雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

指切り。

2009-10-11 15:47:54 | music
昨夜、NHK-BS2で一青窈プレミアムアコースティックコンサートを見ておりました。一青窈のボーカルと小林武史・武部聡志のキーボードのみというシンプルかつゼータクなコンサートで、これをリアルで見た人は本当にうらやましいなぁと思いました。一青窈の「もらい泣き」を初めて聴いたとき、その詞のすごさにびっくりしたものですが、それ以降も積極的に聴くほどのファンではないにせよ、事あるごとにいい曲を歌う人だなぁと思っていました。昨夜見たコンサートも、稀代のプロデューサー2人を従えているというだけでもびっくりなのに、今までそれほど感じなかったのだけど、彼女は歌唱力もある人なんだということにちょっと衝撃を受けました。一青窈というと、作詞能力の高さばかりが取り沙汰されていたような気がしたのですが、当たり前のことかもしれないけど歌がうまいんですね。1時間半(もちろんTV用に編集しているわけですが)聴いていましたが、疲れた気配が全然なかったし。

彼女はお父さんを子供の頃に亡くし、お母さんも彼女が高校生時代に亡くなっていると聞いたことがあります。詞の中にどことなく寂しげな気配が漂うのは当たり前といえば当たり前のことかもしれません。その寂しげな気配をうまく言葉にできるところが、武部聡志いわく「一青窈の歌詞は日本一」という評価につながるのでしょうか。昨夜は歌詞が字幕スーパーで一緒に流れたのですが、歌詞の中に"我慢"という言葉が何回か出てきたのが印象的でした。名曲「ハナミズキ」の2コーラス目のサビの部分にも、"僕の我慢がいつか実を結び"という歌詞が出てきます。実を結んできみと一緒になる…と続くのではなく、実を結んだ結果"きみと好きな人が百年続きますように"なのです。普通だったら、なかなかこんな詞は書けないだろうと思いつつ聴いていました。昨夜のコンサートで個人的に感動したのは「指切り」という曲です。YouTubeなどでも聴けると思うので、聴いたことがない方は、是非一度お聴きになってくださいませ。