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ケ時々ハレ・2

楽しむために、「晴れ」のために「褻」を生きてます。左脚も人工股関節にしました。右人工股関節はライト、左はエルといいます。

12月20日(火) 「間奏曲」

2005-12-21 01:57:53 | ミュージカル

お休み。
昼間、ずっと洗濯していて朝寝も昼寝もせず。

夜、自由劇場にて「間奏曲」を観る。
ジロドゥを観たのは初めて。
なぜか、難解な古典という先入観があったし、
たいして期待していなかったのだが・・・
ものすごくいい戯曲だった!
こんなにおもしろい作家だったとは思わなかった。
(ストレートプレイを観るのなら、
わざわざ四季である必要はないと思っていたが)
思わず4000円もする「ジロドゥ戯曲集」
手がのびかけたほど。

朝寝も昼寝もしなかったのが祟って、
1幕、ちょっとまぶたがあやしくなりかかったが、
台詞のおもしろさに、引き込まれてしまった。

人生観がとても健全なのだ。
ゆっくり確実に死への道を歩む方法は、
1日1日を生きること、とか・・・。
ああ、もっといろいろいい台詞があったのに、
私が思い出しながら書くと陳腐になる。
ひとつひとつの台詞に言う人間の信念があるので、
(役者以前の問題です)
聞いているだけでおもしろい。
とても哲学的で、理屈っぽい人たちの飲み会に
まぎれこんで話を聞いているような感じ。

その、しごくまっとうで健全な人生観をもって、
坂本里咲さんに愛の告白をする味方さんは、
ちょっとなさけないのだが、血が通っていてよかった。
こういうなさけない男を演じられるのが、
本物の男性の役者のいい所だよね。
(などと、ヴァルモン様が頭をかすめる)

ただ、それだけ濃い内容を台詞で伝える芝居なので、
何度もとちられると、観ていてつらい。
一人危ない方がいて、とちらないまでも、
あっ、今一瞬、飛びそうになった!・・・と、
わかる場面が何ヶ所もあった。
坂本里咲さんのイザベルは、完璧だった!

藤田晶子さん北村昌子さん
マンジュボア姉妹も、ものすごくよかった。

どうか、ダンサーや歌手ばかり育てていないで、
ちゃんとした芝居ができる若手も育ててほしい。

柳瀬大輔さんの幽霊は、すごくおもしろい。
気持ち悪くておもしろくて、象徴的。
有名な日本製アニメの、○○○○にソックリだった。
(失礼過ぎて言えない。わかる方いますか?)

期待せずに行った舞台で、思わぬ収穫を得て、
うんと得した気分だよ。
なんでも機会があったら、触れておくべきだわねぇ。

ちょっと、嫌な思いもしたのだが、
それはまた別の話なので、改める。



コメント (2)
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