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きょうの潮流

2017-10-06 | コラム

「彼女と、あの党の本質がわかった」。日本に生まれ育った韓国籍の友人が憤っていました。多様性や寛容を看板にしながら、じつは差別主義者だったと▼小池百合子都知事率いる「希望の党」が民進党からの入党希望者に突きつけた政策協定書。その踏み絵の中の一項目「外国人に対する地方参政権の付与に反対すること」が波紋をひろげています▼いまや100万人をこえる永住外国人。それぞれが生活を通して地方政治と深くかかわり、税金を納め、日本国民と同じように自治体にたいして多くの要求や意見をもっています。こうした人びとが参政権を認められ、住民自治の担い手となることは民主主義の基本です▼小池氏の姿勢は関東大震災の際に虐殺された朝鮮人犠牲者に追悼文を送らなかったことにも現れています。在日韓国青年会は、偏狭なナショナリズムをもつ公人、人権を阻害する政党であることが明らかになったとして抗議声明を出しています▼東京は3年後にオリンピックを迎えます。いかなる差別や暴力とも相いれない、平和な世界をめざす人類の友好と団結の祭典。なによりも人間の尊厳が大切にされる五輪に、排外主義のにおいがする都知事がふさわしいのか。その点でも資質が問われています▼先の友人は、安倍首相が出てきてから日本の社会は生きづらい雰囲気を漂わせるようになった、といいます。市民感覚が欠如した人たちが大手を振る。差別や憎悪をあおりたてる。そんな勢力に、あなたの1票を与えないで。

 

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