mimi-fuku通信

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【五輪強化選手への暴力問題】:女子柔道選手側の訴え(声明全文)を読む。

2013-02-05 01:55:00 | 芸能・スポーツ

日本女子柔道代表監督の暴力問題が浮上し監督の辞任から5日後の2013年2月4日。
監督の辞任だけでは問題は解決しないとの女子選手たちの声明文が発表された。
女子選手が求める問題の本質を声明文だけでは読み解くことはできない。
肝心な部分はオブラートの包まれ何が問題の根底かを具体的には示していないからだ。
しかし尚且つ彼女らの勇気ある行動には誰もが敬意を払うべき事例として強く印象に残る。
スポーツに於ける暴力や体罰の問題に決定的な矢が放たれた事を私達は真摯に受け止めよう。
下記に声明文の全文を記載(転載)する共に各キーワードを色別に記入した。

※※※※※

皆様へ

この度、
私たち15名の行動により皆様をお騒がせする結果となっておりますこと、
また、2020年東京オリンピック招致活動に少なからず影響を生じさせておりますこと、
先ずもってお詫び申し上げます。

私たちがJOCに対して園田前監督の暴力行為やハラスメントの被害実態を告発した経過について述べさせていただきます。
私たちは、これまで全日本柔道連盟の一員として所属先の学校や企業における指導のもと全柔連をはじめ柔道関係者の皆様の支援を頂きながら柔道を続けてきました。
このような立場にありながら私たちが全柔連やJOCに対して訴え出ざるを得なくなったのは、憧れであったナショナルチームの状況への失望と怒りが原因でした。

指導の名の下に、または、
指導とは程遠い形で園田前監督によって行われた暴力行為やハラスメントにより私たちは心身ともに深く傷つきました。

人としての誇りを汚されたことに対し、ある者は涙し、ある者は疲れ果て、又チームメイトが苦しむ姿を見せつけられることで監督の存在に怯えながら試合や練習をする自分の存在に気づきました。
代表選手・強化選手としての責任を果たさなければという思いと各所属先などで培ってきた柔道精神からは大きくかけ離れた現実との間で自問自答を繰り返し悩み続けてきました。

<キーワード>
人としての誇りを汚されたことに対しある者は涙し、ある者は疲れ果て、
また“チームメイトが苦しむ姿を見せつけられる”ことで、
監督の存在に怯えながら試合や練習をする自分の存在に気付いた。
*チームメイトが苦しむ姿を見せつけられる~自分の存在 ←注目!

ロンドン五輪の代表選手発表に象徴されるように互いにライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)し励まし合ってきた選手相互間の敬意と尊厳をあえて踏みにじるような連盟役員や強化体制陣の方針にも失望し強く憤りを感じました。

<キーワード>
互いにライバルとして切磋琢磨し励まし合ってきた選手相互間の、
敬意と尊厳を“あえて踏みにじる”ような連盟役員や強化体制陣の方針。
*敬意と尊重を敢て踏み躙る ←注目!

今回の行動をとるにあたっても大きな苦悩と恐怖がありました。

私たちが訴え出ることで、お世話になった所属先や恩師、その他関係の皆様方、家族にも多大な影響が出るのではないか?今後、自分たちは柔道選手としての道を奪われてしまうのではないか?私たちが愛し人生を賭けてきた柔道そのものが大きなダメージを受け壊れてしまうのではないか?と、何度も深く悩み続けてきました。

決死の思いで未来の代表選手・強化選手や未来の女子柔道のために立ち上がった後、
その苦しみは更に深まりました。

私たちの声は全柔連の内部では聞き入れられることなく封殺されました。
その後、JOCに駆け込む形で告発するに至りましたが学校内での体罰問題が社会問題となる中、依然、私たちの声は十分には拾い上げられることはありませんでした。
一連の報道で、ようやく皆様にご理解を頂き事態が動くに至ったのです。

<キーワード>
全柔連の内部では聞き入れられることなく封殺されました。
その後、JOCに駆け込む形で告発するに至りましたが、
学校内での体罰問題が社会問題となる中、
依然、私たちの声は十分には拾い上げられることはありませんでした。

このような経過を経て前監督は責任を取って辞任されました。

前監督による暴力行為やハラスメントは決して許されるものではありません
私たちは柔道をはじめとする全てのスポーツにおいて、
暴力やハラスメントが入り込むことに断固として反対します。

しかし、
一連の前監督の行為を含め、なぜ指導を受ける私たち選手が傷付き苦悩する状況が続いたのか?
なぜ指導者側に選手の声が届かなかったのか?
選手、監督・コーチ、役員間でのコミュニケーションや信頼関係が決定的に崩壊していた原因と責任が問われなければならないと考えています。
前強化委員会委員長をはじめとする強化体制やその他連盟の組織体制の問題点が明らかにされないまま、“ひとり前監督の責任”という形を以て今回の問題解決が図られることは決して私たちの真意ではありません。

<キーワード>
前強化委員会委員長をはじめとする強化体制や、
その他連盟の組織体制の問題点が明らかにされないまま、
“ひとり前監督の責任”という形を以て今回の問題解決が図られることは、
決して私たちの真意ではありません。

今後行われる調査では、
私たち選手のみならずコーチ陣の先生方の苦悩の声も丁寧に聞き取って頂きたいと思います。
暴力や体罰の防止は勿論のこと世界の頂点を目指す競技者にとって、
またスポーツを楽しみ愛する者にとって苦しみや悩みの声を安心して届けられる体制や、
仕組み作りに活かして頂けることを心から強く望んでいます。

<キーワード>
私たち選手のみならずコーチ陣の先生方の苦悩の声…。
*コーチ陣の先生方の苦悩 ←注目!

競技者が安心して競技に打ち込める環境が整備されてこそ真の意味でスポーツ精神が社会に理解され、

2020年のオリンピックを開くに相応しいスポーツ文化が根付いた日本になるものと信じています。

2013年(平成25年)2月4日

公益財団法人全日本柔道連盟女子ナショナルチーム
国際強化選手15名
(2013/02/04/朝日新聞)

http://www.asahi.com/sports/update/0204/TKY201302040293.html


*****

世論は感情的に選手たちの側に立たず冷静な目で今後の進展を見守るべきだろう。
ただし、
選手たちの活動が制限されないよう十分な
監視と相互の思いを汲み取る心の余裕。
また今回の件を鑑み、
暴力を受けていた選手側(生徒達)に活動の制限を行う行政との比較。
多面的な視点から学ぶことは多い。

守られるべきは誰で改善すべきは何なのか?
決して感情的にならず何が現代の日本で正しいのかの議論が待たれる。

この問題(女子選手たちの改善要求と際どい立場)は決して封殺してはならない。
大人たちは選手や生徒の声に耳を傾け体制の在り方に疑問を持とう。
この問題(パワーハラスメント)はスポーツだけでなく総ての組織に共通した問題である。
*組織内のパワハラ=力のあるものが力のないものに理不尽な要求を突き付ける(権威主義)。

暴力行為や理不尽な振る舞いは必ず否定され改善されなくてはならない。
と同時に、
仮に組織が追い込まれた理由が金メダルへの評価なら世間も改める目。
目標と現実の狭間に立たされる中間管理職の憂いも考慮。
問題は一筋縄では解決できない。


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3 コメント

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Unknown (Unknown)
2013-02-05 03:25:22
カラフルすぎて見ずらい
mimifuku (モノクロです)
2013-02-05 20:03:10
読みやすいかと思い要点をカラフルにしたつもりが…。
以下モノクロです。

*****

皆様へ
この度、私たち15名の行動により、皆様をお騒がせする結果となっておりますこと、また2020年東京オリンピック招致活動に少なからず影響を生じさせておりますこと、先ず以(もっ)て、お詫(わ)び申し上げます。私たちが、JOCに対して園田前監督の暴力行為やハラスメントの被害実態を告発した経過について、述べさせていただきます。私たちは、これまで全日本柔道連盟(全柔連)の一員として、所属先の学校や企業における指導のもと、全柔連をはじめ柔道関係者の皆様の支援を頂きながら、柔道を続けてきました。このような立場にありながら、私たちが全柔連やJOCに対して訴え出ざるを得なくなったのは、憧れであったナショナルチームの状況への失望と怒りが原因でした。指導の名の下に、又(また)は指導とは程遠い形で、園田前監督によって行われた暴力行為やハラスメントにより、私たちは心身ともに深く傷つきました。人としての誇りを汚されたことに対し、ある者は涙し、ある者は疲れ果て、又チームメイトが苦しむ姿を見せつけられることで、監督の存在に怯(おび)えながら試合や練習をする自分の存在に気づきました。代表選手・強化選手としての責任を果たさなければという思いと、各所属先などで培ってきた柔道精神からは大きくかけ離れた現実との間で、自問自答を繰り返し、悩み続けてきました。ロンドン五輪の代表選手発表に象徴されるように、互いにライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)し励まし合ってきた選手相互間の敬意と尊厳をあえて踏みにじるような連盟役員や強化体制陣の方針にも、失望し強く憤りを感じました。今回の行動をとるにあたっても、大きな苦悩と恐怖がありました。私たちが訴え出ることで、お世話になった所属先や恩師、その他関係の皆様方、家族にも多大な影響が出るのではないか、今後、自分たちは柔道選手としての道を奪われてしまうのではないか、私たちが愛し人生を賭けてきた柔道そのものが大きなダメージを受け、壊れてしまうのではないかと、何度も深く悩み続けてきました。決死の思いで、未来の代表選手・強化選手や、未来の女子柔道のために立ち上がった後、その苦しみは更に深まりました。私たちの声は全柔連の内部では聞き入れられることなく封殺されました。その後、JOCに駆け込む形で告発するに至りましたが、学校内での体罰問題が社会問題となる中、依然、私たちの声は十分には拾い上げられることはありませんでした。一連の報道で、ようやく皆様にご理解を頂き事態が動くに至ったのです。このような経過を経て、前監督は責任を取って辞任されました。前監督による暴力行為やハラスメントは、決して許されるものではありません。私たちは、柔道をはじめとする全てのスポーツにおいて、暴力やハラスメントが入り込むことに、断固として反対します。しかし、一連の前監督の行為を含め、なぜ指導を受ける私たち選手が傷付き、苦悩する状況が続いたのか、なぜ指導者側に選手の声が届かなかったのか、選手、監督・コーチ、役員間でのコミュニケーションや信頼関係が決定的に崩壊していた原因と責任が問われなければならないと考えています。前強化委員会委員長をはじめとする強化体制やその他連盟の組織体制の問題点が明らかにされないまま、ひとり前監督の責任という形を以て、今回の問題解決が図られることは、決して私たちの真意ではありません。今後行われる調査では、私たち選手のみならず、コーチ陣の先生方の苦悩の声も丁寧に聞き取って頂きたいと思います。暴力や体罰の防止は勿論(もちろん)のこと、世界の頂点を目指す競技者にとって、またスポーツを楽しみ、愛する者にとって、苦しみや悩みの声を安心して届けられる体制や仕組み作りに活(い)かして頂けることを心から強く望んでいます。競技者が、安心して競技に打ち込める環境が整備されてこそ、真の意味でスポーツ精神が社会に理解され、2020年のオリンピックを開くに相応(ふさわ)しいスポーツ文化が根付いた日本になるものと信じています。
2013年(平成25年)2月4日
公益財団法人全日本柔道連盟女子ナショナルチーム
国際強化選手15名
hierarchy (noga)
2013-02-08 11:38:55
下の者は優秀。
指導者は愚鈍。
国がひっくり返った時にも、責任者はでなかった。
分かっている。分かっている。皆、分かっている。
わかっちゃいるけど、やめられない。
なぜ、やめられないのか。日本人には、その意思がない。
意思は、未来時制の内容である。日本語には、時制がない。
意思のないところに方法はない。
日本人の意思を確かめることは難しい。
ア、ホレ、スイスイ、、、、、、



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