Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

ウロボロス

2018年09月03日 22時06分17秒 | 日記


ウロボロスに興味を持ったのはいつからか、思い出せない。

イメージはたいがい描こうと思ってやってはこない。
いつの間にか静かに
画面の中にぼっと現れて私はそれをキャッチする。

それが楽しくて絵を描いている。

時々そのイメージが現れなくなっちゃったらどうしよう?
と思う。
だから日頃からできるだけ本を読み
興味のある画像に触れて、
気になるものはエスキースをとるのが良いと思う。
とにかくいつも描いているのがいいと思う。

随分前から「ウロボロス」という音がむしょうに気に入っていた。
自分の尾をくわえる蛇なんて、なんてエロティックなイメージなんだろう。
実際は「終わりも始まりもない完全なもの」のイメージだそうだ。
メビウスの輪のような感じかもしれません。





ボルヘスも終わりも始まりもない円環、その迷宮
人の一生の概念が、人の命の概念が全く違ったものに感じられる。
言葉によって永遠に終わらない命のイメージが
目と頭の中間あたりにもやもやと広がる

こんなことができるなんて、なんて言葉は素晴らしいのだろう。

それはぼっと浮かび上がる「結論のない崇高な空間」で
死(終わり)のない世界だ。

言葉も音も、そして絵画も
個を超えて人の脳に働きかけて
そしてあの「結論のない崇高な空間」を作り出すことができたら
それは人にしかできない尊い能力
別の目が開くようです。

(そういえばボルヘスは盲目。空間を伝える能力に長けているとか、
何かあるのでしょうか…)



最新の画像もっと見る