ケ時々ハレ・2

楽しむために、「晴れ」のために「褻」を生きてます。左脚も人工股関節にしました。右人工股関節はライト、左はエルといいます。

5月13日(土) 「ノートルダムの鐘」

2017-05-13 22:58:52 | 劇団四季
ミュージカルワークショップのOBのおっくーがアンサンブルデビューしたので、また「ノートルダムの鐘」を観に行った。
達郎カジの回を選んで。












18列2番の席だったが、すぐ前が車椅子スペースで視界が広く、足元も広くてよかった。
下手端がやや見切れるが、全体がよく見通せたし、休憩時間のトイレ競争にすごく有利な席だった。

こんなに集中して観たのは初めて。

野中フロローは初めて。
あとはみんな、わりとバランスよく観ている。

野中さんの方が、芝さんほど冷酷でも変態でもなく、普通の聖職者のように見えるのだが、その分トチ狂った時の落差が怖い。
声が悪人声じゃないんだよね。
芝さんは、ものすごく悪。
野中さんは、気弱な聖人がたまたま道を踏みはずした感じ。
魔女が死んで、本当にこれで元通りだと安心したみたい。
凄みと気持ち悪さは芝さんの勝ち。

おっくーは2枠。
カジモドに一番に物を投げつけたり、危ない所を歩くカジモドの手をとったり、エスメラルダを清らかな光で包んだり、ルイ11世だったり、カジモドに考えろよって言ったりする。

セバスチャンやダーリーを観たあとの、ノーマルメイクなので表情がとてもよく見えた。
声もよく聴こえた。
ダーリーを観て思ったのだが、とてもいい俳優になられた。
光枝さん路線も夢じゃない。
カジモドがヤケを起こして、
「石のくせに!」
と歌うシーンでは、傷ついていたようだ。

つい先日までクワイヤーをやっていたわけで歌詞はすべて身体に染み込んでいると思う。
そういう状況だと、自分のパート以外もうっかり歌ってしまったりしないのだろうか。
(私なら歌ってしまう)

達郎カジは、なんとしても可愛くてたまらん!
指の動きが秀逸だ。
指で障害の様子がわかる。

フロローがジェアンの話をした時に、田中カジは
「父さん!」
ペッ! と唾を吐き出すしぐさをしたが、達郎カジは足で踏みにじるしぐさをした。
カジモドが父を嫌っているのは、フロローの期待に応えられなかった父だからなのか。
田中カジより、オドオド感が強い。

たぶんこれが最後。

娘とよく通った春劇場、秋劇場ともお別れだと思うと寂しくてたまらない。
秋に通い過ぎて、たまにLKを観に行くと、トイレの位置が逆で混乱したりした。
観劇帰りにはよく2人でお茶をした。
寂しいなぁ。





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5月12日(金) TCS:D 1周年記念ライブ「斬り捨て御免!」

2017-05-13 08:31:34 | 東京コメディストア
東京コメディストア:Dライブ。





1周年記念ライブ「斬り捨て御免!」を観た。
12回のライブのうち、1回だけ高熱で観られなかった。
1周年なので、ドラァグクイーンが登場。





久しぶりのバスコ。





小鉄じゃなくてガチンコ。
なぜ?





ショーシャンクの空子。





そしてゆめちゃん。




私と同じ衣裳だよ〜〜!





ガチンコと空子は本当に綺麗だった。
タッパがあるといいね。

りょーちんは左薬指を骨折したんだって。
かわいそうに。(/ _ ; )

みごとなダンスだった。
動画撮ればよかった。

前からそうだったけど、なぜかドラァグクイーンが出て来ると私はソワソワして上の空になる。
三部のミュージカルあたりから、ようやく落ち着いて観た。

孤児のミュージカル。
ある日みなしごの兄弟2人引き取られた〜♪
が、すぐ頭に浮かんでしまう。
ノートルダムの底なし沼に沈みかけているのです。

惹かれたのは、松嶋菜々子そっくりのマイキーに誘惑されてヘロヘロして行くヨダちゃん。
2人の歌う
「今宵一晩ご一緒に」(勝手につけた)
はいい歌だった。
(即興ミュージカルですよ)

















純さんがヨダちゃんのことを、

「こいつ本当にバカ〜〜♪」

「こいつ本当にバカ〜〜♪」

と、美声で追いかけて歌うと、なんだか「バカ」というのが良い物のような気になってくる。

あとは、ところどころに挟まってくるあっきーの御託と、とししの理屈。

手で食べられないものを注文すると、ショーに集中できないことがわかった。
教訓にする。


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5月6日(土) 「ブラックコメディ」

2017-05-07 07:54:31 | 劇団四季
夫と「ブラックコメディ」観劇。









夫は初。
私は石丸さん以来、11年ぶり。





シュッと美しい石丸さんが、髪振り乱して、ピンクのシャツを汗でどんどん色濃く染めていくのを大笑いしながら観た。
キャロルは坂本里咲さん、クレアは八重沢さんだった。








今回はハギーと、三平さん、高倉さん。
全体的に若い印象。

焦っている人間、困っている人間はコメディには欠かせない素材。
なんとか突破口を見つけようとあがく人たちは、なぜこんなにおもしろいのか。

芝居のフォーカスから外れた所で、ちょこちょこ行われるそれぞれの芝居がまたおもしろい。

禁酒を自らに課しているファーニヴァルさんが、暗闇に乗じてどんどん酔っ払って行く様子が、はにべあゆみさんにくらべるとあまり顕著には見えなかったのが残念。

初めて観た時には、真っ暗闇と灯りがついた時との照明の表現に感動した。

その灯りの表現で、アクシデントがあった。

もう大詰め、ブリンズリーがいよいよ追い詰められて行く中で、ハロルドの持ったろうそく🕯がボトッと床に落ちて消えてしまったのだ。

灯りがついているシーンなのに、灯りが消えた。
これはアラジンの鼻血とか、フィーバスの消えた松明とかとは違う、この芝居の要である「灯りの有無」を左右するアクシデントだ。

どよめく客席から遠慮がちな笑い。
しかし舞台は(ろうそく🕯は消えたが)灯りがついたままの体で進行する。

ハロルドの牧野さんが、割れた仏像を片づけながら落ちたろうそく🕯をテーブルに乗せた。

すると、おもむろに志村さんのメルケットがライターでろうそく🕯に火をつけた。
客席は爆笑と拍手。

床に座ったままの牧野さんは、正座して志村さんに感謝のおじぎ。
志村さんもおじぎ。
客席はますます爆笑と拍手が高まった。

ベテランの底力!

芝居の流れを邪魔せずに、アクシデントを笑いに変えた即興力。

その場にちゃんと「居た」からできることだ。
段取り芝居しかしていない人は動揺するだろう。

ここまで大きなアクシデントではないが、「壁抜け男」のビデオ(石丸さん時代のVHS)の中で、公務員の茶飲話の最中に砂糖が落ちた。
その時、まったく流れを崩さずに歌いながら自然に拾い上げた俳優がいた。
これこそ我が敬愛する師匠である。

こういうことも、たまにあるから生の舞台はおもしろい。

それを突き詰めるから、インプロはさらにおもしろいのだ。

ますます牧野さんのファンになった。
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