minaの官能世界

今までのことは、なかったことにして。これから考えていきます。

mina2 その1

2005年03月21日 | 官能小説「mina2」
 ピンポーン……。
 来客を告げるチャイムの音を聞いた玲子は、美しい顔に怪訝な表情を浮かべて、監視用モニターを覗いた。彼女は、市内でも有数の高級マンションの最上階ペントハウスに一人で住んでいる。いくら彼女が若くて美しいといっても、それだけでは、こんな高級マンションに住めるはずがない。彼女は、この街一番の大企業、石本グループの社長秘書であり、日常業務のほかに、その類稀な美貌と若くピチピチした肢体を惜しげもなく石本社長に提供している。その代償として、現在の贅沢を手に入れているのだ。簡単に言えば、彼女は社長の愛人。彼女は、別にそれを悪いことだとは思っていない。それどころか、あわよくば、社長夫人の座までも手に入れようと狙っている。そんなしたたかさを彼女は持っていた。
訪問者は、玲子がよく利用しているエステサロン「麗華」のオーナー、山本 麗華だった。
麗華の格好といったら、場末の風俗嬢かホステスでもそこまではしないだろうというほど派手な色使いで、股下ぎりぎりの超ミニのスーツを始めとして、ストッキングやヒールに至るまで、彼女の大好きなショッキングピンクで統一されていた。加えて、クルクルにカールした肩まで届く髪は茶色に染めあげられ、全身を覆いつくすほど大量の光り物アクセサリーがじゃらじゃらと音を立てている。
そんな格好をしていても、麗華は、エステサロンのほかに、家事全般の代行サービスを行うメイド派遣会社「麗華メイドサービス」も経営する、若きエグゼクティブなのであった。麗華の経営する会社は、2社とも凄く繁盛しているそうだから、経営手腕も侮れないものを持っているに違いなかった。
そうだと判ったうえで、今一度、麗華を見ると、ぱっちりした目と瑞々しい唇が印象的な端整な顔立ちをしていることもあって、悪趣味の極みのような着こなしも、それなりにセンス良く見えてくるから不思議なものだ。
玲子は、石本社長の意向により、毎日のように、社長室に隣接されている休憩室で、麗華直々の施術による全身エステの出張サービスを受けていた。この出張エステは、業界のカリスマ的存在の麗華自らが過密スケジュールを割いて行うので、飛び切り高額なのだ。玲子は、社長の面前で全裸になったうえで、アンダーヘアの手入れや性感マッサージを受けなければならなかったが、もともと社長を喜ばせるために施術されるものなのだから、愛人として身体で奉仕しなければならない彼女にとっては、そのくらいの恥辱は甘んじて受けざるを得なかった。
このような事情で、セレブの典型のような麗華と美人社長秘書の玲子は面識があり、麗華が出張エステのために玲子の自宅に訪れることは有り得ないことではなかった。
そうだとしても、カリスマエステシャンで多忙のはずの麗華自身が、予告もなく、玲子の自宅に訪ねてくるのは、やはり普通のことではなかった。
「どうしたのかしら」
 玲子は、不審に思いながらも、高額な出張エステを石本社長がプレゼントしてくれたのだと思い、麗華を招き入れるために警備を解除した。
 この時、もう少し、注意深くモニターを見ておれば、麗華の後ろに、黒尽くめの格好をした二人の男が立っていることに玲子は気づいたはずなのだ。男たちは、全身をすっぽりと包むスタンドカラーの黒いトレンチコートを着ていた。彼らは、麗華の後を影のように音もなく動いた。その身のこなしは、通常人のそれではなく、明らかに特殊な訓練を積んだ者の動きであった。
 玲子が麗華を部屋の中に招き入れる前に、彼女の背後に隠れていた男たちの存在を知っていたら、その異様な雰囲気に不安を感じて、恐らく、部屋のドアを開けなかっただろう。何しろ、玲子は、風呂上りで、全裸のうえにバスローブを羽織っただけの姿だったのだ。日頃の淫靡な全身エステが、麗華に対してある種の慣れを生じさせ、玲子の警戒心を麻痺させていたのかも知れない。そのことが、玲子に一瞬の油断を生じさせたとも言えるだろう。
「入るわよ」
 麗華の声は、普段どおり明るかった。
「どうぞ……」
 ドアを開けた玲子の声が、途中で凍りついた。麗華の背中に隠れるように、付き従ってきた男たちが、突然、玲子の前にぬっと姿を現したからだ。
「おほほ……。びっくりさせてしまったかしら。彼らは、わたしの部下。心配しなくていいわ」
 玲子は、部屋の奥に後退しながら、目を大きく見開いている。心配しなくてよいと言われても、彼らから発散している凶器のような圧迫感は、玲子の恐怖心を煽るのに十分だ。
「れ、麗華先生、一体……、一体、何の用なんですぅ」
 狼狽した彼女は、処女のように怯え、声も上ずっていた。
 麗華は、男たちを左右に従え、玲子を部屋の奥に追い詰めていった。
「今日は、貴女に特別な術式を施しにきたのよ。それには、彼らの協力がどうしても必要なの。」
「な、何のことですかぁ」
 とうとう玲子は、一番奥にあるリビングルームの窓際まで追い詰められていた。彼女の声は震え、泣き出しそうな表情になっている。麗華は、玲子の質問には答えず、冷たく言い放った。
「さあ、施術するには、いつものように裸になってもらわないとね。」
「い、厭ですっ」
 玲子は絶叫していた。見知らぬ男たちの前で全裸になるなど、あってはならないことだった。そんなことが社長に知れたら、今の生活が全て崩壊してしまう。彼女は、彼女なりの貞操観念から、それは多分に経済的な要請から湧き起こったものに違いなかったが、必死で身体を守ろうとした。
「チッ」
 ひどく下卑た仕草で口を鳴らした麗華は、玲子のバスローブに手をかけた。玲子は今にも剥ぎ取られそうになるバスローブの襟元をしっかりと両手でかき合せ、身体を縮めた。全身はおこりにかかったようにブルブルと震えている。
「や、やめて……」
 玲子の声は恐怖で掠れていた。
 ニッと残忍な笑みを浮かべた麗華は、シュルッと玲子のバスローブの腰紐を解き、足元に落とした。
「ヒッ」
 バスローブの前が割れるのを防いでいた腰紐がなくなると、下半身は簡単に暴かれてしまう。玲子は慌てて、片手で裾を押さえようとしたが、それがいけなかった。片手になり防御が弱くなった襟元に手をかけられたかと思うと、あっという間に玲子の身体からバスローブが剥ぎ取られてしまった。
「いやぁぁぁ」
 玲子は股間を押さえて、うずくまってしまった。
「ほほほ。大袈裟な。まだ、素っ裸という訳ではないでしょう?」
 玲子は美しい両乳房を隠そうとはしておらず、丸見えになっていた。乳房を見られても、玲子が隠したかったものは、玲子の下半身にあった。それは、玲子の身体に完璧にフィットするよう精密に採寸したうえで製作された麗華特製の貞操帯だったのだ。白いセラミック製の貞操帯は、独特の光沢を放って、玲子の腰に寸分の隙間もなく、ぴっちりと装着されていた。
 石本社長に女は3人いる。妻の圭子と玲子、それに、玲子の上司にあたる秘書課長の美奈だ。異常に独占欲が強く、嫉妬深い彼は、自分の女たち全員に、この貞操帯を装着させていたのだ。
 麗華が顎をしゃくると、男たちはしゃがみこんだ玲子の両腕をとり、無理矢理立ち上がらせた。
 玲子は怯えた目で麗華を見た。
「観念なさい」
 麗華の声に含まれた残忍かつ淫猥な響きに、自らの運命を悟った玲子は、身を捩り、手足を振り回して男たちから逃れようとしたが、力でかなう筈もなく、泣き叫びながら、ベットルームに引き立てられた。
 最後まで抵抗していた玲子も、ベットの上に大の字で縛り付けられ、身体の自由を奪われてしまうと、もはや言いなりになるしかなかった。瞑った目から涙が溢れ、弛みなど全くない引き締まった腹部が大きく波打っている。
「それじゃあ、貞操帯を外してあげましょうね。中が蒸れていないとよいのだけれど……」
 麗華は鍵を取り出すと貞操帯のベルトのバックルにある鍵穴に差し込み、くるりと回した。
ピンッ。
軽い金属音がして、貞操帯の前当て部分とベルト部分が分離した。
「ああんっ……」
 麗華が前当て部分を持ち、手前に引くようにして、玲子の下腹部から貞操帯を脱がそうとすると、玲子が喘ぎ声を上げた。それも道理で、貞操帯の内側には、シリコン製の電動バイブレーターが装着されていたのだ。遠隔操作で電動スイッチはオンになっていたとみえて、貞操帯を脱がすにつれて全容を現した長大なバイブレーターは、玲子の夥しい愛液に濡れ、ぶるぶると振動すると同時にくねくねと胴体を蠢かしていた。もちろん、電動バイブレーターのスイッチは、麗華が入れたのだ。退社前、社長にたっぷりと媚薬を塗り込まれたうえに、挿入されたバイブレーターである。バイブレーションまで加われば、感じるなと言う方が無理な話だ。
「恥ずかしくないの。こんなに濡らして」
 麗華に揶揄されて、玲子は恥ずかしさに身悶えた。麗華の訪問と同時にスイッチオンされたのは、いつもの性感マッサージの一部だと妖しい期待を抱いた己の愚かさを、玲子は悔やんでいた。
 玲子の股は左右に大きく開かされたうえ、足首をベッドの足にロープで結わえ付けられているので、バイブレーターを引き抜かれ露出した陰部が大量の愛液で濡れ光り、むんと牝の性臭を発散させていることを隠しようがなかった。
 男たちは、トレンチコートを脱ぎ捨てた。男たちは、ブラックの全身タイツを着用しており、鍛え抜かれた逞しい筋肉質の体躯を玲子に見せ付けた。全身タイツの股間には縦のスリットが入っており、隆々と勃起したペニスが剥きだしとなっていた。玲子は、男たちの格好を見て、最悪の事態が避けられないものとなったことを知った。彼女の身体にこれから加えられる暴虐の数々は、彼女の未来を根底から破壊するものであることを、誰よりも彼女自身が一番よく判っていた。
 男の一人がペニスを扱きながら、玲子の拡げられた両脚の間に割り込んできた。
「嗚呼……」
 いよいよ犯されるのだ。玲子は咽び泣いた。
わたしが一体、何をしたというのだろう。
理不尽な運命を呪っても、無理矢理、男のものを受け入れさせられる事実に変わりはなかった。悔しいことに、直前まで長大なバイブレーターを含まされていた玲子の性器は、すっかりと受入体勢が整っている。
男がペニスの先端を玲子の割れ目に擦り付けると、ペニスの動きにあわせて、玲子の秘裂は潤沢な愛液を溢れさせ、くちゅくちゅといやらしい音まで発してしまう。男のものは標準サイズを遥かに上回る巨大なものであったが、玲子の意志に反して、開ききった陰唇は、男が僅かに腰を突き出しただけで、ぷるんっと極めてスムースに亀頭部を受け入れてしまった。
「いやぁぁぁぁ……」
 男の侵入を許してしまった玲子は、それ以上の蹂躙を許すまいと無意識に膣孔を締め上げ、絶望的な抵抗を試みた。しかし、そんなことをしてみても、男のものに快感を与えるだけで、何の役にも立ちはしないのだ。現に、男は、玲子の柔襞の収縮感を堪能しながら、さらに腰を突き入れ、遂には根元までずっぽりと挿入した。
社長のものより一回り以上も長大な男の持ち物で貫かれた玲子は、その圧倒的な充填感に息もできなかった。思わず男のものを食い絞めた分だけ、かえって官能の炎は玲子の身体に燃え広がり、より深い快感を求めて自然に動き出そうとする腰を押し止めるために、玲子は全神経を集中しなければならなかった。
「どう? 石本社長のものとは、一味もふた味も違うすばらしい持ち物でしょう」
 麗華は玲子の顔を覗き込んで、耳元で囁いた。心の中をすっかり見通されていることを知った玲子は力なく、首を振ることしかできなかった。
「ふふふ。犯されてしまったことは、もうどうしようもないわ。ほら、こんなにずっぽりペニスが入っている。ねえ、諦めて、お楽しみなさいな。毒を食らわば皿までよ」
 麗華は、玲子の張りのある形崩れしない美乳房を揉みしだきながら、悪魔のような囁きを続ける。日頃、変質的な社長のセックスに馴らされ、性感を開発され続けてきた玲子の身体は、エクスタシーを貪欲に求めるように躾けられている。
そうよ、どうせ、わたしは社長の慰み者なんだもの。愛する男にこの身体を捧げたわけじゃない。守る貞操なんか、どこにもないわ。
玲子は、ごくりと唾を飲み込んだ。玲子の理性が欲望に敗北した瞬間だった。ゆっくりと玲子の腰がグラインドした。
「そうよっ。そうやって、快感の高みを目指すの」
 玲子が陥落したことを知った麗華は、目を輝かせて叫んだ。そして、立ち上がると、両手を玲子の身体にかざして、念を唱え始めた。さらに、かざした両手をゆっくりと玲子の頭の先から腹部へと移動させる。その瞬間、麗華の手がぼうっと淡い光に包まれた。
「◇♀☆▽※♂∞#○!!!」
 麗華は、常人にはとても発音できないような複雑な音の響きを持つ呪文を唱えたかと思うと、全身をぶるぶると震わせ始めた。玲子の全身も、麗華から送られる気に呼応するかのように、小刻みに震え始めた。玲子の状態を確かめてから、麗華が、もう一人の男に命じた。
「玲子の拘束を解けっ」
 次々と玲子をベッドに縛り付けていたロープが断ち切られていく。
 手足の縛めがなくなっても、もはや玲子に抵抗する気力は残っておらず、手足は大の字に投げ出されたままだった。
さらに、麗華は玲子の腹部の上で印を切った。
「ハアアッ」
 麗華の掛け声とともに、信じられないことが起こった。まるで、麗華の手のひらに吸い上げられるかのように、玲子の身体が宙に浮いたのだ。玲子の下半身を犯している男は、玲子の浮揚とともに立ち上がった。
「口も犯せっ」
 麗華は、もう一人の男に冷酷な口調で命じた。男は、のけぞるような姿勢で宙に浮いている玲子の面前に立つと、玲子の顎を持ち、彼女の口唇を割った。この姿勢だと口腔から喉まで一直線になるから、より深い挿入が可能であるが、喉を犯される苦しさは普通のフィラチオとは比べものにならない。
「ぐえぇぇぇぇ」
 玲子が悲鳴ともつかない哀れな声をあげた。男のペニスが玲子の口の中に深々と根元まで挿入されたのだ。亀頭部は、玲子の喉奥にまで達し、喉許を内部から突き上げている。
 麗華は両手を玲子の臍の上辺りにかざすと、目を瞑って念を発し始めた。それに合わせるかのように、男たちは律動を開始した。玲子の上下の口を2本の逞しい男性器が交互に出入りする様は、まるで1本の巨大なペニスが玲子の身体を串刺しにしているように見えた。男のものが打ち込まれるたびに、玲子の下の秘唇からは、「ぐちゅぐちゅ」という肉を捏ねる卑猥な音とともに、夥しい愛液が飛沫となって飛び散り、玲子の上の口唇からは、喉奥まで犯される「ぐぇっ、ぐぇっ」という玲子の哀れな悲鳴とともに、涎が垂れ流しになった。
 満足に呼吸ができないくらい深く喉奥まで犯された玲子は、次第に意識が薄らいできた。
 わたしは死ぬかも知れない……。
 押し寄せる猛烈な快感は、死の恐怖さえ玲子の意識の中から押し流した。下半身に湧き上がる身を焦がすような快感は、毒が全身に回るように、あっという間に身体のすみずみに行き渡った。もはや玲子の身体全体が性感帯と化していた。喉奥を突き上げられる苦痛ですら、快感に変化していた。
 プッシャァァァーー。
 玲子の秘裂を犯している男は下半身が生暖かく濡れるのを感じた。あまりの快感に調整のきかなくなった玲子が耐え切れずに潮を吹いたのだ。
「ほほほ、イってしまいましたね」
 麗華は、玲子の下半身に気を送りながらも、納得のいく成果が達成されつつあるのか、満足そうにほくそえんだ。しかし、玲子にはもはや彼女の声も聞こえていない。ひたすらに、与えられる快感をむさぼるだけの状態になっていた。
 玲子の身体が、びくびくと痙攣を始めた。酸欠状態が続き、彼女の体力に限界が近づいていたのだ。
 麗華は、頃合と判断したのか、男たちに目で合図を送った。それを受け、男たちは猛然とラストスパートをかけ、激しい抽送が、玲子の上下の唇に対して開始された。
 無残に引き裂かれた口唇の端から垂れ落ちる涎は、ペニスの撹拌によって泡立っていたし、淫裂を出入りする逞しいペニスには、べっとりと白い愛液が付着していた。
「おぅっ」
 男たちは同時に叫ぶと、渾身の力を込めて、最後のストロークを上下それぞれの唇に叩き込んだ。玲子は深々と挿入されたペニスの圧倒的な暴力に、断末魔の叫びをあげ、身体を反り返らせた。
 大量の男たちの精が、上からも下からも玲子の体内に注ぎ込まれる。
「ぐぇぇぇぇ」
 喉奥まで深く犯されている玲子は、くぐもったしわがれた悲鳴しかあげることができない。しかも、喉奥に直接射精されたために、吐き出すことも叶わず、そのまま嚥下するほかないのだ。子宮口にも夥しい精液が浴びせられたのを玲子は感じていた。
「もう、駄目……」
 玲子は、薄れていく意識の中で、体内に注入された男たちの精が精神の中にまで入り込み、自分が造り替えられて支配されていくような気がした。
 男たちがペニスを引き抜いても、麗華の魔力により玲子は空中に浮遊したままだった。穿たれた淫裂は激しい陵辱の名残をとどめ白い淫液を溢れさせていたし、痴呆のように半開きの口唇は、泡だった唾液を垂れ流していた。麗華は、そんな惨状を呈している玲子の股間に口を寄せ、ふうっと息を吹き込んだ。麗華の息が、真っ赤に腫れ上がった淫唇の中に吸い込まれる瞬間、ぼうっとピンク色に発光したように見えた。麗華は、今度は、玲子の上半身に取り付き、玲子の鼻をつまみ、口唇を合わせた。気を失っている玲子は、麗華にされるままである。麗華は、玲子の弾力のある張り詰めた乳房を揉みしだきながら、下半身に行ったのと同じように、ふうっと息を吹き込んだ。その途端、玲子の全身が一瞬だが、ピンク色に発光したように思えた。
「これでよい。完璧だわ」
 麗華は、会心の笑みを浮かべ、玲子の身体から離れた。すると、まるでつっかえ棒がいきなり外されたかのように、玲子の身体がどすんとベットの上に落下した。
「ううーーん」
 玲子がその衝撃に呻いた。
「ほほほ。少し、乱暴だったかしらね」
 麗華が顎をしゃくると、男たちはベットに横たわっている玲子に取り付き、玲子の状態を元通りに整え始めた。
「ふふん。放置しておいてもいいのだけれど……。なるべく悟られないようにしておかないとね」
 麗華は、自分は手を出さずに、男たちの作業を見ていた。男たちは陵辱の痕跡も生々しい陰唇や口唇の周辺を丁寧にタオルで拭うと、大きく股を開かせた状態の玲子の腰を一人が持ち上げている間に、もう一人が媚薬ゼリーをたっぷりと塗布したバイブレーター付貞操帯をぴっちりと装着した。男たちは、これまでに加えた暴力を詫びるかのような優しさで玲子の身体に接し、バスローブを羽織らされてリビングルームの大きな安楽椅子に座らされた時には、今までの出来事が嘘みたいに、玲子の表面的な姿は以前のままになっていた。
「さあ、彼女が意識を取り戻す前に引き上げるわよ」
 麗華は気を失っている玲子に一瞥をあたえると、男たちを従えて、悠然と去っていった。
 彼らが立ち去った後には、激しい陵辱の痕跡は微塵も残っていなかった。

(続く)


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