夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『傲慢と善良』

2024年10月10日 | 映画(か行)
『傲慢と善良』
監督:萩原健太郎
出演:藤ヶ谷太輔,奈緒,倉悠貴,桜庭ななみ,阿南健治,宮崎美子,菊池亜希子,西田尚美,前田美波里他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
好きというわけではないのに読んでしまう作家のひとりが辻村深月です。
原作が文庫化された2年前に購入済みですが、まぁまぁ分厚いことに怯んで積んだまま。
 
若くして地ビール会社のオーナーを務める西澤架(かける)(藤ヶ谷太輔)は、
長年つきあっていた彼女のアユこと三井亜優子(森カンナ)にフラれたのをきっかけに、
マッチングアプリに登録して婚活を開始、数十人と会うもピンと来ない。
 
イケメンで社長で人当たりも良い架にいくら相手が目を輝かせたところで、架にとってはみんな似たり寄ったり。
アプリで理想の相手とめぐり逢うのは無理だとあきらめかけたとき、
待ち合わせ場所にいる坂庭真実(奈緒)を見て電撃が走る。今度こそ、アタリ。
 
ふたりの交際が始まり、あっというまに1年が経過。
架は友人たちが集まるホームパーティーに真実を連れて行き紹介するが、真実が帰ると、
架の男友達は「いい子だな」という一方で、女友達の美奈子(桜庭ななみ)らはケチョンケチョンに言う。
元カノのアユのほうがよかったとか、真実は架に気に入られようと必死だとか、そんなこと。
 
酷い言われように架が不満げでいたところ、真実から電話がかかる。
切羽詰まった声で「ストーカーに狙われている」と言う真実を心配し、一緒に暮らすことに。
そしてついに架は真実にプロポーズする。
 
ところが、勤務先の英会話教室を寿退社する真実が送別会に出た翌日、姿を消す。
思い当たるふしはなく困惑する架は、真実の姉・希実(菊池亜希子)に相談。
姉妹の実家である前橋に出向き、両親(阿南健治宮崎美子)と会う。
母親の勧めで真実が見合いしたことがあると知り、仲人の小野里(前田美波里)から話を聴くのだが……。
 
真面目で清楚な真実がいなくなり、調べてみたら自分の知る彼女と全然違った、という話かと思っていました。
そういうわけでもないんですね。
真実は真実、ただ、架をつなぎ止めようと必死だったのは事実で、嘘をついてしまった。
その嘘を美奈子たちには簡単に見抜かれて、挙げ句の果てに架が真実のことを70点だと言っていたと聞いてしまう。
居たたまれずに架のもとを離れ、仙台ボランティアとして逃げ込みます。
 
純粋な気持ちからボランティアに臨んだのではなかったけれど、温かく迎え入れてくれる町の人々。
西田尚美倉悠貴がその役を良い感じに演じています。
 
女友達のえげつなさは際だっていて、イケメンの異性の友達には気をつけなあかんなと思いました。
ほんとは自分が彼女になりたかったのにそうはなれなくて、イケメンが連れてきた子に文句をつける。
そういうことなのかしら。性格ゆがんでる。(^^;
 
私が思う辻村深月の話とはちょっと違う。たぶん彼女の真意を映像化するのは難しい。
それを知りたいから、早いこと原作を読もうと思います。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『サウンド・オブ・フリーダム』 | トップ | 『憐れみの3章』 »

映画(か行)」カテゴリの最新記事