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メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

プロフィア…オイルキャッチタンク…

2015-10-14 22:13:18 | 整備
26年式QPG-SH1E プロフィア…トラクターヘッドが車検で入庫。

初回車検で走行距離は2万キロと短め…

この年式のプロフィアを何台か車検整備して気付いた事…

当工場も車種が偏っているので一概には言えませんが、ここ2、3年前からのプロフィアのトラクターに取り付けられてるコレ…

エアドライヤーのオイルキャッチタンクだと思うんですが、いかにもドライヤーからのオイル漏れに厳しい荷主を納得させる為にとりあえず付けました…的なニオイがプンプンします…

簡単に言うと“やっつけ感“がハンパ無いです…
明確なコンセプトが見えてこないというか…根本的な解決にはなってないんですよね…
まあ、そもそも根本的に解決出来るかどうかの話は別にして…
メーカーもお客様からお叱りを受けて対策してるつもりなのかもしれませんが…

エアードライヤーのドレンから外部にオイルを排出したくないのは分かります…

が、ドライヤーからオイルがタレている車には一時的には有効でしょうが、正常な車からすれば厄介なタンクです。

コンプレッサーの構造上、圧縮されたエアーに微量のオイルが混入する事は避けられません。
また、ドレンから排出されるエアーには水分も多く含まれています。

そこで厄介なのは、その排出されたエアーに含まれた水分が物凄いペースでタンク内に溜まっていくんです…

季節や湿度にもよるんでしょうが、多い車なんかは一運行ごとに抜かなきゃならないぐらい…
もっと酷いのは油分と水分が混ざりクリーム状のドロドロの物質になってタンク内に溜まりコックを開いても中身が抜けない…といった状態になったり…

またそんな詰まりが原因なのか初期不良が原因なのかは分かりませんが、初回車検にもかかわらずオイルが大量に排出される為、コンプレッサーをオーバーホールした車も何台か…


で、自分達も伝えれる範囲で運転手さんなどに、こまめにキャッチタンクのドレンコックを開けて水を抜いて下さいね~…なんて説明するんですが、どこまで伝わってるやら…
言っちゃ悪いですが、DPFのボタンひとつ押せない運転手さん達がこまめに水抜きをやるとは到底思えません…
もちろん…ちゃんとやってくれる運転手さんもいますが。
なのでメーカーもドライバー任せっていうのはどうなんでしょう…


まあでもこのエアーループのプロフィアになってからドライヤーの整備性は上がりましたよね…
乾燥剤だけ交換するメンテナンスも可能になったし…
とりあえず当工場としては少なくとも乾燥剤だけは車検毎に交換する様提案していく事にしました。
後はマメに説明するしかない…ですね…


簡単に乾燥剤の交換作業を…
メインタンクのエアーを抜いてドライヤーケースに付いてる6ミリヘックスを外し左にひねると簡単に外れます。


V型のピンを抜いて中の乾燥剤のケースをまた左にひねると外れます…
ケースは位置関係が決まってます。




スプリングが効いているので、プレスで軽く押さえながら5ミリヘックスを外してフタを外します



中の乾燥剤を出して清掃してアルミフィルターやらなんやらを交換して、新しい乾燥剤を流し込み。

Oリングなども全て新品に交換してフタを閉めます…

この小っちゃいのも忘れずに…


後は元通りに組み付けて完成。


乾燥剤のリペアキットが出てるので今回交換した部品は全てキットに含まれてます。
リペアキットのお値段17000円+工賃。
ドライヤーのリペアキットは40000円+工賃。
もしくはドライヤーAssyリビルト交換…。


少なくとも乾燥剤だけは車検毎に交換する事を強くオススメします。


この機構…トラブルの種としか思えません…
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