バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

動きだす職場

2011年10月13日 | お仕事

月曜日の朝、出勤してメールを開いてみてびっくりした。


同じフロアのいろんな部署のマネージャーから届いた『おめでとう』のメッセージ。


今まではまだ発表されてなかったが、金曜日の夕方に私の採用が正式に発表になったようだ。


私はそのまま心臓発作で倒れるかと思うぐらいびっくりした。


そんな大々的に公表するまでのことなのか。


嬉しさや、恥ずかしさよりも私を飲み込んだのは恐怖だった。


もしかすると私がまだ知らないだけで、本当は自分が抱えきれないほどの責任を問われる
仕事だったらどうしよう。


昔まだ日本で働いていたときに、クビにしたい社員にあえてビッグな昇格を与え
本人がやっていく自信を喪失して本人から辞表を書いたり、失敗をしたときに公正な方法で
その社員をクビにする会社があると聞いたことがある。


もしかしたらそれは私なのではないかという思いがこみ上げてくる。






その『G0サイン』を受け取った主任のテレサが改めて職場にメールを流す。


瞬時にして私は時の人と化す。


私の採用のニュースは、主任のテレサとマネージャーのボブ以外にはまだ言ってはいけなかった。


『私から改めて発表するまでは誰にもこの採用のことは言ってはダメよ』


と、口止めされていたのだから。

いろんな人に「結果はどうだった?まだ知らされてないの?」と聞かれるたびに
「うん、まだ何も」と嘘をつくのは辛かったが、約束は約束。


なんとその月曜日の朝、同僚のヴァネッサも他の部署への採用通知が届いた。


他の同僚には悪いなと思いながらも、手に手をとりあって喜ぶ彼女と私。


それを皮切りに、今まで本当に無くなるのかね、この職場とのんびりしていた
他の同僚が一斉に焦り始めたのだった。


それよりも同僚を不安にしたこと。


それは、職場にシステムを管理する人間がいなくなるという事実だった。


うちの職場は小さいので、システムを管理するのは私だけである。


私が留守のときはルイスが基本的なことはやってくれるが、
そのルイスも実は他の職場にすでに応募を出しており、この採用もほぼ決まると思われているので
職場からシステム管理者がいなくなるということだ。


これは同僚はおろか、私が一番心配していることだ。


引継ぎの時間なんてもうない。


書類上、私は昨日付けで職場が変わった。


明日から新しい職場でのトレーニングも始まる。


当面はケイエスを2つの部署で分け合う、というカタチで
話はついている。


前の職場からSOSがあれば、私は駆けつける。
今までやっていた月末レポートや日々のレポートの数々は、部署が完全に閉鎖されるまで引き継ぐ。


そう、月末レポートからは、私は解放されない。


最初それを聞いたとき、いつまでも私の影みたいについてまわるその月末レポートに
はっきり言ってうんざりしたが、
よく考えてみると、新しい職場で今までやりなれた仕事ができることや
やりなれたその仕事を、今度はもっといいお給料ですることができるという利点もある。


物は考えようである。


とは言えど、心配だ。


ルイスの採用はまだ決まっていないが、私は90%の確立で採用になると思っている。


もし採用になれば、彼の新しいロケーションはDCになる。


ヘルプデスクという、うちの会社のネットワークサポートの仕事をしたいらしい。


昨日からテレサをトレーニングしているが、
システムの仕事はイチニチフツカ程度で覚えられるものではない。
私がなんとなく余裕を持って仕事ができるようになるまでに3、4年かかった。


今日彼女は体調が悪いといって、欠勤した。


明日は私はトレーニングで職場にはいられない。


いずれは閉鎖されるこの職場でも、今はまだやることが山ほどあるのだ。


私は職場の主任ではなかったが、
ことシステムに関しては、それは私の大切にしてきたものであり、
簡単に人任せにはできないのよ。


そんなこんなで心配しすぎて月曜日からちょっと寝つきが悪く、
自分の健康が心配になってきたので水曜日から運動量を増やしたら
電源を切られたおもちゃみたいに、コロリと眠れた。


トレーニングは明日から始まっても
まだ私の新しいキューブを確保してないということで
まだ数週間は今いる部署で仕事を続けることになる。


それは全く構わない。


ヴァネッサは早くも明日(金曜日)が、うちの職場での最終日。

今日彼女がやってきて、
「ケイエス。移籍の準備できてる?淋しくなると思わない?どう?」
と聞いてきた。

彼女の新しい職場は1階下の階になる。


「バネッサ、ほら、私の新しい職場はすぐそこじゃん?
しかも部署を掛け持ちするらしいしね、行ったり来たりじゃけ移籍するって感覚がないよ。」


と笑って答えたが、彼女に言わなかったこと。


『泣きたくなるほど淋しいよ。』



あとどれぐらいでこの職場が閉鎖になるのか想像もつかないが、
ここにいる同僚、ここにある職場がなくなってしまうことが非現実的で
私の新しい部署名、職種のタイトルをパソコンの画面で見ながらも
なんとなく他人事のように思えるのだった。



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心身共に疲れたら、やっぱりカレーです。


ブロッコリーが大変美味しいです。



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