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夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

野球の映画、ふたつめ。

2006年11月02日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
『逆境ナイン』(2005)は同名コミックの実写版。
スポーツ関連の映画は、CGの多用によって
本来の姿とはかけ離れてしまうことがあるので、
そのスポーツを好きであればあるほど、観るのをためらいます。
でも、これはぶっ飛びすぎで最高。

主人公はその名も不屈闘志。
彼がキャプテンを務める全力学園野球部は
超弱小チームで、勝ったためしがありません。
ある日、校長室に呼び出された不屈は
突然廃部を言い渡されます。
野球部の存続を望むなら、甲子園への出場を果たせ。
到底無理だと思われる条件ですが、
逆境に立たされると燃える男、不屈は、
無謀にも校長に甲子園出場を宣言します。

不屈がまず始めたのは、部員たちを不運や誘惑から遠ざけて
練習に参加させること。
冷房の効きすぎる部屋で寝る部員を風邪から守り、
成績不良の部員に猛勉強を誓わせ、
女からの誘いによろめきかける部員を一喝します。
しかし、当の不屈がマネージャーの月田に恋してしまったうえ、
彼だけが追試を受けるはめになり、ますます逆境に。
さて、全力学園野球部は甲子園出場を果たせるか?というお話。

前述の『ピーナッツ』はお笑い芸人オンパレードでしたが、
本作で楽しませてくれるのはココリコの田中。
怪しい覆面を着用し、バットの上下も走塁すべき方向も知らない彼は
藤岡弘演じる校長に野球部を任される教師、榊原役。
野球をまったく知らない者に監督なんてできるわけがないと
部員たちは反対しますが、榊原は一言、「知らぬが仏」。

ほかにも榊原の掲げる数々の標語とともに、
それが刻印された石碑が出没するのが笑えます。
特に、「それはそれ、これはこれ」には参りました。
人生、何でもこう考えられたら、とても前向き。

最後は112点を追っての試合。
殺人的破壊力を持つ相手投手のボールに部員が次々倒され、
残った不屈がひとりで立ち向かいます。
このとき採用されるのが、子どもの頃、
草野球でしか聞いたことのない「透明ランナー制」。
これも笑いのツボにハマりました。
そして、ヨレヨレになりながら打って走って守る不屈の姿には
笑わされつつ感動すら覚えてしまいます。

全力でない者は死すべし。
男は3つの条件が揃ったとき、無茶を承知で闘うそうな。
ひとつ、男はイザというときにはやらなければならない。
ふたつ、今がイザというときである。
そしてみっつ、俺は……俺たちは男なんだ!

男だったら闘わねばならぬ?

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野球の映画、ひとつめ。

2006年10月26日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
1992年、新庄がプロ入り初スタメンで出場した日、
甲子園のライトスタンドで生観戦していました。
名前も知らなかったその選手が、初出場のその試合で
華々しくホームランを放つのを目の前で見て以来、
阪神を去ろうとも、新庄は決して憎めない存在でした。
日ハム、優勝おめでとう。新庄、ありがと。

もともと野球の映画が大好きですが、
日本の野球映画はあまり観ていないことに気づきました。
というわけで、新作落ちしたばかりの『ピーナッツ』(2005)。
ハリウッドの野球映画についてはこちらこちらをどうぞ。

本作はウッチャンの監督・主演作品。
スランプに陥ったスポーツライター、秋吉が、
以前、自分がキャプテンを務めた草野球チーム、
藤沢ピーナッツを再結成しようと帰郷します。

10年前、秋吉は地方の軟式野球大会で
ピーナッツを優勝へと導きました。
現在、ピーナッツはかろうじて存続しているものの、
試合はメンバーが足りず、いつも棄権。
そのうえ、再開発計画の対象となっている野球場が
いずれ取り壊されてしまう予定。

執筆のネタ探しという不純な動機で思い立ったことでしたが、
秋吉はいつしか本当に野球がしたいと感じるようになります。
彼の動機を知って去りかけたメンバーもその気持ちを酌み、
再開発計画中止を賭けて、建設会社の強豪チームとの対決することに。

さまぁ~ずの三村、大竹をはじめ、
TIMのゴルゴ松本、レッド吉田、ふかわりょうが
ピーナッツのメンバーとして出演しているほか、
有田哲平、ウド鈴木、原田泰造から竹中直人まで、
多くの芸人(?)が出演しています。

お笑いに走るのかと思いきや、意外と真面目。
特にジワッときたのは、レッド吉田演じる赤岩と
奥貫薫演じるその妻アカネのやりとりです。

乳癌を患うアカネは、昔、チームのマネージャー。
その名残で、結婚後も夫のことを「赤岩君」と呼びます。
ピーナッツ復活を聞くと、アカネは自分のことのように喜び、
「昔みたいにホームランを打って見せて」と言います。

手術の日、試合をあきらめて妻に付き添おうとする夫に、
アカネがかけるのはこんな言葉。
「赤岩君、かっこわるい。私の手術に付き添って試合に行かないなんて。
 全然かっこよくない。私は大丈夫だから。
 ホームラン、打ってきて」。

「ずっとずっとずっと前に
 忘れていた勇気
 いま、取り戻してみたい」。
このキャッチコピーも好き。

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ほとんどヤケクソで、野球ネタ。

2005年08月02日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
ツ、ツライ。
阪神の話をするとろくでもないことになると言いつつ、
先日ブラウンのネタを書いたら、
キッチリろくでもないことになりつつあるじゃあないですか。
しかもそのブラウンが元で。

どーせ、独走だと言われてるときから
「どこが独走やねん。阪神やで。20ゲーム差ぐらい開かんと
安心できるかいな」と思ってましたから、いいんです!(T_T)

こうなったらヤケクソで野球ネタや!

未見の映画の話ばかりになりますが、
とても気になっているのにレンタル店で見つけられない、
劇場未公開作品の『殺戮職人芝刈男』(2003)。
最近、アルバトロス・フィルムがDVDを発売しました。

タイトルを見れば何も説明はいらんでしょうが、
もろにアルバトロス好み
ゴルフ場で芝刈り男が殺戮を繰り広げるそうです。
その芝刈り職人芸を披露するのが、
1999年にアトランタ・ブレーブスに在籍した投手、ジョン・ロッカー。
人種差別や同性愛に関してなど問題発言の多かった彼が
こんな映画に出演とはいかにもという感じ。
ホラー苦手でも笑えそうで観てみたい。

先日公開になったばかりの『魁!!クロマティ高校 THE★MOVIE』(2004)。
『週刊少年マガジン』に連載中の漫画の実写版映画化です。
悪の巣窟とされる高校の名前が「都立クロマティ高校」ということで、
元読売巨人軍のウォーレン・クロマティ選手が
公開に待ったをかけてちょっと話題に(結局和解)。

嗚呼、懐かしのクロマティ。
巨人の選手のことは話題にしたくありませんが、
その昔の阪神戦で、3塁走者だったクロマティが
内野フライでタッチアップ、生還したのを観て、
あまりの阪神の情けなさに呆然とした記憶が甦ります。

さらにはクロマティについては深い思い出が。
20年近く前、現ダンナと街なかで喧嘩して、ひとりで泣いて帰るはめになった私。
某駅からダンナの親友に電話したら、そのお母さんが出て電話を取り次いでくれました。
私が泣いてるなんて思わないものだから、
ダンナの親友は電話に出るなり、「クロマティです」。
ワ、ワロてしもたやんか。
実は私が泣いてると知り、ダンナの親友、焦ってましたけど。

阪神があんなフラフラ状態では
映画についてゆっくり書く気にもなれず、こんなネタですみません。

負けが続くと今日の下着の色すら悩む。
これ、この間負けたときに穿いてた色やんなぁ、
ちゃう色にしよ、とか。アホですね。

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阪神タイガースの投手、ブラウンって

2005年07月21日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
阪神の試合のある日に阪神の話をするとろくなことにならないので、
日常はよっぽどの阪神ファンとじゃないと
阪神ネタはしゃべらないことにしています。

だもんで、ここに阪神ネタを書き込むのもどうだかなぁと思ってますが、
とりあえず前半戦が終わり、あと1週間は平穏な夜を送れそうなので、
たまにはこういう話も。

阪神にブラウンという投手がいます。
前半戦を終わって4勝0敗。
凄い球を投げるでもなく、防御率もイマイチ。
あと1回投げれば勝利投手の権利を得るというときに
シュッと代打を出されたりする気の毒な投手。
しかし、彼が降板するとすぐにチームが点を取ったりして、
なんとなくツキを呼び込む投手という印象です。

そんなブラウンのことが、私は密かに気になっています。
というのも、ひとえに彼の顔のせい。
「ゲイリー・オールドマンとクリスチャン・スレイターを
足して2で割った顔」なんです。

これを聞いてわかってくれる人はほとんどいません。
唯一、大笑いしてくれたのが野球をまったく観ない友人。
阪神のHPでブラウンの写真を見た瞬間にツボにハマり、死ぬほど笑っていました。
「ゲイリー・オールドマンとクリスチャン・スレイターのどちらかに
とっても似ているというわけではなく、確かに足して2で割った顔だ」と。

ちなみにゲイリー・オールドマン
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)のシリウス・ブラック役の俳優です。

クリスチャン・スレイターの出演作では
ショーン・コネリーと共演した『薔薇の名前』(1986)が好きですが、
このときのスレイターはあまりに若すぎて、ブラウンと似ているかどうかはわかりません。
洪水に見舞われた町で起こる、現金輸送車の強盗事件を描いたアクション娯楽作『フラッド』(1998)で、
ガードマン役を演じた俳優といえばわかりやすいかも。
このときの強盗役がモーガン・フリーマンでした。

このふたりをまとめて見られるのが『告発』(1995)。
アルカトラズ刑務所の極悪副所長をゲイリー・オールドマン、
死刑が確実視される囚人の弁護士をクリスチャン・スレイター。
これは実話に基づいた作品で、アルカトラズ刑務所が閉鎖されるきっかけとなった事件を描いています。
軽く観るには適しませんけど。

このふたりはこれまでにもたびたび登場していますので、
過去の日記もご覧いただけましたら。

あぁ、阪神ファンってツライ。

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キャッチボールより球蹴り。

2003年10月21日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
サッカーを題材にした作品は、野球のそれにくらべるとグッと少ない。
もっとも、野球を題材にした作品は、ほぼすべてアメリカ生まれでしょうか。

サッカー自体がテーマでなくても、街角で、空き地で、浜辺で、
ボールを蹴るシーンの出てくる作品は、野球より断然多いです。
世界的にはキャッチボールより球蹴り。

思いっきりサッカーなのは『ミーン・マシーン』(2001)。
イングランド代表のスター選手だったダニー。
八百長疑惑でサッカー界から追放される。
酔っぱらって警官を殴り、実刑判決を受ける。
彼が収監された刑務所で、看守と囚人が分かれてサッカーの試合をすることに。
囚人チームのコーチをダニーが引き受ける。

ダニーを演じるヴィニー・ジョーンズは、
ほんとにイングランドのプロチームに所属していた人。
演技もなかなかでいまや引く手あまたです。
「さすが」というプレーも随所に。

大ヒットしたので紹介するまでもない『少林サッカー』(2001)。
少林拳の達人だけど、社会の落ちこぼれであるシンが
一念発起してサッカーチームを結成。

私は『ミーン・マシーン』よりこっちのほうがオモロイと思いましたが、
ダンナが言うには「『少林サッカー』まで行ってもたらサッカーじゃない」。(^^;

オマケの話ですが、本作品の監督・主演は周星馳。
『不夜城』の作家である馳星周のペンネームは、ここに由来しています。
馳星周は大の香港映画フリークとして知られています。

ブータン初の映画、『ザ・カップ 夢のアンテナ』(1999)。
まだ若いチベットのラマ僧たちが、
ワールドカップ中継をなんとか観たいと和尚に直訴。
中継を観せてもらえるならと、掃除に洗濯、なんでもがんばる。
映りの悪いテレビを改善すべく、アンテナを求める姿もけなげ。
演じているのはすべて本物のラマ僧たち。
ダライ・ラマも協力したというスゴイ映画。

サッカーが背景の作品のなかで
私がいちばん好きなのは『シーズンチケット』(2000)。
15歳のジェリーとその友だち、スーエル。
裕福とは言えない家庭に育ち、いわゆる不良の彼らの持つ夢は
ニューカッスル・ユナイテッドのシーズンチケットを手に入れること。
原題にもなっている台詞の登場するラストシーンが秀逸。

こうして、日本シリーズの現実から逃避している私です。

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