいとも簡単にアン・サングを裏切る。

イ・ガンヒを信じきっているアン・サングは、裏切られたとは知らず、
オ・ヒョンスとチャン・ピルへの復讐を心に誓う。
一方、裏金ファイルの回収に失敗したウ・ジャンフンも辛い立場に。
どうしてもあきらめることができず、汚職の事実を突き止めようとするのだが……。

やっぱりいいです、イ・ビョンホン。
ひと昔前に日本でもヤンキーがよく着ていたスタジャン、
あのつるつるサテン生地、背に龍柄刺繍入りのやつ。
あれを着てこんなに絵になる人をほかに知りません(笑)。

拷問シーンは凄絶で、手首をぎこぎこ切られちゃったりしますが、
丸ごと見せるわけではないから、悪趣味には至らず。
そしてこんなにエグそうな作品なのに、クスッと笑えるシーンも多々あり。
いろんなイ・ビョンホンが見られてたまりません。

検事役のチョ・スンウとのコンビも絶品。
復讐と正義、目的はちがうように見えても、着地点を同じくするふたり。
憎まれ口をたたき合いながらも進んでゆくさまが最高。

後味よく、痛快。もう1回観ても十分に楽しめそう。

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