Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

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「オデッセイ」考1

2016年08月03日 18時20分59秒 | 映画


座の会の後半、夏風邪を引いて微熱が下がらず
終わってからもしばらくは体調不良が尾を引いていた。

また、終わって早々に座の会の会合があり
結局会合というものは、声の大きい人が勝つわけで
そこに割って入るには相応の声で喋らなければならず
またまた翌日から具合が悪くなる。

暑いし、しんどい。

描いていないと ますますしんどいので
制作の合間、地味に残暑見舞いのカードを作ったりしている。

また、展覧会後の楽しみの一つ、DVDを借りて映画三昧の日々。
「オデッセイ」観ました。
原題は「THE MARTIAN」2015米

悪役が出てこない。
「ゼロ・グラビティ」も同じだった。
善悪の戦いではなくて、孤独や自分との戦い。
何だか良い時代になってきたと思った。

スポ根もの、ライバルと闘うとか相手に打ち勝つとか、
人をおとしめるとか勧善懲悪とか、きっともう古いのだ。
そんな古い図式が、無駄に人の根性をねじ曲げたり
情熱を削いだりするのだ。
共通の目的を持つなら悪者はいらないのに。

ただし、これらの映画に共通する点はもう一つ、
優秀な人間しか出てこない・笑
宇宙物理学の天才だとか、各分野のエキスパートしか登場しないので
人間のレベルが高すぎる。
好きなことや研究に没頭できる恵まれた人は
その全能力を他者との共通の目的、大いなる任務に使うことが喜びなので
仲間を助けるとか、協力することしか考えていない。
人をおとしめるのは自分の首をしめることと同じなのだ。

絵画はどうなんだろう。
美術や芸術は?

(続く)