夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『シング・フォー・ミー、ライル』〈吹替版〉

2023年04月03日 | 映画(さ行)
『シング・フォー・ミー、ライル』(原題:Lyle, Lyle, Crocodile)
監督:ウィル・スペック,ジョシュ・ゴードン
出演:ハビエル・バルデム,コンスタンス・ウー,ウィンズロウ・フェグリー,
   スクート・マクネイリー,ブレット・ゲルマン,リリック・ハード他
声の出演:石丸幹二,大泉洋,水樹奈々,宮岸泰成,関智一,吉野貴宏他
 
109シネマズ箕面にて。
 
『長ぐつをはいたネコと9つの命』同様に、近場の劇場では吹替版の上映ばかり。
といってスルーするはできないので、見逃さないうちにとりあえず。
 
原作者は10年前に91歳で亡くなったアメリカ人の児童文学作家バーナード・ウェーバー。
彼が1965年に上梓した“ワニのライルのおはなし”シリーズのひとつを映画化したらしい。
監督は『俺たちフィギュアスケーター』(2007)のウィル・スペック&ジョシュ・ゴードン。
 
売れないマジシャンのヘクターは、金儲けできそうな珍獣を探していた折、歌うワニを見つける。
ヘクターはそのワニに「ライル」と名づけ、歌とダンスを猛特訓。
ステージに出してほしいと劇場のオーナーに懇願するが断られ、
ならばと、マンハッタンにある自宅を担保にステージに出演させてもらう話を取り付ける。
しかし、ステージに上がったライルは緊張のあまり立ち尽くすだけ。
手放さざるをえなくなった自宅の屋根裏部屋にライルを残したまま、ヘクターは立ち去る。
 
月日が経ち、何も知らずにその屋敷に引っ越してきたプリム一家。
新しい街で暮らすことに不安いっぱいの少年ジョシュと教師の父、料理研究家の母。
案の定、友だちもできず、つらいことばかりでジョシュは悲しくなる。
 
そんなある日、屋根裏部屋に足を踏み入れたジョシュは、ライルを見つけて大慌て。
窓から飛び出したライルを追いかける途中で暴漢に襲われかけるが、
逃げていたはずのライルがそこへ舞い戻り、ジョシュを救う。
 
ライルは歌うけど喋らない。それでもジョシュと心を通わせるように。
そうこうしているうちに、あのヘクターが戻ってきて……。
 
台詞も歌もすべて日本語で吹替なのかと思っていたので、
オープニングで英語の歌声が聞こえてくると、えっ、どこまで吹替なのかしらと戸惑います。
 
ライルの風貌も子役のウィンズロウ・フェグリーもイマイチ可愛くないし、
母親役のコンスタンス・ウーにもなんだかちょっと違和感があるから、
手放しでよかったとは言えないのですけれど、それなりに楽しいです。
 
ライルによって元気づけられるのがジョシュのみならず、
売れっ子の料理研究家ながら、方針に迷ってスランプに陥っている母親や、
着任した学校で生徒に無視されて自信を失っていた父親も、というのが○。
 
ハビエル・バルデム演じるヘクターは、ライルに愛情があるのか、
金さえ儲けられれば何でもいいと思っているのかわかりません。
それでも、鬱陶しい階下の住人を黙らせるシーンは胸がすく。
ラストはオイシイところをきっちり持って行くのも彼です。
字幕版でいちばん見たいのはやはり彼ですよねぇ。
 
ライル役のショーン・メンデスの歌声を聴くためにも、字幕版に行かなあかんか。
まだ24歳の若さで、美形で、シンガーソングライターで、ファッションモデルですもの。気になる。

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