メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

続ダイナ…デフO/H

2016-04-12 00:25:34 | トヨタ
前回の続きです。


デフのコンパニオンフランジ内部からオイルが漏れるダイナ…
原因はピニオンシャフトのスプライン部の精度の低さと推測したものの…
確信は持てず…
ただ、ピニオンシャフトの品番が変更され対策品に変わってる事は判明したんですが、どこがどう変わったのか…今回の症状の対策かどうかは分かりません…


で、ピニオンシャフトを溶射削りだしにて現物修理するか…
謎の対策品に交換するか…を迷ってたんですが、お客様に現状の説明と相談の結果…若干高額ではありますが対策品に交換する事になりました。

その対策品はピニオンシャフト、リングギヤ、コンパニオンフランジがセットで供給されるようです…
ただし、納期が2週間…

なので出来る事を先に作業をしておく事に…




リングギヤを取り外します…
サイドベアリングは再使用します。

ロックワッシャのかしめを解き、ボルトを外します。

リングギヤ自体は結構固く嵌合されてます…
整備書によると取り付け時は焼き嵌めみたい…




デフのO/Hで何が1番苦労するかと言えば…バックラッシュ調整と歯当たりのバランス…
リングギヤの調整だけで済めば楽ですがピニオンの調整は構造上厄介…というか面倒くさい…笑

今回はピニオン、リングギヤ、ベアリングも交換するので当然、歯当たりはズレます。
なのでなるべくなら1発で決めたいモノです…

整備書通りに作業すればピニオンは必ず再調整が必要になります…

で、今回の様にデフキャリアを再使用する場合はピニオンの寸法出しをしておくと後が楽です…

もともと入ってたシムを入れ、古いベアリングとピニオンを再度組み付け…


ピニオンを仮に組み付け、コンパニオンフランジをプレロード範囲内かつ規定トルクで締め付けます…
ストレートエッジを使用してピニオンの位置を測定しておきます…



この測定した数字を基準に新しいピニオンシャフトのシム調整をリングギヤASSYをキャリアに組み付ける前にしておくと楽です…
あくまでも個人的な経験上ですが、この方法で再調整が必要になった事はありません…
リングギヤの調整は後からでもなんとでもなりますので…

寸法出しも終わったのでアウターレースを取り外して…

リングギヤが外れてる内にデフケースの振れを点検…というか確認ですね



後は先に届いた分のシム厚測定。
シム待ちを防ぐ為に全種類注文しました…笑
フソウみたいにディスタンスピースで基本調整するタイプには出来ない戦法ですね…笑

このシムも測定すると公称値とズレてる物が結構あります…
が、100分の1~2ミリ程度のズレなので測定した時の気温や条件によって変わるのであまり気にしません。

一目で分かるようにシム厚を書きこんでおき…
後はピニオン、リングギヤ待ちです…

予定では2週間かかる…という話ですが…
トヨタ部品はそんな事言いながら3~4日で入ってくる事が結構あるので、今回も早く入荷してくれる事を期待しております…





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2 コメント

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いつも拝見させていただいていますU+2757U+FE0F (なんちゃって整備士)
2016-04-12 22:39:56
まさに自動車整備士ですね!尊敬いたします。
私は、乗用車を主にしていますのでこのブログを見るのが楽しみです。次は質問などをさせていただければと思います。
お体お大事にしてください。
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なんちゃって整備士 さん (mikiaxis)
2016-04-13 15:31:11
初めまして。
こんなブログを見て下さってありがとうございます。
尊敬だなんて恐縮です…
自分はただパーツチェンジニアと呼ばれる最近の整備士のイメージに必死で抵抗してるだけなんですよ…笑
質問等も是非お気軽にして下さい…
分かる範囲でお答えします…笑
体のお気遣いもありがとうございます。
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